序章

世界の破壊者、仮面ライダーディケイド。十の世界を巡り…その瞳は何を見る?



仮面ライダーディケイド
~終焉を破壊する者~
第二話
『トラブルの始まり/ネギま!の世界』










化け物退治と言う名のチュートリアルを終わらせた勇宇は買い物した物を持ち、急いでその場を離れていた。



元の世界に置いてきたと思ったら、何故か家の横に置いてあったディケイドの専用マシン『マシンディケイダー』を呼び寄せれば楽なのだが、それはそれ…無人のバイクが勝手に走っていたら、其れは流石に目立つだろう。大体、まだ彼はバイクの免許は持っていない。



幸いにも、明日の夕方には次の世界に向かう為の鍵となる写真も現像できると言う話なのだ。ならば早ければ明日の夕方には最初のライダーの世界へと旅立つ事が出来る。



一刻も早くディケイドの力を完全な物へと仕上げる事、全ての力を失った今のディケイドを使う自分が優先すべきなのは『それ』だ。新たなるライダーの世界へと向かう為の鍵となる写真を撮る事、ディターンの探索と言う二つの目的もあるが、今は最初の世界へと向かう事を優先すべきと考える。



「…あの写真で行ける世界は、どのライダーの世界なんだ…。」



ライドブッカーから色彩を失った十一枚のカードを取り出し、一枚一枚一瞥していく。先程の戦闘でディケイド単独の力でも戦えない事も無い事は解る。



だが、カードを見れば見るほど、ディケイドの力はこれらのカードを全て使えてこその物だと言う事がよく分かる。



(…そう言えばすっかり忘れてたけど…ここが本当に『ネギま!』の世界だとしたら…どの辺なんだろう…。)



つい先ほどトラブルと苦労の倍増する事を言外に、世界意思とでも言うべき物に告げられた気分なのだ。



『ディターンの探索』、『ライダーの世界の旅』と言う、世界の命運を賭けた大きな目的が有るのだから、なるべくならば余計なトラブルには巻き込まれたくないというのが彼の本音だ。



だが、自分達やディターンと言うイレギュラーを内包しているこの世界が、本当に漫画と同じ世界だとしても、物語の流れは間違い無く、少しずつ…そして、大きく別の方向へとそれていく事だろう。



そして、その流れには、入り込んでしまったイレギュラーである自分達も巻き込まれる事だろう。…運が良ければ、もう一つのイレギュラーである『ディターン』も。だから、『全ての力を失っている』今はまだ戦う為の準備を整えるべきだ。



ライドブッカーへと抜き取ったカードを戻して帰り道へと視線を向ける。…だが、



「えーと…これって…?」



引き攣った笑いを浮かべながら、視界の中へと飛び込んできた光景を見て唖然としてしまう。



赤毛の少年が機械っぽい物を付けたエメラルドグリーンの長い髪の少女抱きかかえられ、金色の髪の長い髪の小さな少女がしがみ付いていた光景だった。



(…えーと…誰だっけ…? 確か…この世界の重要人物‘sだったような…。ああ、確か彼が…ショウガ…アサツキ…じゃなくて、ネギ君だったよね…。それでえーと、抱きかかえているのは…茶々丸…さんだったっけ? それから確か…あの女の子は…確か…『エヴァンゲリオン』とか言う名前だったけ?)



