未来編
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「キラ、今日もお疲れ様。」
「ソラも、お疲れ様。」
ハルが一日元気に遊んで疲れて、
そして眠ってからが二人の時間・・・
「どうぞ?」
ほっと落ち着いた空気の中
ソファに座っているキラは自分の脚の間へソラを誘った。
「ふふ、お邪魔します。」
ソラは、キラの誘いを断る事無く
素直に脚の間へと招待される。
その瞬間が何とも照れくさいのだけれど・・・
ソラはこういう触れ合いはむしろ好きな方なのかもしれない。
「ひゃ…っ・・」
「いらっしゃい、お姫様」
キラの膝に腰を下ろそうとしたと思えばその瞬間、
突然キラに腰を引き寄せられ、ソラは
驚きの声をあげ、お姫様呼ばわりするキラを軽く睨んだ。
「もぉー、ビックリした…キラのバカ。」
「ごめん、でも、やっと捕まえた。」
怒る…というよりは呆れ口調のソラに
キラは特に悪びれる様子もなく、むしろソラにピッタリと
体をくっつけるように抱きしめてくる始末。
それは突然前触れもなくベッタリと甘えてくるハルのようで…
「まったく・・・…甘えん坊さんのキラくん、どうしたの?」
思わずソラの口からはそんな言葉が零れてしまう。
「・・・・何、それ」
やはりこのあたりがキラとハルの違いなのだろうか、
キラとハル…というよりも大人と子供の違いだろうか、
キラは子ども扱いされた事にピクリと反応した。
「だってハルもね、時々キラと同じような事、するんだもん」
「同じような事?」
「うん、今のキラみたいにね、時々、凄~くベッタリ甘えてくるの」
そのソラの言葉を聞いてキラはつくづく思う。
(絶対に、中身も僕に似てるよね・・・)
むしろ甘えるハルの気持ちも痛いくらいに分かってしまうくらいだ。
「でもね、そうやって甘えてくれるとね、」
「うん?」
「私も甘えたくなっちゃうなーって、へへ」
少し照れくさくなったソラは
自分の腹部に組まれたキラの手の上に自分の手を重ねると
そのまま照れ隠しの為か、キラの胸に背中を預けて微笑んだ。
「そういうの、僕は大歓迎だけど?」
むしろソラに甘えて貰えるなんて本望だ。
ソラが凭れてきた事によって、
今のキラの右肩あたりには調度、ソラの頭が預けられている。
それをいい事に、キラは好きにソラの唇にキスを落とす…
ちゅっ…と、可愛らしいリップ音をたてて離れた唇に
お互いくすりと微笑み合うと、それを合図に再び重なる二人の唇。
ちゅっ、ちゅっ…と、始めは啄ばむようなキスだったが、次第に
室内にはクチュリ、と深く絡まる水音に変わってゆく・・・・・
「んっ…ん・・はぁ…、っん」
もう、どちらの、とも言えないものがソラの口から
ツ・・・と首筋を伝って零れ落ちる…
それを丁寧に舌で拭うキラの行為にピクリと反応するソラ。
「ぁ…・・・」
「可愛い…」
キラのキスを受けるにつれ、次第にソラの身体は
キラの膝から滑り落ちそうなくらい力が抜けてゆく…
そんなソラの脚をすくえばもう滑り落ちることは無い。
ソラがキラの膝の上で抱かれている、という事に気付いたのは
長く甘く深いキスから銀糸をチラつかせ、解放された時だった。
「んっ、ちょ…ここで、するの…?」
「・・・ダメ?」
膝の上に抱かれていたと思えば、そのまま、ぽすりと
ソファへ寝かされたソラは、ようやく事の異変に気が付いた。
…とはいっても、まさかキラがキスだけで終わらせるような性格ではないと
ソラもソラで、一応は理解しているつもりだが・・・
「だって、キラ、疲れてない・・・?」
