デジモンアドベンチャー 光子郎 ヒカリ
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子ども達は広い原っぱの道を歩いていたが、ミミ、流紀、雷也、タケルはもう歩けそうにない。
「限界かな」
「ずーっと、歩きっぱなしだもん」
「よし、ここで休憩しよう」
流紀達は木の元に行き座った。
「光子郎さんパソコン直りました?」
「いいえ……。はぁー、やっぱり動かないよな」
その時太一が来て、光子郎のパソコンを叩く。
「そういう時は、こう叩くと直るって!」
「やめて、くださいよー」
「オレはお前の為を思って……」
「それは分かるけど、誰にだって大事にしている物を、他人に触られたくないでしょ」
太一は拗ねたのかどこかに行ってしまった。
その時。
「おーい! 皆!」
太一が遠くから呼んでいたので、子ども達は急いで、太一の居る所に行った。
そしたら。
「工場だ!」
があった。
子ども達はその工場のちかくまで行き中に入って行った。
「一応、機械は動いてるんだ……」
「ねぇ、何作ってるの?」
「なんだろう……調べてみないと分からないな」
「調べるなら人が居るかも調べようよ! これだけの工場なら絶対誰か居るはずだ……」
子ども達はその後2つのグループに別れ、工場の中を調べる事にした。
「僕は太一さんと行くからお姉ちゃんはヤマトさん達とね」
「分かったわ、気をつけるのよ?」
「うん!」
流紀はヤマト、ミミ、光子郎、タケルと一緒になった。
雷也は太一、空、丈、と一緒になった。
「誰も居ないのかしら?」
「そんな事はない、機械を動かしてる人間がどこかに居るはずだ!」
「あれ?」
「どうしたのピヨモン?」
「何か聞こえる」
子ども達はピヨモンの言葉に耳をすませたら、機械音とは違うのが聞こえた。
子ども達はその方向に行ってみる事にした。
一方、ヤマト達はPOWER SUPPLYRと書かれた扉の前に居た。
「動力室だ……」
「中に入ってみよう」
ヤマトがその扉を開けると大きな電池とモーターがあった。
光子郎は興味深そうに中へと入っていった。
「お化け電池とモーターだ……! こんなので動かしているなんて……!」
「あれ!」
アグモンの言葉が聞こえ、見てみると何かが倒れていた。
「何かしら? 機械の歯車に巻き込まれてるみたいね」
それに子ども達が近づいた。
「ロ、ロボット?」
「ロボットじゃない、アンドロモン」
「えー、これもデジモンなのか?」
「そう、しかもいいデジモン」
子ども達はこれもデジモンなのかと驚いていた。
「どっちにしろ、人間じゃなかったって事か……」
「助けてあげよう」
「うん!」
お化け電池とモーターがある動力室。
光子郎と流紀だけが嬉々として見て回っていた。
「まだ調べるのか?」
「はい。先を急ぐんでしたらみなさんだけどうぞ。僕は残ってもう少し調べます」
「私も残る!」
「じゃあ、また後でな」
「はーい」
子ども達はアンドロモンの腕を引っ張る。
「「「よいしょ、よいしょ、よいしょ」」」
アンドロモンの腕を引っ張ってると太一は手を滑らせて、勢い余って後ろにあったレバーを押してしまう。
もう一度引っ張ったらアンドロモンは出てきた。
「「「やったーっ!」」」
「起きないね、アンドロモン」
「こういう時は、叩けば……」
太一がアンドロモンを叩こうとするのを、他の子ども達が止めるも、アグモンがアンドロモンの頭を叩いてしまった。
「ダメだよ、機械は叩くもんじゃない」
「そうよー、叩いたから余計壊れちゃったかもよ!」
その時、アンドロモンが空の足を持って起き上がった。
「きゃー、ちょちょっと、何これ⁉︎」
「侵入者、捕獲!」
「アグモンが叩いたりするから!」
「何するんだ!」
「空、マジカルファイヤー!」
アンドロモンにはピヨモンの攻撃が効かない。
だが空を助ける事は出来た。
アンドロモンは子ども達に少しずつ近づいてくる。
「アグモン、天井をねらうんだ!」
「うん! ベビーフレイム!」