「貴様、何者だ?」



勇宇が呆然としてそんな事を考えていると金髪の少女からそんな言葉が掛けられた。



(拙いな…。まだ向こうには接触する予定はないのに…ここは偶然通りかかっただけの一般人を装おう。)「あー、ごめん。お邪魔したみたいで。」



「なに?」



勇宇は少女の反応を無視して手を合わせて謝罪する。



「でも、恋愛に関しては当人同士の問題だから、何も言えないけど…。こんな夜中にこんな所で逢引は止めておいた方がいいよ。」



「「「は?」」」



今度は少女だけでなく、少年や緑色の髪の少女の方も唖然として聞いてくる。



「じゃあ、ぼくは帰るから…ごゆっくり~。」



にこやかに手を振りながら、内心焦りながらその場を離れようとする。



「ちょっと待て、どうしてそう言う発想になる!?」



「いや、明らかに好きな相手に迫っている様子にしか見えなかったんだけど…違うの?」



「違う!!! どこをどう見たら、そう言う風に見える!!!」



余りにも予想外の勇宇の(表面的には)勘違いに対して思わず叫んでしまう少女。だが、勇宇自身…その辺は知っているが、態と間違えているのだ…明後日の方向に。



「ともかく!!! 見られたからには叩きのめしておくか。」



完璧に『#』マークを頭に浮かべながら、少女は両手をワナワナと振るわせ壮絶な笑みを浮かべながら、そう宣言する。



「いや、好きな相手に迫っている所を見られて恥ずかしいのは解るけど、そんな物騒なのはどうかと思うよ。」



「魔法の射手・連弾・氷の8矢!!!」



勇宇の台詞に真っ赤にしていた顔を耳まで赤くして、少女が液体が満たされた小さなフラスコや試験管を投げると、そこからから氷柱(つらら)のような矢が8本放たれる。



(…拙い、調子に乗って、からかいすぎた。)「くっ。」



バックステップでそれを避けながら、ライドブッカーを取り出し、ソードモードへと切り替えたライドブッカーで自分に当たりそうな氷の矢を防ぐ。



「ほぅ、今のを防ぐか。どうやら、只者ではないようだな。」



(…興味を持たれたか…? 益々拙い事になったな…。…どうする、ばれるのを覚悟でディケイドに変身するか?)



今までとは反応を変えた少女に対して対応を考えている勇宇。互いに次の一手を打とうと動き出そうとしたその瞬間、







―KAMENRAID G3!―





ガガガガッ!!!



勇宇には聞き覚えのある電子音が響いた瞬間、突然勇宇と少女の間に無数の銃弾が打ち込まれる。



「なんだ!?」



(…あれは…仮面ライダー…『仮面ライダーG3』? …あれ? なんで、ぼくはあの仮面ライダーの名前を知っている?)



二人の視線の先には銃を構えた機械的なロボットをイメージさせる青い仮面ライダー…『仮面ライダーG3』の姿があった。



(…ともかく…今がチャンスだ。)



「あ! おい、待て!」



後を振り向きわき目を振らずに逃げ出していく勇宇を追いかけようとする少女だが、彼女を妨害する様にG3が携帯している銃、『GM-01スコーピオン』を放つ。















「これでよし。」



勇宇達に気付かれないように木の影に隠れていたその人影は、それを見送るとその場を立ち去っていく。















「はぁ…はぁ…。何とか逃げ切れたようだな…。」



逃げて来る際、ツインテールの少女とすれ違った気がしたが、それは気にしない事として………恐らくだが、先ほど現れたG3が少女の足止めをしてくれているのだろう。明らかに先ほどのG3の行動は自分を助けるような節があった。



「…『仮面ライダーG3』…この世界には存在しないはずの…ライダーだよね? でも、どうしてそんなライダーがぼくを…。」



自分の中に浮かび上がる疑問に答えが出ないままそんな事を考えていると、正面にあの時、この世界へと来る切欠となった時と同じ様に、世界の滅びを齎す異変を運ぶように現れた灰色のオーロラをイメージさせる歪んだ空間が現れた。



「あれは…あの時の!?」



灰色の歪んだ風景が消えていくに連れて、その先から一つの人影が現れる。それは…



「…仮面…ライダー?」



「…世界の破壊者、ディケイド…抹殺する。」



銅色の装甲と『スマートブレイン』と言うロゴの入ったバックル、そして、剣らしき武装を持った妙に円を主体とした仮面をつけた仮面ライダー。…否…『ファイズの世界』に存在する量産型の仮面ライダー『ライオトルーパー』が勇宇の前に現れる。



