短編
名前登録
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
-----ピピ---ピピ--ピ
「ん、、、んぅ」
朝を知らせる電子音と共に私の意識は現実に戻された。
だけど今日はオフの日、私はアラームを止めて再び布団の中に冷たい腕を入れた
「・・・・・・・・」
一つ、その微かな意識の中でも気付いた違和感があった。
(私、裸で寝てたっけ・・・・・・?)
そう、何故かこの寒い時期に裸。
肩がスースーしてて、だんだん意識が完全に戻りそう
そんな時、またいつもと違う違和感に気付いた・・・
というよりも真っ先に気付くべきだった
私はガバッっと勢いよく飛び起きて青ざめた
「何で・・・?どうなって、こうなる、、の・・・?」
すっかり覚醒してみればここは自分の部屋ではなく、キラの部屋。
極めつけは同じベッドで、しかも裸で、
(しかも腕枕まで、されてたの?///)
隣でスヤスヤと寝息を立てるキラを視点に放心状態の私。
身体の気だるさからしておそらく情事後・・・
昨日の記憶を辿ってみるにも
記憶がない。
ぐるりと部屋を見渡せば自分とキラの脱ぎ散らかした服
そのもう少し向こうには、記憶障害の原因らしきボトルが見えた。
私が何か、やらかしたんだって分かると、思わずパチンと掌に額を打ち当てた。
「最・・悪っ、、、、、!」
何が楽しくて好きな人の前で酒に溺れて
しかも好きな人に抱かれて記憶がないなんて・・・
どんな思いでキラは私を抱いたの・・・?
「何か、人生最大の後悔!みたいな顔してるよ、大丈夫?」
全然大丈夫じゃないです。まさしくその顔の通りでございます。
「キラ?!あ、えと…あの・・・」
(何て聞けばいいの?!)
そんなソラの表情を見て、知ってか知らずか
上半身起き上がってるソラに届くように、スッと腕を伸ばして
ソラの頬に手を当てて、親指で唇を優しく撫でた。
「身体、大丈夫?」
優しく問いかける声と、そのアメジストの瞳に吸い込まれそう・・・
「―――っっ////」
だけど私は飛び出しそうな心臓を抑えて、
大きく深呼吸して、勇気を振り絞って、聞いてみた。
「ねぇ、私とキラって、何でこんな事になってるの・・・?私、全然記憶がなくてっ、、」
「・・・一応、同意の上で、だったんだけど・・・」
それは、私がそうさせた?
「だけど、愛があったのは、紛れも無い真実だよ?」
「え・・・・?」
それって、私の都合のいいように解釈しても、いいのかな。
「それに、セックスから始まる関係だって、僕はダメじゃないと思うんだけど、ソラは、イヤ?」
そんな事を耳元で囁くキラの顔はどこか赤く染まっていて…
「イヤ…じゃ、ない。」
そう言った私の顔も赤く染まっていたと思う。
「よかった。同じ気持ちで。ホントは昨日、お互いの気持ち、確かめ合ったんだけどね、、」
ハニカんだように笑ったキラはソラの言葉に満足して
それから起き上がりベッドを出た。
「本当はもっと甘い時間過ごしたかったんだけど、今日は非番じゃないから・・・」
そう言い残し、シャワールームへと向かう上半身裸のキラの背中を見詰めた。
そのキラの背中に刻まれた傷跡に、
ソラは二度とキラの部屋でお酒を飲まない事を心に誓ったのであった…。
(ごめんねキラ!!)
(07.02.24)