序章
「さて!」
手の中に有るのは先ほどのはぐれ悪魔との戦闘の報酬の三枚のガチャチケット。
『目指せ、ハーレム!』等と考えているわけでは無いので別に女の子を狙ってるわけでは無い。寧ろ今はビルドの強化アイテムが、先ずは順当にスパークリングフルボトルが欲しい。
「来てくれ! ビルドの強化アイテム!」
1枚目のチケットを使い、そんな願いを込めてガチャを回した結果、
「こ、これは!?」
“ある意味で”彼の願いは叶った。カプセルの中に入っているのはビルドドライバーの拡張アイテムだ。
ドラゴン型の機械。
『クローズドラゴン』
だった。
「た、確かにビルドドライバーの拡張アイテムだけど、さぁ!?」
クローズドラゴン、ビルドドライバーとドラゴンフルボトルと共に使用する事でビルド系二号ライダーである『仮面ライダークローズ』に変身する事の出来る拡張アイテムである。
戦力強化としては強化にはなったが、大きな戦力の増強にはならなかった。
まあ、ドラゴンフルボトルさえ有れば、単体で変身できるというのは強みにはなるだろうが。
討伐ミッションの初回特典の結果などそんな物だろうと割り切ってしまえば良いのだろうが、それはそれ。
「何やってるのよ?」
頭を抱えている四季をジト目で見ながら響くのは詩乃さんの一言だった。
「気にしないでくれ」
「気持ちは分かるし、何があったかは分かるけど、あと二回はどうするのよ?」
「一度、やってみるか?」
「……うん」
そう言って渡されたチケットを受け取る詩乃。心なしか嬉しそうなのは、彼女もちょっとだけ興味があったからなのかも知れない。
先ほどの四季と同じ様にチケットを使い装置を起動させると、出て来たのは
『シノン(SAO)』
彼女本人だった。
「え? わ、私?」
「可能性はあると思ってたけど、本当に有るとは」
出て来たものに戸惑いを浮かべる詩乃と、何となくだがその可能性も考えていた四季の図。
ガチャで有る以上はこういう可能性も想像していたが、目の当たりにすると戸惑いを覚える。
目を閉じた詩乃の姿が映る宝石を彼女が手に取るとゆっくりとそれは彼女の中に消えて行く。
「これって?」
彼女の手の中に現れる弓。元々GGOのゲーム内での能力を持っていた彼女の中にSAOでのゲーム内での彼女の能力が上乗せされたのを理解した。
まあ、他にも上乗せされたものも有るのだが、それはそれ、今はまだ深く触れないでおこう。
四季も四季で別のゲームでの彼女なので、二人に増えたら姉妹みたいでそれはそれで良いかも、なんて思ってもいたが、そんな内心を気付かれない様に三枚目、最後のチケットを使う。
最後に出て来たカプセル、今度こそビルドの強化変身のアイテムを、と思っていたが、予想を大きく外れていた。
『北山 雫(魔法科高校の劣等生/魔法科高校の優等生)』
カプセルの中に有ったのは目を閉じたショートカットの少女の映った宝石。
北山雫、魔法科高校の劣等生のヒロインの一人で魔法師。実は外見に似合わないパワーファイターだが、魔法の概念が違うこの世界でどこまで通用するかは不明、だ。
「こ、これは、当たりなんだろうけど」
確率がどれほどの物かは分からないが、これまでで確定だった詩乃を除けば僅か2回しか出なかったことを考えるとかなり低い確率である事は間違いないだろう。まあ、
「ど、どうしたんだ?」
「別に。何でもないわ」
妙に彼女からの視線が痛い気がするのは決して気のせいでは無いだろう。
四季は知らない事だが、同キャラ同士が統合された場合、好感度も上がる。当人同士は全く気付いてないが、彼女の中に好感度の急な上昇により四季への独占欲が芽生えたことによる物だ。
暫く詩乃からの視線に痛かったが、こうして、四季達に新たな仲間が加わったのだった。