「…って、抹殺ってどう言う…うわぁ!」



振り下ろされるライオトルーパーの武装『アクセレイガン』のソードモードを避けながら、買い物袋を地面へと置き、そこから少しずつ離れて行き、ディケイドライバーを装着し、ディケイドのカードを取り出す。



「仕方ない…。悪いけど…正当防衛だよ、これは!」







-KAMENRAIDE-





「変身!」







-DECADE!-





周囲に浮かぶ虚像が紋章となり、頭部の仮面に突き刺さっていき、灰色だった体が赤く染まる。変身が完了したディケイドは素早くライドブッカーをソードモードにして、ライオトルーパーの振り下ろすアクセレイガンを受け止める。



「この!」



アクセレイガンを受け止めながら、ライオトルーパーの体へと蹴りを打ち込み、距離を取り、ライドブッカーをソードモードからガンモードへと切り替え、ライオトルーパーへと向ける。



それに合わせて、ライオトルーパーもアクセレイガンをソードモードからガンモードへと切り替えて、引き金を引く。






ガガガガガガガガガガガッ!!!






互いにガンモードに切り替えた武器を射ち合うディケイドとライオトルーパー。二人のライダーの打つ弾丸は次々と相殺し会っていく。



「くそ!」



銃撃では切りがないと考えたディケイドは相手の銃撃を回避して、再びライドブッカーをソードモードへと切りかえる。



「はぁ!」



ライオトルーパーは銃撃を掻い潜って近づいてくるディケイドの振るう剣をソードモードへと切り替えたアクセレイガンで受け止める。



(…一つの武器で銃と剣を兼任…それに…。)



ディケイドを切り裂こうと力をこめるライオトルーパーの剣に対して片手を離し、その軌道から体を逃がす。そして、それによって対象を失ったソードモードのアクセレイガンは地面へと深く突き刺さる。



「なに!?」



「はぁ!」



そして、開いた腕でライオトルーパーへと殴りかかる。ライオトルーパーは素早くそれを防ぎ、逆にディケイドへとキックを打ち込む。



「ぐはぁ!」



そのままディケイドは後へと吹き飛ばされる。その隙にライオトルーパーは地面に突き刺さったアクセレイガンを抜き、ガンモードへと切り替え、ディケイドへと向ける。



(素手での接近戦…。やっぱり、武器が…いや、今のぼくとあいつは『戦い方』その物が似ている。…だったら…。)



特徴の無い事が特徴と言うべき量産型ライダーであるライオトルーパーと力の大半を失っている今の仮面ライダーディケイド…皮肉にも彼らの現時点での戦い方は良く似ていたのだ。



ならば自分が打つべき手は一つだけと判断し、ディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取りだし、ライドブッカーをガンモードへと切りかえ、ベルトの挿入口へとそのカードを刺し込む。







―ATTACKRAID BLAST!―





再び引き金を引くライオトルーパーとディケイド。だが、ディケイドのアタックライドのカードで強化されたガンモードのライドブッカーから撃ち出す弾丸は一瞬だけ拮抗するが、直にライオトルーパーへと直撃する。



「ぐあ!」



相手の体制が崩れた瞬間を逃さず、ソードモードへと変えたライドブッカーを構えて、ディケイドはライオトルーパーとの距離を詰める。



「はぁ!」



「ふっ!」



銃撃戦では己の方が不利と判断したのか、ライオトルーパーもソードモードに切り替えたアクセレイガンを使いディケイドの剣を受け止める。



(…技術は向こうの方が上か…接近戦じゃ、ぼくの方が少しだけ不利かな…。)



互いの武器をソードモードに切り替えて切り結ぶディケイドとライオトルーパー。接近戦の技量では残念ながら、まだライオトルーパーの方に分が有るのは、誰よりもディケイド本人が理解しているのだろう。



(…それに…やっぱりね…。戦い方は『似ている』だけで、『同じ』じゃない!)



