第2章
二人がしばらく歩いていると、ある場所に着いた。
古くて白っぽい壊れた塀が所々に立ち、塀には覆い被るようにして植物が生えており、まばらに花が咲いている。
遠くを見ると、池や人型の像がいくつか見えたり、彫られた扉があったりし、何かの跡地のようだった。
「ここは?」
セディルが尋ねた。
「リヒシャーン。かつて天上人の力によって作られた場所だったんだ。ここに来てお祈りをすると魔力を高められると言われていて、魔法を使う者達が集まる場所とされていた。だけど、今は御覧の通りさ」
ユーリスは案内するように、右手を上げながらリヒシャーンを見渡した。
「ここ、ちょっと寄り道していって…」
ユーリスが真っすぐリヒシャーン跡地の中に入っていこうとすると…
「あっ!あれなんだろう?」
何かを見つけたのか、突然セディルが走りだす。
「おいセディル!」
ユーリスは追い掛けた。
「見てこれ、光ってるよ!どうしてだろう?」
セディルの目の前には、火ではない明かりのついたランプが壁にある。
「これは聖水晶で作られているから光るんだよ。この結晶自体に魔力を帯びているからなんだ」
ユーリスはランプの明かりに静かに手を触れていた。
次は池の前まで来た。
真ん中には女性の形をした彫刻が立っており、周りには植物が生え、小さな花が少しだけ咲いている。
何よりも目を引いたのは、その池の水だった。
透き通る青緑の色が反射して七色に輝いており、まるで水全体が宝石のように美しい。
「すごい!なんてきれいなんだろう…!こんなの生まれて初めて見たよ!」
セディルは不思議な色の池に感動してずっと見つめている。
「いいだろ。おれもこの池が好きなんだ」
ユーリスはにっこりと笑って言った。
今度は扉の前に来た。
扉には複雑な形の模様が彫られており、その周りは高い壁に囲まれていて塞がっている。
「ねえユーリス。開けてみようよ!こういうのって開けてみたくなるんだよな~」
セディルが扉に触り、好奇心旺盛な眼差しで言いだした。
「そうだよな!開けたいよな~。前来た時はオヤジと一緒だったから開けられなかったんだよな~」
ユーリスも扉に触れ、楽しそうに同意する。
二人の意見は一致した。
「よし、開けるぞ!」
「おう!」
お互い合図し、二人で扉を開けていった。
古くて白っぽい壊れた塀が所々に立ち、塀には覆い被るようにして植物が生えており、まばらに花が咲いている。
遠くを見ると、池や人型の像がいくつか見えたり、彫られた扉があったりし、何かの跡地のようだった。
「ここは?」
セディルが尋ねた。
「リヒシャーン。かつて天上人の力によって作られた場所だったんだ。ここに来てお祈りをすると魔力を高められると言われていて、魔法を使う者達が集まる場所とされていた。だけど、今は御覧の通りさ」
ユーリスは案内するように、右手を上げながらリヒシャーンを見渡した。
「ここ、ちょっと寄り道していって…」
ユーリスが真っすぐリヒシャーン跡地の中に入っていこうとすると…
「あっ!あれなんだろう?」
何かを見つけたのか、突然セディルが走りだす。
「おいセディル!」
ユーリスは追い掛けた。
「見てこれ、光ってるよ!どうしてだろう?」
セディルの目の前には、火ではない明かりのついたランプが壁にある。
「これは聖水晶で作られているから光るんだよ。この結晶自体に魔力を帯びているからなんだ」
ユーリスはランプの明かりに静かに手を触れていた。
次は池の前まで来た。
真ん中には女性の形をした彫刻が立っており、周りには植物が生え、小さな花が少しだけ咲いている。
何よりも目を引いたのは、その池の水だった。
透き通る青緑の色が反射して七色に輝いており、まるで水全体が宝石のように美しい。
「すごい!なんてきれいなんだろう…!こんなの生まれて初めて見たよ!」
セディルは不思議な色の池に感動してずっと見つめている。
「いいだろ。おれもこの池が好きなんだ」
ユーリスはにっこりと笑って言った。
今度は扉の前に来た。
扉には複雑な形の模様が彫られており、その周りは高い壁に囲まれていて塞がっている。
「ねえユーリス。開けてみようよ!こういうのって開けてみたくなるんだよな~」
セディルが扉に触り、好奇心旺盛な眼差しで言いだした。
「そうだよな!開けたいよな~。前来た時はオヤジと一緒だったから開けられなかったんだよな~」
ユーリスも扉に触れ、楽しそうに同意する。
二人の意見は一致した。
「よし、開けるぞ!」
「おう!」
お互い合図し、二人で扉を開けていった。