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Holiday of Nightmare

ジャック・スケリントンは、名前にジャックが入っています、そして物語に出てくるジャックの苗字は書かれていません

・・・ジャック・スケリントンは生前どんな人間だったのでしょうか、ハロウィンタウンでの彼は紳士的で人気者、皆が頼る人物・・・いい人物ではないか・・・


とてもジャック・オ・ランタンの話のジャックと同じ・・・とは言い難い


けれど、ジャックは、騙すのが得意・・・巧みな話術を使って


自分を別ものにだって




じゃあ彼は嘘なのだろうか





誰か俺を、どこでもいいから連れて行ってくれ、俺に、居場所を




とあるペテン師がいた

その、とても悪い悪いペテン師が死んだ


そして、ペテロにこう言われたのです


「お前は、天国にも地獄にも行くことは許されない!永遠に彷徨っているがよい!!」
「なっ・・・・・!!」




カブで作ったランタン片手に天国と地獄の間を彷徨う一人の男



「(あぁ、俺はこれからどうすればいいんだ・・・・・ん?あの道はなんだ?)」


天国にも地獄にも続いていない一本の道


「(ホーリーデーの扉へはこちら・・・・森の中に扉があるのか・・・?)」

男はランタンで道をてらしながらゆっくりと前へ進んで行った



そうしているうちに七つの扉を見つけた


彼が手を伸ばしたのは






パンプキンの扉








ジャック「それで?」
サリー「私が知っているのはここまでなの」
ジャック「・・・・それが僕とどういう関係があるのかな」
サリー「関係だなんて・・・ないでしょ?あなたと違うじゃない」
ジャック「そうだね、サリー、僕とは違う、僕は、ペテン師じゃ、ないからね・・・・」


サリーは椅子から立ち上がり晩御飯の準備をしにいった


恋人同士となったジャックとサリーは一緒に住んでいる



ジャックはサリーの出て行ったあとの静かな部屋で、じっとテーブルを見ていた



バン!!!!


ジャックは強くテーブルを叩いた

そしてかたく手を握りしめた



ジャック「僕は、ペテン師じゃ、ない、嘘つきなんかじゃ、ないんだ」



僕は嘘をついてない


嘘はつかない


絶対、絶対に・・・ぜっ、たい





ーウギー・ブギー宅ー


(宅・・・?)

ブギー「餓鬼共ーー飯だぞーー!!」

ロックショックバレル「わーーーー!!」


ブギーの得意料理、蛇と蜘蛛のシチューをとても美味しそうに食べる子供・・・ロックショックバレル、ロックがボスの料理はやっぱり最高だ!なんて言っている時にコンコンと窓が叩かれた


ブギー「あ?」

ジャック「(ニコニコ)」

ブギー「(・・・なに考えてんだこいつ)」


なぜか窓から入ってきたジャック

子供達をチラッと見た後ブギーの肩を引いて隣の部屋に引っ張って行った


ジャック「五日ぶりだなブギー」
ブギー「なんのようだ?」
ジャック「ちょっと僕と遊ばないか?子供達はサリーに面倒みといてもらうからさ」
ブギー「・・・なに考えてんだ?」
ジャック「え?言ったままだぞ?」
ブギー「・・・後でな」
ジャック「わかった」


少し扉を開けて覗き込むロックショックバレルの頭を軽く一回ずつ叩くジャック

また窓から出ようとしてブギーに止められる


ジャック「じゃあ後でまた来るからな」
ブギー「・・・・・・」





さて、なぜ、今ブギーがいるのか



もうあのクリスマスから十年はたっている


倒されたはずのブギーが、ロックショックバレルと一緒にいる




理由はある、今から六年前・・・あのクリスマスから四年がたった時である




ジャック『悲劇か・・・どうやって起きるんだろうな・・・』


そういいながら虫かごからゲジゲジを取り出すジャック、それを何処かで見たようなズタ袋に入れて縫う


ブギー『なんの話だ』
ジャック『あ、動くなよ』


ジャックはブギーを直していた

そう、ブギーがいる理由はロックショックバレルが直したわけではなく、ジャック自信がわざわざ作り直したのだ

ジャック『しかし虫と君の残りの布があれば生き返れるって・・・君って案外簡単な体だね』
ブギー『簡単って言うな』
ジャック『まぁ虫を君の体分集めるのは面倒だったよ・・・借りは返せよブギー』
ブギー『・・・・』



ブギーを元に戻した理由は・・・・まぁ今は言うべきではないだろう

すっごく倒したい相手に直されるなんてブギーは嫌なことではあった


だが、もうジャックに敵わないことはわかった

だから彼は六年もの間事件もなにも起こさなかったのだ






ロック「なぁなにする!?」
ショック「なにしようかなー!」
バレル「なにしよなにしよ?」
サリー「あまり暴れないでね」



彼らは カードゲームをしていた
その間はよかったが 問題は次だった
ブギーのイカサマをジャックが暴いて 自分はイカサマなんかしなくてもお前には勝てるさと言った会話をしていた時だ


ブギー「・・・・・・悪魔を騙しておいてよくもまぁ・・・」

小さな声でそういった瞬間

ダン!!!!