そう、剣と銃の二つのモードを持つアクセレイガンとライドブッカーに加えて、武器を持たない状態での格闘術と良く似ているライオトルーパーとディケイドの戦い方だが、それは似ているだけで同じではない。



それが…『仮面ライダー』である『ディケイド』と、『量産型ライダー』である『ライオトルーパー』の間に有る決して埋め様の無い大き過ぎる差。



相手の武器を弾き飛ばすように切り結んでいたライドブッカーに力を加え、相手の体が離れると、僅かにライオトルーパーから距離を取り、ライドブッカーから新しく一枚のカードを取り出す。

「はぁぁぁぁぁあ!!!」



「悪いけど…。」



ソードモードのアクセレイガンを持って襲いかかってくるライオトルーパーを一瞥しつつ、ベルトの挿入口へと取り出したカードを刺し込む。







―ATTACKRIDE SLASH!―





「“今”はぼくの方が上だ!」



「ぐわぁ!」



その刃の軌跡で円を描く様に強化されたソードモードのライドブッカーを振るい、ライオトルーパーの胸部を切り裂く。



更に追撃とばかりに『×』を描く様にライオトルーパーの胸部を切りつける。



「これで、終わりだ!」



ライドブッカーの中から黄色い枠とディケイドを表す紋章の描かれたカードを取りだし、それをディケイドライバーへと装填する。










―FAINAL ATTACKRAID DE・DE・DE・DECADE!―








ディケイドの正面に半透明なカードがライオトルーパーへと向かう様に現れる。そして、ディケイドはソードモードのライドブッカーを構え、そのカードを潜り抜けて行く。その度にディケイドの持つライドブッカーソードモードの刃にエネルギーが集まり、その輝きを増していく。



「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」



それは、『ディメンションキック』と同じ、仮面ライダーディケイドの持つ三種の必殺技の一つ…



「『ディメンションスラッシュ』!」



「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」



カードの中を走り抜けたディケイドの振るうライドブッカーソードモードがすれ違い様にライオトルーパーを切り裂く。



其れにより、ライオトルーパーの装甲が砕け散り、その中から勇宇がディケイドに変身して最初に戦った三種類の怪物達の中の一種、ペリカンをイメージさせる灰色の怪人(オルフェノク)が姿を表し、そのまま青い炎が燃え上がり、爆散する。



「…なんだったんだろう…? それに…最後のあの姿…確か、紫月の言って居た…『オルフェノク』と言う奴だったと思ったけど。」



最後にライオトルーパーがオルフェノクの姿を見せた事で余計に彼の中の疑問は大きい物へと変わっていったのだ。『何故、この世界に別の世界の存在が居るのか?』と。



「…おっと、こうしてる場合じゃない、急いで帰らないと。」



ディケイドライバーを外し、変身を解除すると買い物袋を拾い、急いでその場から離れていく。















「ただいま。」



「…勇宇…遅い…。」



紫月は声の大きさや強さこそ何時もと変わらないものの、明らかに『私、不機嫌です』とでも言う様な表情で彼を睨んでいた。



「あ; えーと…その…ごめん。」



「…お腹空いた…何があったの?」



「あー…えーと…何が有ったかと言うと…。」



回もの袋をテーブルの上に置くと、一つずつ本日、自分が巻き込まれた事を紫月へと説明していく。



「…そうだったんだ…ごめん。」



「ああ、気にしないでいいよ、遅くなったのは変わらないんだし。」



紫月の言葉にそう返しながら、彼女の表情を見て一瞬だけ妙な疑問を持ってしまう。



(…気のせいかな…G3の事を言った時、もう一人の仮面ライダーの時とは違って、驚いてないような気がするけど。)



