デジモンアドベンチャー タケル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私達は森の中を、ヤマトさんとガブモンの名前を呼びながら歩いていた。
『ヤマトさんとガブモン、居ないね……』
「ああ」
私達は一度立ち止った。
「お兄ちゃん、ヤマトさんどうしちゃったんだろう……」
「知るかよ、全くなんだよあいつ……」
「もしかして、ピノッキモンに攫われちゃったのかも」
「突然姿が消えた、ありえますね」
「……いや、それはないと思うよ……」
その言葉に私達は驚いて丈さんを見た。
「ヤマトが森の奥へ行くのを見たんだ……」
「ヤマトが居なくなるのを見てた? なんでとめなかったんだよ!」
太一さんはそう言って、丈さんの方へ駆け寄る。
「だって、ちょっと用を足しに行っただけかと思ったから……ごめん」
「まあいいか、少なくともピノッキモンに攫われたわけじゃないもんな」
「でも、そうだとしたら一体何処行っちゃったんだろう……」
「そう言えばヤマトくん、ちょっと様子が変だったわ」
空さんの言葉に、さっきまでのヤマトさんを思い返す。
確かに太一さんに必要に怒ったり、紋章が光らなかったりしてた……。
「お兄ちゃんが居なくなったの、僕のせいかな……」
『そんなことないよ、きっと。ヤマトさんタケルくんの事大好きって分かるもの! すぐ戻ってくるよきっと、そう信じよう?』
「キオナちゃん……うん!」
タケルくんはやっと笑顔になってくれた。
「また声が聞こえた……」
「声? ヤマトか? ……何も聞こえないぞ、空耳か?」
太一さんの言葉に私は太一さん達の方を向く。
「でも、そう遠くないのかもしれませんね」
「そうだな、行くぞ!」
私達は太一さんに続き歩き出した。
「デジヴァイスもダメですね。この森の中では、正しく機能しない様です」
「少し休んで様子を見た方がいいかも。誰だって、1人になりたい時もあるものだ」
「ヤマトを見つけなくちゃ、俺達は9人揃ってなきゃダメなんだから」
「でも、皆疲れてるよ、この辺でそろそろ休んだ方が……」
「9人揃ったからって、戦ったって皆……」
……皆の心がバラバラだ、私はどうしたら。
「やっほー!」
その時、上の方から声がしたから見ると、木の上にピノッキモンがいた。
「ピノッキモン!」
「やあ、タケル。また会えて嬉しいよ」
「僕は嬉しくないよ! もう君とは遊ばないからね!」
「バーカ、もう遊びは終わりだよ、やっちゃえガーベモン!」
すると、私達の前にゴミ箱に入ったピンク色のデジモン、ガーベモンが現れた。
「ウンチバズーカー!」
ガーベモンが持つ筒状の大砲から、ピンク色のうんちが発射された。
私達は一目さに逃げ出した。
ガーベモンが私達を追ってきていた。
私達は開けた場所から四方八方に逃げると、ガーベモン達はグルグルと回りながらうんちを投げてくる。
『インプモン!』
「任せろ!」
バアルモンに進化すると、ガーベモン達の方へ向かって行った。
皆のデジモンも進化して、ガーベモンに一斉攻撃を食らわせた。
すると、大きな煙が立ち、私達は倒したガーベモン達が居たとこへと駆け寄った。
「やったぜ」
その時、木の上からピノッキモンの笑い声が聞こえた。
「そんなヘナチョコ攻撃で倒せると思ったのかい? 後ろを見てごらん」
ガーベモンがミミさんの方に向かってきていた。
「いやー!」
その時、トゲモンがリリモンに進化して、ガーベモンの攻撃からミミさんを守り、ガーベモンの一体を倒すリリモン。
「よーし、今だ!」
そしてグレーモンがメタルグレイモンに進化し、ガーベモンへ攻撃を放って、ガーベモンは残り一匹になった。
「分かったよ、俺の負けだ……なーんてな!」
ガーベモンはゴミ箱の中からピョンと出てきて、ゴミ箱を私達に向けた。
「皆吸い込んでやる!」
ガーベモンがそう言うと、物凄い吸引力で私達を吸い込もうとする。
私達は近くの木に捕まって、吸い込まれるのを必死に耐えていた。
「コキュートブレス!」
そう聞こえたと思ったら、風が収まった。
私は声が聞こえた方を向くと、メタルガルルモンが居た。
そして木の裏からヤマトさんが姿を現す。
「ヤマト!」
「ヤマト、お前今までどこ行ってたんだよ!?」
「サーンキュ、ほんと危ない所だったんだありがと……」
アグモンがメタルガルルモンに駆け寄りながらそう言ったら、メタルガルルモンが何故かアグモンに攻撃を放つ。
私達はそれを見て、目を見開き驚く。
「どうして……」
「アグモン、勝負だ! 究極体に進化しろ!」
「嫌だよ、どうして戦わなくちゃいけないんだ」
アグモンがそう言うと、またメタルガルルモンは攻撃を放つ。
「ヤマト! な、何してんのよ!」
「おい、ヤマト! 早く止めさせろよ!」
「嫌だ……断る……」
「断るって……お前……」
空さんと太一さんが、ヤマトさんに駆け寄り止めさせようとするも断られた。
「次は外さないぞ、さあ、早くウォーグレイモンに進化しろ」
「本気なんだね……」
私達は黙って、それを見ているしか出来ない。
「お兄ちゃん……」
タケルくんの寂しそうな声が聞こえた。