手の中に有るのは先ほどのはぐれ悪魔との戦闘の報酬の三枚のガチャチケット。
『目指せ、ハーレム!』等と考えているわけでは無いので別に女の子を狙ってるわけでは無い。寧ろ今はビルドの強化アイテムが、先ずは順当にスパークリングフルボトルが欲しい。
「来てくれ! ビルドの強化アイテム!」
1枚目のチケットを使い、そんな願いを込めてガチャを回した結果、
「こ、これは!?」
“ある意味で”彼の願いは叶った。カプセルの中に入っているのはビルドドライバーの拡張アイテムだ。
ドラゴン型の機械。
『クローズドラゴン』
だった。
「た、確かにビルドドライバーの拡張アイテムだけど、さぁ!?」
クローズドラゴン、ビルドドライバーとドラゴンフルボトルと共に使用する事でビルド系二号ライダーである『仮面ライダークローズ』に変身する事の出来る拡張アイテムである。
戦力強化としては強化にはなったが、大きな戦力の増強にはならなかった。
まあ、ドラゴンフルボトルさえ有れば、単体で変身できるというのは強みにはなるだろうが。
討伐ミッションの初回特典の結果などそんな物だろうと割り切ってしまえば良いのだろうが、それはそれ。
「何やってるのよ?」
頭を抱えている四季をジト目で見ながら響くのは詩乃さんの一言だった。
「気にしないでくれ」
「気持ちは分かるし、何があったかは分かるけど、あと二回はどうするのよ?」
「一度、やってみるか?」
「……うん」
そう言って渡されたチケットを受け取る詩乃。心なしか嬉しそうなのは、彼女もちょっとだけ興味があったからなのかも知れない。
先ほどの四季と同じ様にチケットを使い装置を起動させると、出て来たのは
『シノン(SAO)』
彼女本人だった。
「え? わ、私?」
「可能性はあると思ってたけど、本当に有るとは」
出て来たものに戸惑いを浮かべる詩乃と、何となくだがその可能性も考えていた四季の図。
ガチャで有る以上はこういう可能性も想像していたが、目の当たりにすると戸惑いを覚える。
目を閉じた詩乃の姿が映る宝石を彼女が手に取るとゆっくりとそれは彼女の中に消えて行く。
「これって?」
彼女の手の中に現れる弓。元々GGOのゲーム内での能力を持っていた彼女の中にSAOでのゲーム内での彼女の能力が上乗せされたのを理解した。
まあ、他にも上乗せされたものも有るのだが、それはそれ、今はまだ深く触れないでおこう。
四季も四季で別のゲームでの彼女なので、二人に増えたら姉妹みたいでそれはそれで良いかも、なんて思ってもいたが、そんな内心を気付かれない様に三枚目、最後のチケットを使う。
最後に出て来たカプセル、今度こそビルドの強化変身のアイテムを、と思っていたが、予想を大きく外れていた。
『北山 雫(魔法科高校の劣等生/魔法科高校の優等生)』
カプセルの中に有ったのは目を閉じたショートカットの少女の映った宝石。
北山雫、魔法科高校の劣等生のヒロインの一人で魔法師。実は外見に似合わないパワーファイターだが、魔法の概念が違うこの世界でどこまで通用するかは不明、だ。
「こ、これは、当たりなんだろうけど」
確率がどれほどの物かは分からないが、これまでで確定だった詩乃を除けば僅か2回しか出なかったことを考えるとかなり低い確率である事は間違いないだろう。まあ、
「ど、どうしたんだ?」
「別に。何でもないわ」
妙に彼女からの視線が痛い気がするのは決して気のせいでは無いだろう。
四季は知らない事だが、同キャラ同士が統合された場合、好感度も上がる。当人同士は全く気付いてないが、彼女の中に好感度の急な上昇により四季への独占欲が芽生えたことによる物だ。
暫く詩乃からの視線に痛かったが、こうして、四季達に新たな仲間が加わったのだった。