短編
名前登録
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
部屋に入るとそこは
何というか、
独特のにおいがした。
「――っ名無し?!」
「ん?あ、アスラン」
何も知らずに扉を開ければこの刺激臭。俺は慌てて部屋に入って空調を弄った。
信じられないのは彼女の反応…
この部屋の臭いに平然としていられる。そんな反応が俺には理解できない。名無しが手にしているのはマニキュア。俺は迷う事なく部屋中の窓を全開にした。
「ごめん、ありがとう」
「いや…それより名無しはこの臭い、平気なのか?」
そんな俺の問い掛けに名無しはまさか、と軽く笑って答えた。
「ただね、コレ塗っちゃったから、色々触れなくて…」
「…ふーん」
その瞬間、俺はマニキュアが『あまり好きじゃない』から『嫌い』になった。
「ホラ、見て見て!綺麗な色でしょ?」
「あぁ…そうだな」
名無しは塗り終えた両手をプラプラと俺に見せびらかせる。俺はそれを呆れめに返す。
その後、彼女は笑顔でこう言った。
「アスランの瞳と同じ色、私の大好きな色♪」
単純な俺は、マニキュア(名無しの塗ってるやつ限定)が『嫌い』から『好き』になった。
(05.10.29)