other 短編集
あぁ…この想いを…打ち明けたら君はどんな顔をするんだろう?
笑う?それとも嫌悪?
日に日に大きくなるこの感情…
打ち明けないと破裂しちまいそうだ…
もう…
駄目…だ!
「な、なぁリナリー…!」
「どうしたのラビ?」
「お、俺お前の事が…!」
その時突如声が聞こえてきた
『リナリー!』
そしてその声を聞いた君は輝いた顔で声の主に振り向いたんだ
「神田!」
「…昼飯食いに行く約束してただろうが」
「あ…ゴメン、忘れてた…あ、ラビ、何だっけ?」
ニコニコとしたリナリーがラビに振り向く
「…え?あ~…ゴメ~ン、何言おうか忘れちゃった!」
「…珍しいな、お前が物忘れなんて?」
「本当ね?」
「アハハ…俺だって物忘れぐらいするさぁ…」
「…ふ~ん?」
「…じゃあ俺行くね、またねぇ?」
笑みを浮かべながら二人の元から去るラビ…
先程の会話を頭で再生させながら歩く
『何言おうか忘れちゃった!』
嘘だ…
『俺だって物忘れぐらいするさぁ…』
嘘だ…!
そして突如脳裏に神田に微笑んでいるリナリーの姿が浮かぶ
「!」
その瞬間ラビは歩みを止めてその場で下を向いてしまった、そして…
「忘れられる訳ねぇだろうがよぉ…!」
と、自分だけに聞こえるように呟いた…