「全然、というか、むしろ元気?」
ソラの小さな気遣いも虚しく、
キラの昂ぶったソレに気付いたソラは
「・・・バカ///」
と、小さく呟いて紅く染まった頬に気付かないふりをした。
あの付き合いたての当時はキスをする事にも臆病で
ソラと初めて身体を重ねた日から2度目の行為までに、
どれ程の時間が必要だったのか、今のキラには考えられない事だ…
もっといってしまえば、その2度目の行為は出生の秘密を知ったショックで
愛よりも、ただ忘れたい衝動に抱いてしまったものもある、
それを数に入れずに次にソラを抱いたのは戦後しばらくになる・・・。
(あの鉄壁の理性は、いつの間に崩れたんだろう・・・;)
『あげれるものなら理性をあげたい』というソラの言葉を思い出した。
思えばそれが崩れだしたのは、戦後初めて、感情に左右されること無く
自分達の流れでセックスという、愛のある行為に辿り着いた時だったのかもしれない・・・。
「てか、これでお預けの方が、ツライかな、」
「私は明日、ツライんだけどね・・・」
キラの言葉に続くソラの皮肉たっぷりの言葉に
そう言わないで、とキラは優しくソラの唇を塞いだ。
「ぁ、・・あ、んっ…やぁ」
胸に顔を埋めながらスルスルとソラの全身を撫で回すキラの両手に
ソラはただソファの淵をきゅっと掴んで声を漏らす…
その姿にまた欲情するのはソラを愛して止まないキラ、
「っ、こういう愛し方を知っちゃったからかな…」
「はぁ、っ・・・・え?」
「僕の鉄壁の理性が崩れたの」
――――言葉よりも直接ダイレクトに伝わる愛し方。
「あぁッ!・・ん、んッ…」
キラは言葉の後、一気にソラの中を貫いた。
その圧迫感とジンジンと直接伝わる脈、熱に
互いに思考回路も全て侵されてゆく・・・
後は本能のままにぶつかり合うだけの行為だけど、
「ッ、ソラ、愛してる」
「はぁ、き、らっ…ン、私もっ」
それだけの行為なのに
愛しすぎてどう仕様も無く心臓を鷲掴みにされたように痛い。
絶頂が訪れればソラの締め付けに持っていかれるキラの欲…
その瞬間、眉間に皺を寄せて顔をくっと横に逸らすのは
他の誰も知ることの無い、キラだけが知るソラの癖。
「あいしてる」
キラは剥き出しの白い首筋に紅い華を咲かせた。
「おはよう、ソラ」
「・・・・おはよ、」
いつの間にかベッドで眠っていたソラは
ズシリと痛む腰を労わりながらリビングへと向かうと
そこにはどこか上機嫌に朝食の準備をしているキラの姿。
(笑顔も仕草もカッコ可愛いのは重々承知なんだけどね、、、)
「何か、キラのその無意味な程の清清しさが、ムカツクわ…」
「まぁ、溜まってたモノ、出しきったってカンジ?」
素直なソラの一言に、
特に機嫌を損ねることも無く、
むしろ上機嫌に、そして悪びれる事も無く言うキラ。
それもそのはず、昨夜の行為は1度で終わる事はなく…
結果、ソラは掠れた声と腰痛に悩まされる事となったのだ。
「その溜まってたモノって、全部どこ行ったんだろうね?」
それはもう満面の笑みで小首を傾げて
だけど目は決して笑っていないソラ。
「んー、ソラのナカ?」
負けじと満面の笑みで答えるキラ。
黒さでキラに勝とうとするのはハッキリ言って無謀だ。
勝ち目のない事に今更気付いたソラは
「キラの、キラのバカーーー!!!」
掠れた声で叫びながら
頭にトリィを乗せて、お気に入りの絵本に向かって喋っていた
愛しのハルに泣きついたのだった・・・。
(ハルは将来、こんな性欲魔人になっちゃダメだよっ)
(ハルに変な事吹き込むの、やめようね。)
(?・・・???)
(06.11.11)