ブギー「!?」


ジャックが机を強く拳を握って両手で叩いた

衝撃で何枚かトランプが宙を舞った

顔は見えない


ブギー「ジャ・・・ジャック、どうした・・・?」
ジャック「今、なんて言った、ブギー」
ブギー「え、っとジャックどうし「その前、小さな声でなんて言った」悪魔を騙しておいてよくもまぁ・・・・って・・・・・・・ジャック・・・?」


ジャックの顔は相変わらず見えなかった

ジャック「・・・・・・・・・ブギー、何言ってるのか僕にはわからない、僕が悪魔を騙した?いつだ、なぜだ、君は知ってるのか?」


ブギーはその声から顔は見えなくても

どんな顔をしているのかわかった




怒っている


これまでにないくらいに



ブギー「し、知ってるもなにも・・・お前ここに来る前に「それは、ジャック・オ・ランタンの話に出てくるジャックの話じゃないのか?」お前がそのジャックだろ・・・?」


ブギーはジャックの反応が怖かった


また殺されるんじゃないか




ジャック「僕が、あのジャック?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブギー」
ブギー「な、んだ?」


バァン!!!!!

握っていた拳を開いて机に叩きつける




ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぜ"貴様"が知っている!!!!!!!!!!!!!ウギー・ブギー!!!!!!!!答えろ!!!!!!!!」

ブギー「!!!」


ジャックの顔は恐怖の帝王なんて呼び方でもまだ足りないくらいに恐ろしかった



ブギー「な、なぜって、俺、は、そのだな」
ジャック「早く答えろ!!!!!」
ブギー「聞いたんだよ!!地獄の門番どもから!!」
ジャック「・・・・・・・・・あぁそうか、だが、確かに、そうかもな、門番共が言ってたんじゃ言い訳のしようもないか」
ブギー「だがジャック、話通りならお前は・・・」
ジャック「町の皆を騙してるのも同じだ・・・僕は町の皆の思っているジャックじゃない・・・・・・・・サリーでさえも知らない、博士も、町長も、誰もが知らない・・・・・本当の僕を」



ジャック「悪い役はお前、僕は皆の正義だ」



くるっとブギーに背を向けるジャック
腰に手をあて
笑って



ジャック「だけど、お前は善悪半分半分だ、でも君がいろいろやったんで皆のお前のイメージは悪10だ、ロックショックバレルは違うかもしれないけどな、そして僕は、皆にとっては善ばかり 君とは違う」


またブギーの方を見る



その目はいつものジャックではなかた

ブギーはただ黙って

ジャックの話を聞くしかなかった



ジャック「きっとお前の話しは誰も信じないだろうな、僕は嘘10悪10、信頼度0%だ」
ブギー「・・・・・・・だからなんだってんだ、ジャック」


ジャック「お前はよくイカサマが得意なギャンブラーだと言っている」



ジャックはくるくると3回回った
ピタッと止まりブギーを睨みつけそしてまた笑って


ジャック「なら・・・・」



歩いて、ゆっくり歩いてブギーに近づく



ジャック「"俺"は騙すのが得意なペテン師」




ジャック「そういうことになるな」



紳士面の、ペテン師



皆の人気者、ジャック・スケリントンは今ここにはいない



外はもう真っ暗



玄関からロックショックバレルのお腹が空いたーという言葉が聞こえサリーのジャックを呼ぶ声が聞こえたときジャックはいつもの顔に戻り優しい声でサリーに返事をした

そして優しく笑いながらブギーを見て言った


ジャック「どうしたんだい、ブギー、君の子分達が腹を空かせて帰ってきたぞ?なぜそんな恐ろしい物を見た顔になっているんだい?」






ジャックが手を差し伸べるとブギーはその手を払いジャックを見もせず立ち上がった




ブギー「いや、なんでもない」



ジャック「ブギー、僕はこのトランプもらってくよ、君もう一個持ってるだろ?」
ブギー「持ってけ持ってけ」






俺はイカサマが得意なギャンブラー






僕は騙すのが得意なペテン師






永遠にこのままだ




さぁ、ガキに夜食でもやるか・・・・




あぁ・・・あぁ・・・・

誰か、僕の本当を・・・・・・・・真実を・・・・・・・・僕に居場所を・・・・・・くれないか・・・?







誰か僕の真実を知りたい者はいるかい?



いるなら、命はないと思った方がいいよ



僕は騙し続けないといけないから、真実を知ったなら



消さないとね





END
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