デジモンアドベンチャー 光子郎 タケル
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ユキナ達はスパイラルマウンテンの、砂や岩などがゴロゴロしている所に降り立った。
ヒカリ、タケル、そしてユキナで、砂の山を作り、その上に石を2つ積み重ねて、ヌメモンのお墓を作った。
ユキナ達はお墓の前で手を合わせる。
「ヌメモンさん達、あなた達の事はきっと」
「はじまりの町でまた生まれてくる様に、頑張るからね」
「だから今は、あたし達を見守っててね」
その後、ユキナ達はナツキ達がいる所へ駆けていった。
「これでよしっと」
「光子郎、何やってんだよ」
「まあ、見ててください。お願いします、アンドロモン」
「了解シタ」
アンドロモンは地面に両手をついた。
すると、パソコンに図の様な物が映った。
「スパイラルマウンテンね」
「でや、流石光子郎さんでっしゃろ」
「で、僕達の現在位置は……ここです」
スパイラルマウンテンの頂上に赤い点が現れた。
「私達、頂上まで来ちゃったの?」
「確かチューモンが言ってたよね? ……ダークマスターズはスパイラルマウンテンのテッペンに住んでるって」
「じゃあ、あそこに見えるのが……」
「やつらの住処……」
するとアンドロモンから何かの音がした。
「誰カ来タ、気ヲツケロ」
その時、誰かの高笑いの声が響く。
「よーこそいらっしゃいました、可愛い坊や達」
「なーんか、やな感じのデジモン」
「何よ、あのデジモン」
「うわー、何よ、あのデジモン」
「あれ、なんてデジモン」
そのデジモンの態度に、空、ヒカリ、ナツキ、ユキナはジト目で言う。
「アレハナイトメアソルジャーズノ1人、レディデビモン」
「疲れたでしょ? さあ、ゆっくり休んでいいのよ、永遠にね!」
レディデビモンがこっちに向かってくる。
それを見たコロモンはアグモンに進化したが、簡単に弾き返される。
「ロップモン」
「うん!」
「テリアモン」
「任せて」
ロップモン達デジモンが進化し、レディデビモンに攻撃するも簡単に撥ね返される。
「さあ、たっぷり可愛がってあげるわ! ダークネスウェーブ!」
レディデビモンの周りから、無数のコウモリがデジモン達に襲い掛かる。
デジモン達で攻撃するが、また簡単に弾き返される。
「そんな技で、この私をやろうってのかい」
その時、エンジェウーモンの攻撃がレディデビモンの脇腹を霞める、そしてレディデビモンの目の色が変わり、エンジェウーモンにのみ狙いを定める。
「よし、僕も!」
「待て、アグモンは待機しろ!」
「何で? ボクが究極体に進化したらあんな奴!」
「光子郎、あいつのデータを調べてくれ」
太一は光子郎の方を向きながら言う。
「はい、……完全体です」
「完全体か……よし、空とタケルは今の内にバードラモンとエンジェモンと一緒にヤマト達を探してここに連れて来てくれ」
「ええ、だって今戦ってるのよ?」
「いや、あいつだけなら残りのデジモンだけでも倒せるはずなんだ。いざとなったら、ウォーグレイモンって言う切り札もいる」
太一がアグモンを見て言う。
「ぐふふ、僕切り札」
「それよりも、ここが本拠地だとしたら、必ず最後のダークマスターズ」
「ピエモン」
「ああ、あいつが居るはずだ、あいつが何時出てくるかが問題なんだ。何しろあいつはとんでもなく強い」
太一が顔を上げ言う。
「だから、ピエモンが出てくる前に、お兄ちゃん達を連れて来るんだね」
「太一さんの言う通りだ、そんな先まで読んでたなんて」
「太一……」
空がぽつりと言う。
「サッカーと同じなんだよな、ヤマトやミミちゃんや丈が居なくなって分かったんだ、ただ我武者羅に戦うだけじゃダメだって、これ以上犠牲を増やさない為にも……」
空が嬉しそうに微笑む。
デジモン達にも聞こえたのか、バードラモンとエンジェモンが抜け、空とタケルを乗せ飛び立つ。
「さっきの太一の言葉、必ずヤマトくんやミミちゃん、丈先輩に伝えてくる!」
「ああ! 急いでくれよ!」
エンジェウーモンとレディデビモンの戦いはまだ続いていた。
エンジェウーモンは後ろを取られ、髪を持ってグルグル回されていた。
その時、ガブテリモンがアトラーガブテリモンに進化し、投げられたエンジェウーモンをキャッチした。
「大丈夫でっか?」
「ちょっとどいて!」
エンジェウーモンは直ぐにレディデビモンの所へ行き、平手打ちをするがしかしレディデビモンもやり返す。
「負けちゃダメよ! やっちゃえ、やっちゃえ!」
「そんな奴に負けないで! そこだ! いけ!」
「負けないで! 頑張って!」
ヒカリとナツキ、ユキナは太一達から、引かれてるのを知らずにエンジェウーモンを応援する。
「生意気、なん、だよ!」
レディデビモンがそう言いながら、エンジェウーモンを地面へと叩きつける。
「もらった! ダークネススピア!」
レディデビモンの腕が鋭くなり、エンジェウーモンに近づくが、アトラーガブテリモンがそれを防ぐ。
「ちょっと、邪魔! 早くどいて!」
「ああ、えろう、すんません……」
そう言われたアトラーガブテリモンは、戸惑いながら避ける。
「遊びは終わりよ! 覚悟なさい」
「な、なにを……」
エンジェウーモンの攻撃がレディデビモンに当たり消えた。
「「「やったー!」」」
ナツキとユキナ、ヒカリは両手を上げ喜んだ。
「……あれ?」
「あたしならずっとここに居たよ?」
「……気付かなかった」
「何よ、ナツキったら」
ナツキ達はクスクスと笑っていた。
「くるぞ」
太一さんの言葉に驚く子ども達。
「ピエモンだ……」
「ダークマスターズ最後の1人……」
「アグモン頼む」
「OK、太一」
アグモンはウォーグレイモンに進化した。
「気よつけろ、そいつは手強いぞ!」