デジモンアドベンチャー 光子郎 タケル
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子ども達はヴァンデモンの城から一旦でて、ゲンナイとまた通信している。
「そうか、それは残念じゃった」
「残念じゃすまないよ、このままじゃ10人目の仲間が見殺しだ!」
「それだけじゃないわ、あんなにいっぱいのデジモンが暴れだしたら、日本中大混乱よ!」
「もう一度ゲートを開ける事は出来ないのか?」
「できない事もない」
なんだか煮え切らない言い方だった。
「本当か?」
「どうやって?」
「簡単には説明できん、道具も使うしのおう」
「グズグズしてる暇はないんだ!」
「分かった、ではわしの家まで来てもらおう」
「家って?」
その時、ゲンナイが消えた。
「肝心な所でまた?」
ゲンナイがまた現れた。
「ちょっと周りを見回してくれ」
その言葉に子ども達は周りを見回した。
「あ! あれ!」
すると光が左右に揺れているのを見つけた。
「あの光の方向に進めば、わしの家に辿り着ける」
「わかった」
「では待っておる」
今度こそゲンナイとの通信が切れた。
「よし、行こう!」
子ども達は光の元へたどり着いたが、湖の中から光が出ていた。
「ちょっと、これどういうこと?」
「家って湖の中なのか」
「なるほど、2ヶ月山を探しても、見つからなかったわけです」
「それよりどうやって行くんだよ」
「おいらが様子を見てくるよ……なんだ」
その時、湖が光りだしたすると湖が2つにわかれ、階段が現れた。
「これを下りろって事かしら?」
「だろうな」
「よし、下りてみようぜ」
私達は階段を下り始めた。
「ナツキ気をつけてよ」
「うん、ロップモンもね」
「大丈夫? ユキナ」
「うん、大丈夫」
その時、家が見えてきた。
「あそこかしら」
「だと思う」
「「「ごめんくださーい」」」
子ども達は中に入っていった。
「なんかすごーい」
「ゲンナイ……さん」
「よくきたな子ども達」
ゲンナイは少し離れた所にいた。
「やいジジイ、お前に聞きたい事がある」
「何じゃ?」
「今までどうして、直接出てこなかったんだよ?」
「出不精でな」
そういいながら、ゲンナイは子ども達の近くに来た。
「そもそもあんたは何者だ?」
「人間? それともデジモンなの?」
「どちらでもない」
「選ばれし子ども達って何?」
「この世界とお前達の世界を救う為に、選ばれた子ども達の事じゃ」
ゲンナイは上を向きながらいった。
「俺達を選んだのは誰だ?」
「選んだのはゲンナイさんなの?」
「ううん、もういいじゃろ、今お前達がしなければならんのは、10人目の仲間を助ける事だ、さあ、家の中へ」
子ども達はゲンナイさんの後に続き入っていった。
「タイにヒラメか湖のくせに」
「あれはわしが作ったメカじゃよ。1人暮らしは寂しいもんでな、これを見ろ」
ゲンナイの後に地図が出た。
「日本?」
「東京ね」
「練馬区だ!」
「うむヴァンデモンの居場所を表しておる」
「「ああっ!」」
太一とヤマトが叫んだ。
「なんだよ」
「いや、たいした事じゃないお前は?」
「いや俺も……ただ光が丘だなあって」
「「「光が丘?」」」
「さあ、ゲートを開ける方法を教えてくれ」
「せっかちじゃのお」
ゲンナイは無数の引き出しの1つを開けながらそう言った。
「これを使うのじゃ」
細長いカードを数枚取り出し私達の前に並べた。
「あ! おいらのがある」
「あ! アグモンも」
「ゲートの石版に9つの穴があったじゃろ」
ナツキはゲートの前にあった石版の事を思い出していた。
「えーと……はい、ありました」
「その穴にこのカードをはめ込むのじゃ」
「でもカードが1枚多いですよ」
光子郎のその言葉に子ども達はカードを見た。
「よく分からんのが1枚混じっておる」
「どの穴にはめ込むんだ?」
「それも……分からん」
子ども達はガッカリした。
「まあいいや、適当にはめ込んでみようぜ」
「ダメじゃよ! そんなことしたら、まったくわけの分からん別の世界に、飛ばされてしまう」
ゲンナイは太一の首を軽く絞めながらいった。
「そんなに世界って色々あるの?」
「そうじゃよ、さらにお前達が不完全に復元されることもある」
「なにそれ?」
「ヌハハ、つまりじゃな……」
ゲンナイが例えで、ミミとパルモンが混ざった姿になるといった。
「それはイヤー!」
「だから、ヴァンデモンが呪文でやった事を、お前達は自分の力でやらなければならぬ」
「わかんない事、ばっかりなのに?」
「とにかく、カードは渡しておく、まあ今夜はゆっくり休むがいい、ここなら敵も襲ってこん」
子ども達は寝る事にした。
翌朝、子ども達はご飯を食べた。
その時ゲンナイが部屋に入ってきた。
「準備はいいかな?」
「「「はい!」」」
子ども達は元気よく返事をした。
「光子郎のパソコンに、アダプターを取り付けた、ここにデジヴァイスを差し込めばアナライザーに、その持ち主が出会ったデジモンの情報を加えられる、新機能もいくつか入れておいた暇な時に、マニュアルを見ておきなさい」
