デジモンアドベンチャー 光子郎 ヒカリ
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流紀はミミが砂の山を作ってるのを見つけた。
「ミミさん、何してるの?」
「お墓を作ってるの、流紀ちゃんも手伝って」
「分かった」
流紀はミミと一緒に4つのお墓を作った。
「何してるんだ?」
「見れば分かるだろ、墓を作ってるんだ」
「墓?」
「これはホエーモンのお墓、そしてこれはピッコロモンの、これはチューモン、そしてこれはウィザーモン……」
ミミは言い終わると目を伏せた。
「皆、あたし達の為に倒されてしまったんですものね」
「皆死んでしまった。犠牲と言ってしまえば、それまでだが……」
「彼らの為にも、俺達が頑張らなくちゃ! 絶対に敵を倒すんだ!」
「私、嫌……」
小さくミミが呟いた。
「私もう嫌、どうして私達が戦わなくてはいけないの!?」
「何言ってるんだ、あいつを倒す事で仇をうてるんだろ?」
「もうやめて!」
「太一、少しは周りの人間の気持ちを考えろよ!」
ヤマトが太一に食いかかる。
「え? どう言う事だだよ?」
「お前の言っている事は確かに正しいよ! ……でもなあ、正しいだけじゃ人の気持ちってのはな、整理が付かない事もあるんだよ!」
ヤマトの言葉にハッとする太一。
「お兄ちゃん!」
「前に進むのが正しい事だって分かってるさ! ……でもな、時には立ち止って考えたい事もあるだろ?」
「そんなこと言ってたら、何時まで経ってもこの世界は!」
「そんなこと皆分かってるさ! だけどな……」
「やめましょう、皆気持ちが動揺してるのよ」
「ここは目に付きやすい、危ないから何処かに移動しよう」
丈にそう言われ、子ども達は森の中へと入って行った。
雷也は黙ってクダモンを首に巻いて皆の後を歩いていた。
すると突然ヒカリが立ち止った。
「ヒカリちゃん、どうしたの?」
「雷也くん、今何か聞こえなかった?」
「何かって?」
テイルモンが聞き返す。
「人の声みたいなのが聞こえなかった?」
「人の声? いや聞こえなかったけど?」
「わたしも」
「僕も……気のせいかもよ?」
「そう?」
それでもちょっと納得していないヒカリ。
「早くいかないと、皆に追いつけなくなっちゃうよ」
雷也とヒカリは走って皆の所に行った。
「どこ行ってたんだ!?」
「何か聞こえた様な気がしたの、でも気のせいだった」
「危ないから、逸れるなよ」
「雷也もよ」
「「ん、分かった」」
子ども達はまた歩き出した、だが何か不思議な感じがした。
子ども達は思わず立ち止った。
「なんだ?」
「周りの景色が流れていくよ?」
「僕達のいる地面がどんどん前に進んでいるんです!」
「こっちに飛ぶぞ!」
子ども達は動いていない左側に飛び移った。
だけど、今度も子ども達の居る場所が動いた。
「ねえ、このまま進むとどこに着くのかしら?」
「間違いなく、この先には敵が待ってるんだろうな!」
「そんな!」
「黙って敵の思う壺に嵌るのか?」
その時、太一が何かを閃いた。
「あの木に登ろう」
「分かった」
子ども達はこっそりと木の上へと登った。
「ここにダークマスターズの誰かが居るのかしら」
「ええ、多分」
「結局、敵に向かって歩いていたのか僕達」
「でも、何時かは対決しなくちゃならないんだ、同じ事さ」
「わかってるよ、そんな事! でも、今言わなくてもいいだろう」
また太一とヤマトが、喧嘩しそうになるもタケルがとめる。
「このままじゃ、何時かやられちまう! 敵が何処にいるのか突き止めよう」
「ちょっと待てよ」
「お兄ちゃん!」
が2人の口喧嘩がまた始まろうとしていた。
その時、太一の姿が突然消える。
「太一、いなくなった!」
「お兄ちゃん!」
「ミミちゃんもいなくなっちゃったわ!」
ミミさんの居た所を見ても姿は見えなかった。
目を閉じて開けてみると、何故か木の上じゃなく別な場所にいた。
「ヌイモン……どこ?」
流紀は不安な気持ちでいっぱいになった。
「私1人になっちゃった……」
流紀は誰か居ないか周りを見回すけど見つからなかった。
「うわあ! ……お姉ちゃん!」
「雷也!」
だが突然雷也が現れた。
しばらくすると突然地面が動いた。
動く地面に流紀と雷也は何も出来ずにいると、皆の姿が見えた。
「何がどうなっているんだ!?」
そして皆のデジモンが集まってきた。
ガブモンは赤い紐にグルグル巻きになってる、ヤマトの所に行き紐を切る。
「タケル! タケルがピノッキモンに連れ攫われた!」
「なんだって!?」
「大変!」
「助けに行かなきゃ!」
「ピノッキモンとタケルはどこにいるんだ?」
太一がヤマトに問いかけるも、ヤマトは頭を抱えこう答えた。
「どこだか分からない……」
「しっかりしろ、ヤマト!」
「きっと、最初に動いていた道が、ピノッキモンの所に繋がっていたはずです」
「さっきの道を探そう」
「よし、皆行くぞ!」
その時、私達の前に茶色の鳥の様なデジモンが現れた。
「ピノッキモン様は今お遊びの時間です。邪魔しないで下さい、リトルテッカー」
茶色のデジモンが攻撃してきたので、デジモン達が攻撃して相殺してくれた。
「おい! タケルはどこなんだ!」
茶色のデジモンは笑うだけだった。
「おい、答えろ!」
「ヤマト、今は奴を倒す事に専念しろ!」
「お前にオレの気持ちが分かるか!」
また言いあいが始まった。
「こいつを倒さなければタケルの所に行く事が出来ないんだぞ!」
「違う! 倒す前にタケルの居場所を聞き出すんだ! ガブモン!」
しかし、ガブモンは進化する事が出来なかった。
するとまた茶色のデジモンが攻撃してきた、子ども達はとっさの事に動けなかったが、ピヨモンがバードラモンに進化して、攻撃を防いでくれて茶色のデジモンを倒してくれた。
「ありがとう、バードラモン」
「タケル! タケルはどこなんだ! あいつを倒したら、タケルの居場所が分からないじゃないか」
「おい! 落ち着けヤマト!」
するとタケルが手を振って、子ども達の所に帰ってくる。
「おーい、皆ー!」
「タケル!」
子ども達はタケルの近くへと向かった。
「僕ね、ちゃんと1人でも自分の身を守る事が出来たよ!」
「凄いね」
「凄いじゃん、タケル!」
「偉いぞタケル、よくやった」
「心配したわよ」
「もう皆に心配かけちゃダメよ?」
「うん」
「知らぬ間に成長したんだな」
子ども達にそう言われ、タケルは照れていた。
「地面を動かしていた仕掛けも、全部壊してきたよ」
「本当か、凄いぞ!」
「もう皆、大丈夫だからね、ピノッキモンはこの人形で皆の事を操ってたんだ」
「人形で……?」
そう言って、タケルがリュックをドサリと置く、その中には子ども達に似た人形が入っていた。
流紀と雷也は自分の人形を持つ。
「あ、ちっちゃい流紀だな」
「雷也もどことなくにてるよ!」
「「えー、似てる?」」
「うん!」
「ああ!」
「「そっか、じゃあリュックに入れて持ってよっと!」」
私は人形をリュックにしまった。
「あれ、お兄ちゃんは?」
「ヤマトならさっきそっちに……あれ?」
丈の指差した方には誰も居なかった。