未来編
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「あ…キ、キラ!」
「えっ?」
「動いたっ!」
「∑えぇっ?!だ、大丈夫なの?」
出産…こればっかりは男の未知なる世界なのだ。
自分と愛する人との間にできた命を
自分のお腹に宿して支えている女性には
頭があがらない。
日に日に膨らんでゆくお腹の変化や痛みを訴えられた時には
尋常じゃなくなってしまうのも事実なのだ
「ふふっ、大丈夫だから。ね?」
そう言いながらソラはキラの手をとり
ポッコリと新たな存在を主張するお腹に
キラの手を添えてお父さんの手だよ~大きいねぇ~
なんて優しく微笑んだ。
そんなソラはキラと出会って
一度も見せたことのない優しい表情でお腹を撫でるのを見て
キラは気付いてしまった
それは〝母親の顔〟なんだと…
「なんか、ちょっと複雑かな…」
「ん?」
自分が出会って一度も見た事のない表情を
新たな鼓動はいとも簡単に出させてしまうのだから…
「ふふっ、困った甘えんぼさんだねぇキミのお父さん♪」
理解したソラは〝生まれてから喧嘩とかしないでよ~っ〟
なんて冗談言いながら隣に座るキラの肩に頭を預けた。
「…ソラ似の子だといいな…」
「私はキラ似の子がいいな…あ、」
「?」
「甘えんぼさんが二人になるんだもんね☆頑張らなくちゃだね」
「うん。でも僕の方が誰よりもソラを愛しちゃってるからね、
そこは負けないし譲れないよ?」
いくら自分の子供でも。
なんて、あどけなさの残るキラの中の〝父親の顔〟が見れるのはもう少し先のお話…
「私、今が一番幸せ」
(06.01.07)