天井にある鉄骨をぶら下げている縄に当てて、鉄骨をアンドロモンに当てた。
「よし、今のうちに逃げるぞ!」
光子郎が何かを見つけたらしく、小さくあっと声を上げたのが聞こえた。
「あれ、こんなところにドアが…」
「光子郎さん、入ってみる?」
「はい」
流紀は光子郎と一緒に扉を開け中へと入る。
そこには様々な不思議な文字が壁一面を埋め尽くしていた。
「これ、なんでっか」
「コンピューターのプログラムだ……」
光子郎がテントモンの問いに答える呟きと共に壁の文字をなぞると、ブツンと電気が消えて薄暗くなった。
工場内の電気が落ちてしまったようだ。
「これは完全にやらかしちゃった感じだね……」
太一は逃げている途中で電気が消えてしまった。
「わぁ!」
「こ……今度は何?」
「ブレーカーが落ちたのか?」
その時、足音が後ろから聞こえてきた。
「どうしよう」
「暗いからあいつには、俺達の姿は見えないよ」
「そ、そうか?」
「息を殺して静かに移動しよう」
太一の言葉に子ども達は従い、静かに移動していた。
だが、アンドロモンの攻撃が後ろから来ていた。
それを子ども達は危機一髪で避けた。
顎に手をやる光子郎のもとに流紀が行く。
「プログラムを間違って消しちゃったせいかな」
「どうでしゃろ。……ああ、せや。消したとこ直せば分かるんちゃいまっか?」
「それもそうだ」
光子郎がマジックペンを取り出し、消してしまった所を直した。
そしたら機械の稼働音がして電気がついた。
「んー、謎だ……」
「それにしても不思議だ」
「何がでっか?」
光子郎の呟きにテントモンが尋ねる。
「電池は金属と溶液の化学反応によって電気を起こすんだ。でもこれは違う。この壁に書いてあるプログラム、それ自体が電気を起こしている」
「うーん。なんや難しそうな話でんなぁ」
「つまり、ここでは電気の起こし方が他とは違うって事じゃない?」
「あんさんも頭ええな」
「光子郎さんのがもっと凄いよ!」
流紀とテントモンの会話を遮る様に光子郎が声を上げる。
「そうだ!」
「今度は何しはるんです?」
「このプログラムを分析してみるのさ! やっと僕のパソコンの出番ってわけさ!」
嬉しいのだろう、光子郎の顔は生き生きしているのに気づく流紀。
その時、電気がつき、そのタイミングで太一達はまた走り出した。
「だから助けなきゃよかったんだよ」
「それに叩いたりするから」
「あのな、今物凄く立て込んでるから、そういう話は後にしてくれよ」
「太一さん、よく立て込んでるって言葉してるね!」
「一言余計だぞ雷也」
その時、またアンドロモンから攻撃が来たが、橋の手すりにぶら下がり攻撃から逃れた。
「大丈夫⁉︎ 雷也くん」
「なんとかね……」
アンドロモンはまた少しずつ近づいてくる。
「光子郎はんの顔、なんや今までにないくらい生き生きしてまんな」
「そうかい?」
「はいな」
テントモンも光子郎の変化に気づいた。
「どこが楽しいんでっか?」
「暗号や古代文字を解読するのに似た楽しさかな」
「古代文字……」
流紀は光子郎が本当に凄いと思い直していた。
「ふーん。解読する楽しさねぇ。……んで、解読して何かええことあるんでっか?」
「もしかすると、謎が解けるかもしれないよ。この世界がどういう世界で、君達が何者かとか」
「ここがどこで自分が何者かなんて、うちさっぱり興味おまへんなぁ」
「そう?」
テントモンが光子郎の言葉に首を振る。
「光子郎はんは自分が何者かなんて、興味ありまっか?」
「僕は……」
「流紀は、自分が何者かって興味ある?」
「私?……興味ないかも?」
そう答えるとヌイモンがぼくもと答え抱きついてきたので流紀は抱きしめ返した。
「流紀はんも見てくれなはれ!」
「ん? どうしたの?」
テントモンが光子郎のパソコンを指差すので流紀は何事かと覗き込む。
すると、光子郎が打ち込んだであろう文字がバラバラに動いていた。
「何が、起きてるの?」
「あ、こっちも光りだしたぞ!」
光子郎の鞄についていた機械が淡く光りだす。
