未来編
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「最近思ったんだけどさ」
「うん?」
「ソラ、胸おっきくなったよね♪」
突然笑顔で言い出したキラの一言に、私は思わず顔を真っ赤にしながらキラに背を向けて布団に包まった。
「へ、変態!エッチ!///」
「それは否定しないけどね、それより何で布団に包まるのさ…」
「キラがその…は、恥かしい事言うからでしょっ!!」
相変わらず慣れない朝の甘ったるい空気に
ソラは心臓がどうにかなりそうになるのを抑えるのに必死。
それを知ってか知らずか、
キラはその状況を楽しんでいるようにも思える…
「恥ずかしいって・・・今の今まで僕の下で啼いてた人が言う台詞じゃないでしょ」
「ちょ、//そ、そんなストレートに言わなくっ・・・」
「?」
キラにガツンと言ってやろうとキラと向き合い、
勢いよく起き上がろうとしたソラだったが、
言葉は途中で切れ、キラが目にしたのは
口元を手で押さえて苦しそうにしているソラの姿だった。
「ソラっ?!」
「ごめっ・・・ちょっと気持ち悪くなっただけだから、もう大丈夫だし。」
「ホントに大丈夫?!吐く?」
ソラの顔を覗き込み、心配するキラの姿に
ソラは微笑みながらううん。と首を横に振った。
「だーいじょうぶだってば、ほら、もう何ともないでしょ?」
「・・・ほんっっとに大丈夫?」
「ほんっっとに大丈夫だってば、それにこれ、初めてじゃないし。ね?」
だから安心して?と言うソラの言葉とは裏腹に、
ピクリとキラの眉が動いた。
「ちゃんと病院行った?」
「え・・・あ、あはは;」
「・・・・・明日、病院連れて行くからね」
「・・・・・ハイ」
_____________
次の日、約束通りキラに病院に連行されて、検査結果を知らされた帰り道、
私はキラにこっぴどく怒られた。
笑顔で黒オーラのキラじゃなくて、いつもの優しいキラが真剣に怒った。
「…なんでずっと病院行かなかったのさ」
「や、最近よく食べるからね、ただの食べすぎかなーって;」
「…生理だってきてなかったんでしょ?」
「うん…でも、私コーディネイターだし、普通に生まれたわけでもないし・・・」
「・・・・・・だから妊娠しないって?」
そう、ソラもキラと同じ『最高のコーディネイター』として創られただけに、
正直ソラは子供は人工的にしか授からないと思い込んでいて今回のコレ。
ソラのお腹にはもうひとつの命が宿っていたのだ。
そんなソラの軽率なふるまいにキラは怒っていた。
そのキラの真剣な表情に、ソラはじわりと涙が浮かぶのが分かった。
怒鳴って怒るのではなく、冷静に怒るからこそ何処かズシリとくる・・・
「ごめ、な・・さいっ」
泣きながら謝りその場に佇むソラに、キラは小さく溜息をついてきゅっと優しく抱きしめた。
「ごめん、泣かせるつもりじゃなかったんだけど;」
「うぅ、キラぁ~」
「あー、ホントにごめん!泣かないで;」
「ごめんなさい~っ」
「もう怒ってないからっ、ね?」
「うぅっ・・・っく」
先程とは違い眉を八の字に慌てふためくキラ・ヤマト
「~~っ僕、ホントにソラが心配で気が気じゃないんだからねっ?!」
この新米夫婦と共にお腹の子はすくすくと成長してゆくのであります。
(05.10.27)