短編
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家が隣で、親同士が仲良くて、
小さい頃からずっと一緒に育ってきた、
2歳上の私の兄的存在なキラ。
優しくて、カッコよくて、
勉強ができて、スポーツもできて、
人懐っこくて、誰からも好かれるキラ。
もちろん私もその中の一人で、
気付かれないように、いつも目で追ってたりした。
そんな【キラ兄】が【キラ】になったのは、
キラが中学を卒業する時から。
最初は有り得ないって思った。
キラが私の事を、妹みたいな存在としてではなく、
一人の女の子として見ていてくれた事。
好きだと言ってくれた事。
その日から私とキラの関係は
【幼馴染み】じゃなくて【恋人】になった。
キラと離れた2年間は、
やっぱり寂しかったし、不安だった。
春、キラと同じ高校に入学した時、
たまたまキラが同級生に告白されてるのを目撃してしまった私。
だけどキラは当たり前の様に相手の子に言ってくれた。
「ごめんね、僕には好きな子が居るから」
「付き合ってるの・・・?」
「うん。彼女以外、好きにならないから、だから、ごめんね」
その日の帰り道、初めて私からキスをねだった。
暖かな夕日を背中に交わしたキスは、
とても優しかった。
「ソラ、そんな所で寝てたら風邪ひくよ」
「んぅ~・・・キ、ラ?」
懐かしい夢から醒めたソラは、
むくりと起き上がると、目の前にいるキラに擦り寄った。
「あぁ、もう、そんな可愛い顔してると離さないよ?」
「ふふふっ、キラ~」
それでも離れないソラに、
キラは愛しそうにソラを見つめ、
そして、
そっと唇を重ねた・・・
愛する事の愛しさ
愛される事の愛しさ
大きいのはどちらだろうか
(06.06.21)