デジモンアドベンチャー 光子郎 ヒカリ

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流紀
雷也


 雷也達がのっているベッドが落ちた場所は、森の中で少し離れた所に、クダモンが言うには、はじまりの町という所があるらしい。

 「ねぇ、これからどうする?」

 「わたしが居るから元気だしておくれ、はじまりの町に行ってみるのもいいと思うぞ」

 「分かった、行ってみる」

 雷也は、はじまりの町の方に歩いていった。





 「うわーっ、すっごーい! 卵がいっぱいある!」

 「そりゃあここが色んなデジモンが生まれる所だからさ」

 「へぇそうなんだ!」

 「あっ、あそこに居るのってタケルじゃないかい?」

 「本当だ行ってみよ!」

 雷也達はタケルの居る場所に走っていった。

 「タケルくん!」

 「あ、雷也くん! よかった無事で」

 「タケルくんも!」

 雷也達は再会を喜びあった。

 「何してたんだい?」

 クダモンが問いかける。

 「ゆりかごを見つけたから見に来たんだ」

 「そっか一緒にみよ?」

 「うん! …何これ?」

 雷也達はゆりかごの中をみた。

 「ボタモンだよ、デジモンの赤ちゃん」

 「「かわいい」」

 「わ、プニュプニュしてる」

 「本当だ!」

 雷也とタケルはボタモンのほっぺを触った。

 「生まれたばかりだからだよ」

 「他のは?」

 雷也達は他のゆりかごも見て周った。

 「流紀くんあれはなにかな?」

 「あれはね、デジモンの卵だよ、行こ!」

 「うん」

 タケルと一緒にデジタマの所に戻った。





 「わたしをなでなでして」

 「「なでなで? なでなでって誰を?」」

 雷也達は首を傾げた。

 「誰ってデジタマじゃない?」

 「そうかもやってみよう?」

 「うん、なでなで」

 「なでなで」

 なでなでしたら本当にデジモンが生まれた。

 「生まれた! あ、この子達のゆりかごがない」

 「あー……どっかにあまったのは……」

 「へえ、こうなってたんだな」

 「2匹も卵から生まれたのに知らなかったの?」

 「赤ちゃんの時の事は覚えてないな、雷也とタケルは覚えてるのか?」

 そう問われ雷也は考えてみる。

 「僕、覚えてないかも……」

 「僕も……雷也くん、いっぱいデジタマなでなでしちゃお!」

 「うん、いいよ!」

 雷也達はなでなでした後が大変だと後で分かった。





 「デジモンの赤ちゃんのお世話って大変だな」

 「確かにそうかも…」

 「ねえ、ウンチしちゃったー!」

 「こっちも急がしいんだよー!」

 「僕も無理」

 「わたしも無理だ」

 雷也達はせっせと赤ちゃんの世話をした。





 「てめーら!」

 「なんなの?」

 「「誰?」」

 「危ないタケル!」

 「雷也危ない!」

 雷也とタケルは攻撃が来た方からそれぞれ違う方向に倒れた。

 「大丈夫か?」

 「うん、あれは誰?」

 「エレキモンだ」

 「エレキモン……」

 エレキモンはパタモンとタケルの方に向かった。

 「どうしてこんなことするの!」

 「うちのベビー達をかわいがってくれたからさ」

 「かわいがったけど……それのどこが悪いの?」

 「そうだよ」

 エレキモンから色々言われたが後半聞いていなかった。

 「もう、そんなこと、どうだっていいじゃねえか! このガキ!」

 「お前だってガキじゃないか!」

 「くー! あったまきた!」

 パタモンとエレキモンが喧嘩しはじめた。

 「やめてよ……やめてよ、やめてったら、やめて…」

 「どうしよう……」

 タケルがなにか言いながらパタモン達に近づいていっているのを雷也も追いかけた。

 「やめて、お願いだから……やめてー!」

 「……」

 「やめてよ君達、ケンカはよくないよ、ベビー達も怖がってるじゃないか」

 「そうだね、もうやめよう?」

 パタモンが近くの赤ちゃんを持ち上げた。

 「ごめんね、怖がらせちゃって」

 「うちのベビー達に、気安く話かけんじゃねえガキ!」

 またパタモンとエレキモンの言い争いが始まった。

 「タケル! たのむやらせてよ、こいつと決着つけさせて」

 「俺だって望むところだ!」

 「どうしてもやりたいの?」

 タケルがパタモンとエレキモンに問いかける。

 「「当然!」」

 「だったら正々堂々と……」

 「どうするのさ?」

 「そうだ! 僕にいい考えがある!」





 「東ー、エレキの海、エレキの海ー、西ーパタの山、パタの山ー、両者! 見合って見合って! はっけよいのこった!」

 「頑張れー!」

 「のこった! のこった! のこったー!」

 「えいっ!」

 「どああー!」

 綱引きでパタモンが勝った。

 「パタの山の勝ちー!」

 「わー!」

 「わーい、勝ったー! どお? もう1回やる? 君の気がすむまで、何度でもやっていいよ」

 「けっ、見損なうな、負けは負けだ、始まりの町へようこそ歓迎するぜ」

 「よかったね、タケルくん」

 「うん!」





 「しばらくこの町でゆっくりしていくといい、もっともベビー達の世話でそうゆっくりも出来ないかな」

 「うん、ところで君は、あの山に帰る方法知らない?」

 「あ……あの山って? ム……ムゲンマウンテン?」

 「そう」

 「あ、あの山に登る気か? それだけは止めた方がいい、あそこにはデビモンが……」

 タケルがムゲンマウンテンを指差す。

 「「知ってる」」

 「そのデビモンにお兄ちゃん達をどこにやったのか聞かないと」

 「聞いて素直に教えてくれるような相手じゃないぜ、何たって凶悪なデジモンだからな、どうしても聞きたいっていうんなら戦って倒すしかないな」

 「戦うのだけはいやだ!」

 「いやって言っても……」

 「何か方法があるはずだよ、戦わなくてもいい方法が」

 「そんなのがあったら……」

 「さっきの気持ちを思い出して、皆で一緒に笑ったよね、何かが起きる気がするんだ、僕達の心が1つになった時……」

 雷也はタケルくんが考えてる事がとっても素敵だったと思った様だ。

 「もしかしたら!」

 「「どこ行くの!」」

 「ちょっくらギアサバンナまで、ピョコモン達の村があったろ? あいつらにも今の話をして……うん、皆の心が1つになった時、バラバラになった島が元に戻るかもってな」

 「島が元通りに?」

 「予感だけど……俺はそう信じたい!」

 「とってもいいことじゃん!」

 エレキモンは走って行った。





 「かいかいかいー」

 「「どうしたの?」」

 「かいーの! ……はじめまして」

 ボタモンがコロモンに進化した。

 「おめでとう」

 雷也はクダモンを見た。

 「どうしたの?」

 「ううん、なんでもない」

 「進化したい?」

 「雷也を守れるならしたい」

 「僕も進化させてあげたいな、どうしたらなるんだろうね?」
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