「…勇宇…勇宇を襲ったのは…仮面ライダーとは少し違う…『ライオトルーパー』って言う…量産型のライダーの事だから…。」



「…G3の名前が浮かんだのは、仮面ライダーだったからで…ライオトルーパーの時はライダーじゃなかったから、名前が浮かばなかったのかな? それに…他の世界の怪人が現れたって事は、この世界にも滅びが…。」



勇宇の言葉を聞き、紫月はその言葉を否定する様に横に首を振る。



「…勇宇を狙っていたなら、多分、違うと思う…。…でも、気をつけて…勇宇を狙っている奴がいる…。…『ライオトルーパー』を送り込んできた奴がいるはずだから…。」



「…それって、もしかして…『ディターン』が…。」



勇宇の言葉に紫月は再び否定する様に首を横に振る。



「…解らない…。」



「そう。」



紫月の言葉に考え込んでしまう勇宇だったが、






『グゥ~』






「「あっ。」」



お互いに体が空腹を訴えているのに気が付くと、思わず顔を見合わせてしまう。



「…待ってて、直に支度するから…。」



「あっ、ぼくも手伝う「…大丈夫。…疲れてるでしょ。…だから、座ってて…。」解った。」



そう言って台所へと消えていく紫月の背中を見送るのだった。















SIDE ???



「チッ! 役立たずめ。」



ライオトルーパーの残骸とベルト…そして、ペリカンオルフェノクだった灰を一瞥して、闇の中に佇む男はそう呟く。



「まあいい…お前の力は見せてもらった。ディケイド…これが始まりだ…。」



男はそのまま闇の中へと消えていった。



最後に、その場に残されたのは…ディケイドとライオトルーパーの戦った傷痕とライオトルーパーの残骸と、ライオトルーパーだったぺリカンオルフェノクの灰だけだった。












SIDE 勇宇



翌日の放課後…



「…大丈夫…?」



「はぁ…やっぱり、無断欠席は良くないよね。」



テーブルに突っ伏しながら、勇宇はそう呟く。先日の(此方では)無断欠席の一件で担任教師に呼び出されて、今まで色々と聞かれていたのだった。



「…ごめん…。…あと、これ…私が変わりに受け取って来たけど…。」



紫月から渡されたのは、あの時に撮影できた最初のライダーの世界へと向かう鍵となる写真。



「ありがとう。準備は出来てるし…早速、向かおう。」



「…うん…。」



(…ライオトルーパーやディターンの事も気になるけど、今はこの世界に向かった方が良さそうだ。)



写真立ての写真を外し、それを無くさない様に、予め用意しておいたアルバムの中へと収める。



「…ねえ、勇宇…今日は大丈夫だったの…?」



「うん、それは大丈夫。停電や満月の日に気を付ければ大丈夫だよ。…それに…一応、魔法関係とは無関係になってるんだから、そう何度も巻き込まれる事は無いだろうし。」



そこまで言った後、何かを考え込むように口をつぐむ。



「…どうしたの…?」



「ライオトルーパーの破片とか、戦った痕とかの事が気になるけど…今になって気にしてもしょうがないしね。」



紫月の言葉にそう答えると、勇宇は新たに入手した写真をその中へと収める。


















~~~~♪



月光に照らされながら、蝙蝠をイメージさせる仮面をつけた一人のライダーがヴァイオリンを演奏している。



~~~~♪ ~~~~♪



片膝をついて王に仕える騎士の如く控える人狼、半漁人、巨人の異形の影と緑色の髪の女性。



~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪



ライダーの周囲を飛ぶメタリックな蝙蝠と金色の小さな龍。



~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪



ゆっくりと月が近づいてい来る…否…ライダーの演奏する舞台が月へと近づいているのだ。



~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪ ~~~~♪



ライダーの演奏する舞台…城に龍の首と手足が生えた城が月へと近づいていく。それは美しい音色であるが、哀しげな音楽…死者へと捧げられる鎮魂の歌(レクイエム)の如き調べ…。










―THE FIRST STAGE KIVA(BLOOD-SOUL)―






つづく…
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