「あてっ、あてっ、あちち! あちちっ、あちちちち! 身体が熱いでんがな!」
「テ、テントモン大丈夫⁉︎」
「どうした⁉︎」
「どうしたか、うちにもさっぱり! あち、あちー! あちゃちゃちゃ、もう堪らんわ!」
「光子郎さん!」
「はい! これ以上は危険だ」
慌てて光子郎がパソコンの電源を落とすと同時に、テントモンの身体の熱も下がった様だ。
「テントモン、平気か?」
「大丈夫?」
「はいな……」
光子郎はその手にある機械をジッと見ていた。
太一は下にあるクレーンに向かって飛び、そのクレーンを動かして、アンドロモンを釣り上げた。
「逃げろ! 雷也平気か⁉︎」
「うん、頑張る!」
「この街は危険だ!」
「皆に知らせなきゃ!」
雷也達はまた走り出した。
「みなさーん!凄い発見がありました!」
動力室を出た後ヤマト達が居る所へと合流出来た。
「光子郎、流紀なんだよ?」
「はい。この工事ではプログラムそのものがエネルギーを作っているんです! つまり、この世界ではデータとかプログラムとか本来はただの情報でしかない物が現実化して……」
「おーい!」
光子郎の説明の途中に、太一の慌てた様に流紀達の元へ向かってきた。
「何か見つかったか?」
「逃げろ、アンドロモンが!」
「アンドロモン?」
ヤマトが聞き返した時、流紀達と太一達を隔てる様に目の前にアンドロモンが現れた。
アンドロモンは流紀達が居る方に攻撃をした。
タケル以外は逃げられたがタケルは取り残された。
「やだーっ!」
「タケル!」
「俺に任せて! ガブモン進化ガルルモン!」
ガルルモンはアンドロモンの攻撃をいなし、ミサイルの1つは壊れもう1つは雷也達の方に攻撃しだした。
「アグモン進化グレイモン!」
グレイモンが残りのミサイルをシッポで壊した。
グレイモンとガルルモン2体でアンドロモンに攻撃を仕掛けるも全然効いていなかった。
「なるほど確かに進化している」
「パワー、スピード、どれを取っても、あたし達のデジモンよりレベルが上だわ」
「どうやったら勝てるんだよ!」
「頑張れグレイモン!」
「ガルルモンしっかり!」
光子郎が突然パソコンを取り出して何かをしていた。
その時テントモンが進化した。
「なんや、力がみなぎってくるー!」
「大丈夫か?」
「テントモン進化ガブテリモン!」
ガブテリモンも攻撃に加わるが効かない。
「くそっアンドロモンに弱点はないのか?」
「弱点……あ! 光子郎さん、アンドロモンの右足がなんか変! これ何か関係ある⁉︎」
「右足? ……! ガブテリモン! 右足だ! アンドロモンの右足を狙え!」
「メガブラスター!」
ガブテリモンの攻撃が右足に当たり、そこから黒い歯車が出て来て壊れた。
子ども達はその後アンドロモンの所へ行った。
「アンドロモン、大丈夫?」
「アア、機械ニ紛レ込ンダ、黒イ歯車ヲ取ロウトシテ、アンナコトニナッテシマッタ……」
「黒い歯車?」
「また?」
「助ケテモラッタノニ、本当ニ申し訳ナイ事ヲシタ」
「気にすんなって、故障なんだから」
「君達ノ疑問ニ答エテアゲタイガ、私モ答エヲ知ラナイ、ソノカワリ、ココカラ出ル方法、アドバイスデキル、地下水道ヲ行クトイイ」
アンドロモンは斜め後ろにある穴を指差した。
「ありがとう、アンドロモン」
「君達ノ幸運ヲ祈ル、無事モトノ世界ニ帰レルヨウ」
流紀達はアンドロモンに別れを告げ、言われた通り、地下水道を行った。
「ねえ、光子郎さん、さっきパソコンで、テントモンを進化させたんでしょ?」
「そうだよ」
「僕のパタモンも進化させられるの?」
「クダモンも出来る?」
「出来るかもしれないな!」
光子郎はまたパソコンを出して、何かをしているが途中でまた電源が落ちたらしい。
「あれ、おかしいなあ」
「なんです? 壊れましたん?」
「じゃないと思うんだけど……」
「そういう時は叩くに限る!」
「「叩けー!」」
太一とアグモンが叩こうとしたから光子郎は避けた。
「あんた達のノーテンキは叩いたって直らないって!」
「むしろ悪化したかもね!」
「「「あはははは」」」