第2章
その夜――
「ラスレン隊長!急なお知らせがあります」
ラスレンの所に兵士が駆け込んできた。
「どうした?」
ラスレンは慌てた兵士の様子に気付く。
「アシェドが傭兵を辞め、城を出ていってしまいました!」
「何だって!?」
兵士の話を聞いたラスレンは驚く。
本来ならば、いくら傭兵であっても、自分からいきなり仕事を辞めてしまうことなど出来ない。
きちんとした手続きと、ある程度の期間が必要だった。
「モーリム様が特例として退職を認めたらしいのです」
兵士が口にした。
「モーリム様が?なぜ…?」
ラスレンの中に疑問が残る。
それと同時に嫌な予感が頭の中を過った。
――
城の廊下で、ラスレンが歩きながら一人で考えていると、
「よお兄貴。仕事は終わったか?」
弟のシャークが元気に声をかけてきた。
「おっシャークか。今、部屋に戻ろうと思っていたんだ」
ラスレンは親しい口調で返す。
「よし、行くぜ!」
唐突にシャークが言い出す。
「どこにだ?」
ラスレンは、急に何を言い出すのかと思った。
「酒飲みに行くに決まってんじゃねーか?オレ、明日から仕事でしばらく街に戻れねーんだよなあ」
相変わらず陽気なシャーク。
「お前なあ。この前飲みに行ったばかりじゃないか。それに、明日仕事なら早く帰って寝た方がいいだろう。俺は明日も朝から訓練指導があるんだぞ」
ラスレンが大儀そうに答える。
「そりゃそうだけどさ。兄貴は隊長としての使命もあるし、何かと大変だろ。どこかで息抜きしてパ~ッっとやらねぇとさ。なっ」
シャークは、兄ラスレンの根が真面目すぎて一人で思い詰めてしまいがちな性格を知っていた。
「…わかった。一杯だけ飲んだらすぐに帰るからな」
少し迷ったが、ラスレンは行くことにした。
――――
「ラスレン隊長!急なお知らせがあります」
ラスレンの所に兵士が駆け込んできた。
「どうした?」
ラスレンは慌てた兵士の様子に気付く。
「アシェドが傭兵を辞め、城を出ていってしまいました!」
「何だって!?」
兵士の話を聞いたラスレンは驚く。
本来ならば、いくら傭兵であっても、自分からいきなり仕事を辞めてしまうことなど出来ない。
きちんとした手続きと、ある程度の期間が必要だった。
「モーリム様が特例として退職を認めたらしいのです」
兵士が口にした。
「モーリム様が?なぜ…?」
ラスレンの中に疑問が残る。
それと同時に嫌な予感が頭の中を過った。
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城の廊下で、ラスレンが歩きながら一人で考えていると、
「よお兄貴。仕事は終わったか?」
弟のシャークが元気に声をかけてきた。
「おっシャークか。今、部屋に戻ろうと思っていたんだ」
ラスレンは親しい口調で返す。
「よし、行くぜ!」
唐突にシャークが言い出す。
「どこにだ?」
ラスレンは、急に何を言い出すのかと思った。
「酒飲みに行くに決まってんじゃねーか?オレ、明日から仕事でしばらく街に戻れねーんだよなあ」
相変わらず陽気なシャーク。
「お前なあ。この前飲みに行ったばかりじゃないか。それに、明日仕事なら早く帰って寝た方がいいだろう。俺は明日も朝から訓練指導があるんだぞ」
ラスレンが大儀そうに答える。
「そりゃそうだけどさ。兄貴は隊長としての使命もあるし、何かと大変だろ。どこかで息抜きしてパ~ッっとやらねぇとさ。なっ」
シャークは、兄ラスレンの根が真面目すぎて一人で思い詰めてしまいがちな性格を知っていた。
「…わかった。一杯だけ飲んだらすぐに帰るからな」
少し迷ったが、ラスレンは行くことにした。
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