第1章
赤髪に金色の瞳をした人物が座って本を読んでいる。
ここは町の図書館。
本当にここは200年後なのか?
真実を確かめるため、歴史に関する書物を探しにきた。
「『生まれてきたセレディンは』…!?」
そこまで読み、目を見開いた。
“セレディン”
(これってぼくの名前じゃないか!?)
本に書かれている自分の名前を見て、驚きの声が出そうになるが口には出さないようにした。
「『…セレディンは光の一族でありながら闇の力を持っていた』…!?」
セレディンは、信じられないといった表情で本を読み進めていった。
「『光の力を持つカトレリア一族がいるリフティアの町は、その光の力に目を付けた魔族達に襲われ…カトレリア一族は殺され…町は滅ん…だ…』」
衝撃を受け、セレディンは途中で読むのを止めてしまった。
書かれている年表を見ると、これも200年も前の出来事だった。
あの時、故郷のリフティアの町から逃げ出した。
あの場所にいるのが耐えられなかったし、自分の身も危うくなりそうだったからだ。
その後も、死に物狂いで逃亡した。
そして、最上階に辿り着けば望みが叶うと噂されている塔へ行った。
苦労して最上階に着き、願いを言った。
自分のことを誰も知らない場所へ行きたいーー
すると激しい光が…
(…その結果がこれか…)
セレディンは目を閉じる。
…時を越えるなんて思いもしなかった。
…だけど、元の時代に帰りたいという気持ちはない。
全く知らない時代にきてしまって不安なのか?
自由になった解放感なのか?
もう追われたりしない安心感なのか?
これからどうすればいいのか?
いろいろ混ざり合って複雑な心境だった。
ここは町の図書館。
本当にここは200年後なのか?
真実を確かめるため、歴史に関する書物を探しにきた。
「『生まれてきたセレディンは』…!?」
そこまで読み、目を見開いた。
“セレディン”
(これってぼくの名前じゃないか!?)
本に書かれている自分の名前を見て、驚きの声が出そうになるが口には出さないようにした。
「『…セレディンは光の一族でありながら闇の力を持っていた』…!?」
セレディンは、信じられないといった表情で本を読み進めていった。
「『光の力を持つカトレリア一族がいるリフティアの町は、その光の力に目を付けた魔族達に襲われ…カトレリア一族は殺され…町は滅ん…だ…』」
衝撃を受け、セレディンは途中で読むのを止めてしまった。
書かれている年表を見ると、これも200年も前の出来事だった。
あの時、故郷のリフティアの町から逃げ出した。
あの場所にいるのが耐えられなかったし、自分の身も危うくなりそうだったからだ。
その後も、死に物狂いで逃亡した。
そして、最上階に辿り着けば望みが叶うと噂されている塔へ行った。
苦労して最上階に着き、願いを言った。
自分のことを誰も知らない場所へ行きたいーー
すると激しい光が…
(…その結果がこれか…)
セレディンは目を閉じる。
…時を越えるなんて思いもしなかった。
…だけど、元の時代に帰りたいという気持ちはない。
全く知らない時代にきてしまって不安なのか?
自由になった解放感なのか?
もう追われたりしない安心感なのか?
これからどうすればいいのか?
いろいろ混ざり合って複雑な心境だった。