デジモンアドベンチャー 光子郎 タケル
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「まさかヴァンデモンが、もう10人目を見つけてるって事はないわよね?」
「計算ではヴァンデモンが、光が丘に出現してから僕達がここに現れるまで、1分と経ってないはずです、時間の流れが違いますから」
「問題はどうやって光が丘まで行くかだ、ここからだと結構距離あるぞ」
「でも本当に今日は、あのキャンプの日なのか? 何ヶ月も向こうの世界にいたのに……」
丈の言う通りだ、太一から聞いて理解はしたけど現実味が無い子ども達。
「そうよね、時間の流れ方が違うって言われても、なんかピンとこなくて……」
「キャンプ場の方を見てくる」
太一は1人でキャンプ場の方に行ってしまった、子ども達も遅れて追いかける。
「皆で来る事ないだろう」
「そんな事いったって……」
「やっぱり気になりますから、僕らがいない間にどうなってるのか」
「こいつら誰かに見られたらどうするんだよ?」
するとその時、少し遠くから声が聞こえた。
「八神」
「藤山先生だ!」
「先生」
太一さんは先生の方に近寄った。
「バカもん、後片付けもせんで、こんな所で何ブラブラしている? この雪でキャンプは中止と決まっただろう、他の皆は帰り支度を始めてるぞ」
「そ……そうでしたハハハッ」
「なんだその薄汚いもんは? おもちゃか?」
「これはその……ぬいぐるみなんです」
「捨ててあったのを見つけたのよね?」
ナツキはいい案を思いついた。
「この上にある祠に、このぬいぐるみ達が捨てられてたのをみて、可哀想だったので私達が持って帰る事にしたんです、ね? 太一さん!」
「ああ、そうなんです、それにほら妹のヒカリが急に来れなくなったでしょ? だからキャンプ土産にと思って、あいつこういうの好きだから」
「風邪引いてるんなだったな、妹のお土産か、それじゃ帰り支度ができたら、全員駐車場に集合だ、グズグズするな!」
先生は駐車場の方に走って行った。
「助かったぜナツキ、ありがとな」
「へへへー」
「でもどうやって光が丘に行くの?」
「いい方法があるんだ」
子ども達はまず駐車場の方へと行くことにした。
「いいか? 他の人間の前じゃ絶対に喋るんじゃないぞ」
「ぬいぐるみのふりをしていれば良いんだよね」
「ナツキ子どもがたくさんいるー」
私の腕に抱かれているロップモンが言った。
「そうだねー、でもまだまだいっぱいいるんだよー」
「ふーん、そうなんだぁ」
「ユキナ、子どもがいっぱい居るのは普通の事なの?」
「子どもだけじゃないよ大人もいっぱいいるよ」
「会いたかったあ」
その時、ミミは友達の方に走って行った。
「こっちじゃ時間は経ってないって、あれほど言ったのに」
「気持ちは分かりますよ、でも早く光が丘に行かないと」
「よぉし」
太一は、藤山先生とバスの運転手が居る方に走って行ったのでナツキ達もついて行った。
「「「お願いします」」」
「お前らもか」
「光が丘だったら近くを通るな、ええ……関越自動車道から外観道路に入る時に大泉を通りますから、そこからだと光が丘まで歩いて行ける距離ですね」
運転手さんの言葉に私達は笑顔で顔を見合わせた。
「じゃあ運転手さん、そこで降ろして」
「コラッ、まだ許可したわけじゃないぞ!」
「先生御願いします! どうしても見ておきたいんです、両親が離婚する前、家族仲良く暮らしてた場所を、タケル!」
「お兄ちゃんっ!」
ユキナはヤマトとタケルの迫真の演技に目を見張った。
「先生お願いします! 光が丘で降ろしてください、僕が責任を持って送り届けますから」
「まあ、6年の城戸がついてるなら大丈夫か、ちゃんと親には連絡しとくんだぞ」
「ありがとうございます」
太一がスキップでナツキ達の方にきた。
「おい! いつまでやってんだよ?」
「どうゆうこと?」
「ああでも言わなきゃ、許可してくれそうもなかったからな」
「じゃあ、お芝居だったのか? 僕はてっきり本当だと思って、先生に必死で訴えたのに!」
「まあまあ、上手くいったからいいだろ」
子ども達はバスに乗り込んだ。
ナツキとユキナは光子郎の前の席に座っている。
ロップモンを抱えて隣の席のユキナを見る。
「お姉ちゃん、早く10人目を探さないとね!」
「そうね、じゃないとヴァンデモンに先越されちゃうもの!」
その後は光が丘近くになるまで静かにしていた。
子ども達の目的地、光が丘についた。
「俺と空は同じクラスだったんだよな、第三小学校1年2組」
「俺は第四小学校だった」
ヤマトさんが言った。
「じゃ……じゃあ、先生を騙す為に嘘をついてたんじゃなかったのか」
「光が丘に住んでたのは本当だよ」
「うん! 僕もちょっぴり覚えてる、ユキナちゃんは?」
「あたしも少しだけここにいたの覚えてる」
ユキナは光が丘に居た頃を思い出しながらいった。