「ありがとうございます」
「選ばれし子ども達よ、大変だろうがその力を信じなさい」
「選ばれし子どもの力か」
丈はテーブルに突っ伏した。
「ねえ、信じましょうよ」
「役に立たなくてすまん、では行け、子ども達よ、幸運を祈っておる」
子ども達はヴァンデモンの城の中に入っていった。
だが中には敵のデジモンがいた。
「どうする?」
「まいったなぁ」
「わてに任せてんか」
テントモンが進化してアトラーガブテリモンになった。
子ども達はその隙に中に入っていった。
アトラーガブテリモンが攻撃したら、子ども達の下に階段が現れた。
「空間の歪みが直ったのかも」
「さあ、先を急ごう!」
子ども達はゲートのある部屋に着いた。
「うーん?」
「なあに、これ?」
太一がカードを並べているのを子ども達は見ていた。
「いい奴、悪い奴、汚い奴」
「そうか? 小さいの、普通の、大きいの」
「うーん、かしてくれ、これでどうだ、弱い奴、まあまあな奴、強い奴、でもハズレがどれか分かんないなあ」
子ども達は、あーでもない、こーでもないと思案していた。
その時何かが崩れる音が上からした。
「なんか、やな感じ」
「僕見てくる!」
パタモンが音の方に行った。
「無駄だよ、たとえそれらしいわけ方は出来ても、何の根拠も無いじゃないか」
「それはそうだけど……」
その時パタモンが戻ってきた。
「大変! 城が崩れてくよ!」
「わてのせいかも、わてがさっき天井壊したから……」
「とにかく通路は塞がれちゃってる」
「もう戻れないって事か」
「それだけじゃないわ、ここだってもうすぐ……」
子ども達が困惑している間も、崩れる音がしていた。
「太一、僕はお前に任せる!」
「な……なんだよ急に?」
「無責任で言ってるわけじゃないぞ、兎に角ボクは太一を信じる!」
「オレも! こういう時だ、リーダーの決断に従おう」
「おいおい、何時からオレ、リーダーになったんだよ」
太一さんがうろたえる。
「お前が居なくなった途端、オレ達はバラバラになった、そんなオレ達をまた集めてくれたのはお前じゃないか」
「それはたまたま……」
子ども達はみんな次々に太一さんを信じてると言った。
「分かった、もう一度確認しときたい、本当に俺の判断に従ってくれるんだな?」
子ども達は頷いた。
「よし! じゃ決めた、光子郎お前が選んでくれ」
「僕ですか? でも……」
「太一さんがそう決めたのなら、あたしそれがいいと思う」
「でも、もし間違ったら……」
「だれも、お前を恨まないって」
光子郎はその言葉でやってくれる気になった。
私達は光子郎のやっている事に黙って見ていた。
光子郎はパソコンで何かを調べていた。
その時……。
「デジタマモンとトノサマゲコモンに会った人!」
「あ……僕だ」
「デジヴァイスを! もしかしたら……」
「分かったのか?」
「説明します、いいですか? これを見てください、ライオン、いて、サルは、それぞれ、レオモン、ケンタルモン、エテモンを意味します、これらは異なる属性を持っています、つまりワクチン、データ、ウイルスです、次に星の数ですが、これは上から、成長期、成熟期、完全体を意味していると思われます、そしてカードを当てはまる所に置いていくと……」
光子郎が図で教えてくれた。
「ぴったりあうぞ」
「凄い、光子郎くん」
「でも、ここが、2枚になるんです、どっちかが余分だと思うのですが……分からない……すいません、皆さんの期待に応えられなくて」
「何言ってんだ、よくやったよ!」
子ども達は光子郎に拍手した。
「後は太一が決めて」
「分かった、光子郎、助かったよありがとう」
その時上から蜘蛛みたいなデジモンがいっぱいでてきた。
「なんだあいつは!」
「ちょっと待ってください、ドクグモンです!」
「ヴァンデモン様の城を荒らす者は、あ……生かしちゃおけねえ」
デジモン達が進化をし攻撃していく。
「今のうちに早く」
「ああ」
太一さんはカードを並べていった。
「どっちなんだ、アグモンかゴマモンか」
「太一さん、早く」
「どっちでもいいから!」
「太一!」
「まだか」
「太一さん、持たないよ」
「早く!」
太一はゴマモンに決めたらしいゲートが開いた。
「行くぞー!」
子ども達はゲートに向い走りゲートの中に入った。
子ども達は戻ってきた。
「この祠……あ! キャンプ場だ! 僕達戻れたんだ!」
「あっ! デジモンは?」
「夢だったなんてことはないですよね?」
「カードが違ったからって事は……」
その時ピヨモンの声が聞こえた。
「空!」
「皆さん、お目覚めの様ね」
「お前達どこ行ってたんだよ」
「食べ物を探してたんだよ」
デジモン達は木の実をだした。
「ハハハ、ここは日本だから、もう、そんな物食わなくてもいいんだよ」
「「「おかえり!」」」
「「「ただいま!」」」
「10人目を探さなきゃ」
「ああ、もうヴァンデモンも、動き出してるだろうからな」
「光が丘だ、きっと10人目はそこにいる、やつらより先に探し出して助けるんだ!」