カブトの世界(ガタック編)

仮面ライダーディケイド
~終焉を破壊する者~
閑話2
『カブトの世界(ガタック編)エピローグ』








「写真は出来たけど…。」



次の世界へと向かう為に必要な写真を見ながら、テーブルの上にカブトのカメンライドカードを置く。



「…うん…この世界での役目は…完全に終わってない…。」



そこに置かれているのは、力を取り戻したガタックのカードとは対照的に、未だに力を取り戻していないカブトのカード。



「……それに…まだこの世界のディターンの欠片も……。」



「そうだね、またここには来る必要が有る。」



そう結論付け、勇宇は写真立てからカブトの世界を現していた写真を外し、それをアルバムの中に収める。



「次は…。」



「邪魔するぞ。」



「お邪魔します。」



写真を写真立てに収めようとした時、社家のドアを開けて亨夜と七海の二人が家の中に入って来た。



「「え。」」



丁度二人が家に入って来た時、丁度写真を収めてしまったところだった。



「あ、あの、どうかしたんですか?」



「…えーと…他の世界に移動しちゃいました…。」



「……本当にお前達って他の世界から来たんだな…。」



「助けてもらったお礼を言おうと思って来たんですけど…ご迷惑でしたか?」



悪すぎるタイミングに思わず頭を抱えてしまう亨夜と勇宇の二人だった。



「あー…戻れるんだよな?」



「…まあ一応…。試した事は無いですけど…。」



そう言ってアルバムを取り出すが…カブトの世界へ行く為の写真は色彩を失って行った。



「って、どうして!!!」



「どうした!?」



「…亨夜さん達の世界に行く為の写真が消えた…。」



「って、もう二度と戻れないって事か!?」



「そ、そんな!!!」



勇宇の言葉に思いっきり慌てる亨夜と七海の二人だが…当の勇宇まで思いっきり慌てていた。…そんな三人に助ける様に柴月が口を開く。



「…大丈夫…。…私達がするべき事はまだ終わってないから…その時まで消えているだけだから…。」



紫月の言葉に三人は安堵の息を吐く。



「…まあ、丁度良いと言えば良いか。お前達の旅に付き合っている間は七海ちゃんも安全だろうし。」



「すみません…ご迷惑おかけします。」



「いや…何と言うか…ごめんなさい。」



「気にするな、オレ達の運が悪かっただけだからな…。それに…。」



そう言って手を広げるとその上にガタックゼクターが止まる。



「ガタックエクステンダーとガタックゼクターも有るしな。それに、次はどんな世界なんだ?」



「はい、ちょっとワクワクしちゃいますね。」



そう言う二人の言葉を聞き勇宇は写真へと視線を向ける。新たに収められた写真は『カブトムシにスペードが重なったAのトランプの隣にジョーカーが置かれ、残りのトランプが広がった写真』だった。



「…この世界は『ブレイドの世界』か。」











暗闇の中、クワガタが書かれたダイアのAのカードを手に取るクワガタをイメージさせる赤いライダー。



続いて、蜘蛛が書かれたクラブのAのカードを手に取る蜘蛛をイメージさせる緑のライダー。



カマキリの書かれたハートのAのカードを手に取るカマキリをイメージさせる黒のライダー。



そして、剣を振るい、空を舞うカードの吹雪に手を振るいスペードの13枚のカードを手に取るカブトムシとスペードをイメージさせる蒼い仮面ライダー。







―THE NEXT STAGE BLADE―






つづく…
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