「僕は第五小学校だった」
「あたしも幼稚園の頃に」
「僕もですよ、ほんの少しの間でしたけど」
「じゃあ全員が光が丘に住んでたって事か」
「ただの偶然とは思えないですね」
子ども達は場所を移動した、すると太一がコンビニの前で止まり話出した。
「ここ、ここでよくお菓子やジュース買ったんだよな」
「あたしも来た事ある」
「なつかしいな」
子ども達はこの話で盛り上がっていた。
「光子郎くんはどれくらい光が丘に住んでたの?」
「確か1年も居なかったと思いますよ、ほんの数ヶ月かな?」
「短いなあどうしてだ?」
「その疑問には僕が代わって答えよう」
丈さんが得意げに言った。
「でもその時、光子郎とは知り合いでも、何でもなかったんだろ?」
「知り合いじゃなくったって見当はつくよ、ズバリ! 光子郎一家が引越した理由は爆弾テロだ! 君達は、覚えてないかもしれないけど4年前に、ここ光が丘で爆弾テロ事件があったんだ、犯人はまだ捕まってないんじゃないか、うちの両親は”こんな物騒な所はごめんだ”って、お台場の方に引っ越したんだ」
「そうよ! たしかうちも同じ、爆弾がどうとか言ってたもの」
「そういえば何かそんな事あった気がする」
その時パトカーのサイレンの音がして、子ども達の前を通っていた。
「もしかしてヴァンデモンが?」
子ども達はパトカーが行った方に走っていった。
するとそこには象みたいなデジモンがいた。
「ヴァンデモンのデジモンだ!」
「あれはマンモンです」
その時パトカーがきた。
「君達、ここは危険だ避難してください」
「オレ達に気付いたぞ」
マンモンが子ども達の方を向いた。
「皆早く逃げるんだ」
パトカーはマンモンがいる方とは逆の方に走っていった。
「こっちに来るぞ!」
「「このー」」
「やめろ!相手は完全体コロモン達じゃ無理だ」
「ここはあたしに任せて」
「ピヨモン」
ピヨモンはバードラモンに進化してマンモンに攻撃するが余り効かず、マンモンに返り討ちにあった。
「バードラモン」
「怪獣! 怪獣が2匹」
「何言ってるんだ? タケル」
「タケルくん?」
タケルは突然デジモンの事を怪獣と言い出した。
「そうだ! 覚えてる昔タケルのやつ、怪獣を見たって言い張って母さんに叱られたんだ、だから俺は何も言えなくて……」
「それは何時の事です?」
「爆弾テロ事件の時だ」
子ども達はバードラモン達を追っていった。
「ここは」
「爆弾テロのあった場所だ!」
「この陸橋が」
子ども達はマンモンの攻撃から逃げる為陸橋から降りた。
「あの時も、こんな感じだった」
まだバードラモン達は戦っている。
「あの時と同じだ、火の玉が陸橋を壊したんだ!」
「いやあの時、火を吹いたのは飛んでた方じゃない、もう1匹の方だ!」
「そうだ、戦ってたんだ何かと何かが」
子ども達はバードラモン達の戦いを見ながらも、昔の事を少しづつ思い出していた。
その時、バードラモンはガルダモンに進化した。
「そうだ! グレイモンだ」
「そうだ!」
「確かですよ」
「うん! そうよ!」
ナツキとユキナも何となく思い出したような気がした。
その間にもガルダモンはマンモンと戦っていた。
「あの日うちにコロモンが来たんだ、コロモンはアグモンになり、そしてグレイモンになって、もう1匹のデジモンと戦ったんだ、そうだ間違いない!」
その時ガルダモンの攻撃が、マンモンに当たり消えた。
「戦いの後、2匹はどこかへ消えていった」
「そうでしたね」
「それで爆弾テロって事になったのか」
「ヒカリのやつコロモンの事知ってるわけだよ、あの時会ってたんだ」
子ども達は道路の真ん中で話をしている。
「会ってたの?」
「きっと別のコロモンだよ、でも最初に太一に会った時、とっても懐かしい気がしたんだ」
パトカーや消防車のサイレンの音がした。
「まずい! 捕まると色々聞かれるぞ」
「すぐには帰してくれないですよね」
「逃げるんだ」
子ども達は見つかる前に逃げた。
子ども達は安全な開けた場所に来て話をしている。
「前々から不思議に思ってたんです、キャンプにあれだけの子どもが来てたのに、どうして僕達だけが選ばれたんだろうって、でも今日謎を解く手がかりがやっと掴めました」
「4年前の事件」
「ええ、僕達には4年前既にデジモンと会ってたと、色々共通点があるんです」
「それじゃあ、ひょっとして10人目も……」
「間違いなく、あの事件の目撃者のはずです」
「だったらもうヴァンデモンが見つけちゃったんじゃないの? 事件を見てたんなら、光が丘の子だろ?」
その言葉にモチモンが否定した。
「それはちゃいまんな、マンモンがあないなところ、1匹でウロウロしとったちゅうことは、他の連中は10人目を探して、あちこち行ったちゅうことですわ」
「見つけるんだ! あいつらより早く、10人目の選ばれし子どもを、俺達の仲間を!」
子ども達はその言葉に頷いた。