第2章

道中、何度か魔物と遭遇した。

セディルは戦い方を忘れてしまったため、ろくに戦えず、戦闘はユーリスとリファラに頼るしかなかった。

ユーリスは聖なる力の回復魔法だけではなく、攻撃魔法も使える万能さを持っている。

リファラは光の力を持っており魔力も高く、攻撃魔法が得意。

だが、セディルは初級の攻撃魔法がやっと使えるようになったレベルである。

「リファラはどうやって戦う力を身に着けたんだい?」
参考になるかもしれないと思い、セディルは聞いてみた。

「最初は戦いも何もわからなくて、ただ自分の中に力を感じながら、必死に探して覚えていったの」
リファラは記憶がない中、模索しながら戦い方を見つけたのだろう。

「セディルにもきっと戦う力が見つかるわ」
リファラが柔らかな笑顔で励ます。

「うん。ぼく頑張るよ」
セディルは嬉しかった。


三人は歩いているーー


セディルは疎外感を感じていた…。

ユーリスもリファラもいい人だよな。

ぼくは闇の力を持っていて…それを隠しているのに…

ぼくなんかが仲間でいいのかな…?

ぼくは、ついてきているだけで何の役にも立ってない…

このままじゃ、ただの邪魔者だ…

また、昔みたいに責められる…

いらない奴だと見限られる…

そして見捨てられる…

そんなの嫌だ!

みんなのお荷物でいたくない!

早く戦力にならなきゃ!

強く…強くならないと!

自分の存在を認めてもらうために!

過去のトラウマが恐怖になっていて、セディルの不安をかき立てていた。


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