デジモンアドベンチャー タケル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『んー……?』
私が目を覚ますと、目の前にインプモンが見えた。
「キオナ目覚めたか?」
『うん、ここは?』
「分からない、工場の様な所ってしかな……」
『皆は⁉︎』
「それも分からねぇ」
『そんな……取り敢えず皆を探そう!』
「ああ!」
私とインプモンは暗い道を歩いていた。
そこは機械がたくさん集まる、どこか工場のような場所だった。
「ここ、どこだ……?」
『来たことない、よね……でも、落ちたから地下なのかな?』
まるで迷路のようなその場所を、わたしたちは2人で歩いて行った。
しばらく歩いていくと、何やらジーッという音が聞こえる。
すると、たくさんある部屋の中で扉の開いた部屋からその音が聞こえてくることがわかった。
私とインプモンは目を合わせて頷くと、こっそりとその部屋の様子を伺う。
その部屋には黒いモンザエモンのようなぼろぼろのデジモンがいて、涙ながらに何か通信をしているようだった。
その通信相手に、わたしは声を出してしまいそうになる。
ムゲンドラモンだった。
「ムゲンドラモン様! ムゲンドラモン様ー!」
「ワルモンザエモンか、どうした?」
「選ばれし子供たちと、そのデジモンたちがいました」
「お前のエリアにいたのか?」
そのやり取りを聞いて、やはり他のみんなもこの場所にいるのだと確信した。
そして、その黒いデジモンはワルモンザエモンというらしい。
「ムゲンドラモン様を喜ばせようと勇敢に立ち向かいましたが、反対にやられてしまいました」
「ばかめ! なぜ、選ばれし子供たちを見つけたことを先に報告せんのだ!」
ムゲンドラモンのその言葉に、ワルモンザエモンはあたふたとしていた。
「ああ、選ばれし子供たちのデジモン数体にやられた傷口が痛みますームゲンドラモン様、助けてぇ」
「子供たちの居場所はわかった。お前にはもう用はない」
ムゲンドラモンのその言葉に、私の背筋が凍る。
次の瞬間、声が出そうになった私の口は誰かに塞がれてしまった。
ムゲンドラモンの通信が切れ、目の前にあった部屋が爆破すると、私の口元を抑えていた手が離される。
私は思わず飛びのいて、背後を振り返った。
『……アンドロモン!』
「スマナイ、手荒ナ事ヲシテ。アソコデ声ヲ出サレルト、ムゲンドラモンニ気付カレルト思イ……」
『ううん、ありがとう。おかげで助かったよ』
そう言いながらも私は、平気で部下を殺すムゲンドラモンに起こっていた。
「他ノ子供達ハ?」
『……ムゲンドラモンの攻撃を受けた時に離れ離れになっちゃって。誰か見なかった?』
「いや、キオナとインプモンが初めてだ」
『そっか……』
明らかに落ち込む私の背中を支えながら、アンドロモンはゆっくりと歩き始める。
「取リ敢エズ、ココニ居ルノハ確カダ。探ソウ」
『うん!』
私達は暗い廊下をアンドロモンと一緒に歩いていくのだった。
その時、アンドロモンが何かに気付く。
「音ガシマス。敵カ、仲間カ……」
『仲間だったらいいけど……』
私達はドキドキしながら、その音のする方へと向かって行った。
「大丈夫、私ガキオナを守ル」
「オレもキオナを守ぜ!」
『ありがとう、私も頑張る……』
その時、突然横の柵から声がする。
「「「「アンドロモン!」」」」
『太一さんに光子郎さん!』
わたしは思わず柵に駆け寄った。
太一さんと光子郎さんは柵を開けると、わたしたちのいる廊下へと出てくる。
「君達ダト思イマセンデシタ」
『会えてよかったぁ』
「キオナ、他のみんなは?」
『落ちた時は私とインプモンだけだったの。太一さん達、ワルモンザエモンってデジモンと戦った?』
太一さんと光子郎さんは目を見合わすと、頭を捻った。
「いや、戦ってないけど……」
『そっか……ムゲンドラモンの手下みたいなんだけど、子供たちにやられたって言ってたから……他のみんなが戦ったんだね』
「そうか……」
「ところで、アンドロモンはここで何をしていたのですか?」
「私ハ、ムゲンドラモンニ支配サレタ都市ヲ解放スル為ニ、地下ニ潜ッテ1人デ、レジスタンス活動ヲシテイタ。……ダカラ君達ヲムゲンドラモンノ部下ダト思ッテシマッタ」
アンドロモンの言葉にアグモン達が不満を漏らす。
「オレ達、ヒカリって女の子を探してるんだ」
「空さんやタケルくん達も一緒だと思うんですが」
「ソウデシタカ、少々オ待チ下サイ」
『アンドロモン、探してくれるの?』
私の言葉に頷くアンドロモン。
『グラッツエ!』
アンドロモンは手を上に伸ばす、その手からコードが伸びた。
すると……。
「来ル!」
「ヒカリさんがこちらに来るんですか!?」
その時、地面が揺れた。
「ここに居たか、選ばれし子ども達……」
「「『ムゲンドラモン!』」」
「アンドロモンも一緒か、纏めて始末してやる」
そう言ってムゲンドラモンが、私達の方へ向かってくる。
「君達ハ隠レテ居ナサイ」
「「『アンドロモン』」」
アンドロモンが私達の前へ出る。
アンドロモンはムゲンドラモンを抑えようとするも、そのままムゲンドラモンに引きずられていく。
私達もその後を追っていく。
すると天井が崩落し、そこからゆっくりとヒカリちゃん達が降りてきていた。
「ヒカリ!」
「空さん、タケルくん!」
『無事だったんだ!』
私達はヒカリちゃん達の所へ駆け寄った。
「ねえ、ムゲンドラモンに一体何があったの?」
「アンドロモンが僕らを庇って戦っているんです。彼はこの地下でレジスタンス活動をしていたそうです」
私はムゲンドラモンがいる方に目を向けると、バードラモン達も加勢している所だった。
『インプモン!』
「おう!」
インプモンはバアルモンに進化し、皆の加勢に入るも……。
「ハッハッハッ、歯ごたえのない奴らだ、次はお前達の番だ」
ムゲンドラモンがそう言うと、私達は目を背けるも、ヒカリちゃんだけスタスタとムゲンドラモンに近づいていく。
すると、ヌメモン達がムゲンドラモンの体中に纏わり付くが、ムゲンドラモンの一振りで、ヌメモン達は一気に消えてしまった。
「ヌメモーン!」
ヒカリちゃんはそう叫ぶと、その場に倒れるが太一さんがヒカリちゃんの下へといった。
その時アグモンがウォーグレイモンに進化した。
ウォーグレイモンが走り出しムゲンドラモンに斬りかかる、そしてコロモンに退化した。
「これで終わりだ」
「それはどうかな、僕には太一やヒカリ、皆がついてるんだ」
コロモンがそう言うと、ムゲンドラモンの身体に亀裂が走り、そして消えていった。
「都市ノ支配者、ムゲンドラモンガ消エタカラ、コノ都市ノ崩壊ガ始マッタ」
「この辺りもそろそろ危険です、脱出しましょう」
私はバードラモンの足に乗った。
都市の部分が消えていくのを、バードラモンの足の所から見ていた。
「お兄ちゃん、地面に下りたらヌメモン達のお墓作ってもいい?」
「ああ……」
「あたし達も、手伝う」
空さんの言葉に私達は頷いた。