L×M短編集



ある日…教団の談話室でリナリーとミランダがある話に華を咲かせていた、それは…

「えぇ!?リナリーちゃんのファーストキスはコムイさんなの!?」

「うん、でも小さい時だからね?」

女二人が集まれば、そりゃあ恋の話の一つや二つ…
今回は今までの恋愛経験の話などをしていた…

「そう…でもコムイさんなら解るかも…」

「そうかしら?所でミランダは?」

「…え!?」

「ミランダはいつ頃だったの?」

「わ、私は…」

リナリーの質問に戸惑っているミランダ、そんな時…

「二人で何の話してんのさ?」

「ラビ?」
「ラビ君?」

リナリーとミランダが声のした方を振り向くと、ラビが二人の話を興味ありげに覗いている所だった

「何々?何の話?」

「あ、えっと…その…」

何故か恥ずかしそうにしているミランダはラビの言葉にもじもじしている
そんな時リナリーが…

「ねぇ、ラビのファーストキスはいつ頃?」

「ん?ファーストキス?」

リナリーは別にこのぐらいの話など恥ずかしくも何ともないのか、ラビに話を振った…

「ファーストキスねぇ…」

ラビはリナリーの言葉を聞いて少し考え込んだ後に、何かを閃いたように言葉を発した

「ん~とねぇ、『今』かな?」

「「…え?」」

リナリーとミランダがラビの言葉を聞いたと同時に頭の上に『?』マークを浮かべた

「…『今』ってどういう事?」

リナリーがラビに言葉の意味を聞くと、

「だからぁ…『今』だって…」

ぐいっ

「……へ?」

リナリーの質問に答えると同時に、ラビが近くにいたミランダを自分の方に引き寄せた、そして…



ちゅっ

「!!!?」

不意にラビがミランダに口付けた、一瞬の出来事にミランダは固まる


「ね、『今』でしょ?」

そんなミランダを見て微笑んでいるラビ

「ラビィ!!!」

リナリーは目の前で起きた出来事に声を荒げた

「ちょっと!何て事するのよ!!」

「え~?俺のファーストキスを捧げたい人に捧げただけじゃん♪」

「何がファーストキスよ!ミランダも何か言わないと……ミランダ?」

「……ん?」

リナリーとラビがミランダを見ると、ミランダは真っ赤になって固まっていた

「ミランダ…?」

まったく動かないミランダを心配してリナリーが声をかけた、するとミランダの口が小さく動いた


「……も……」

「「……え?」」

ミランダの口から放たれた小さな言葉に耳を傾ける二人、すると今度は確かに聞こえる言葉が二人の耳に入って来た






「私も…ファーストキス…」

「「…へ!?」」

「ラビ君…私…」

「ミ、ミランダ…!?」

顔を真っ赤にして、ラビに何かを言おうとしたミランダだったが……


「死ねぇ!!」

「ぐえっ!!?」

ドゴォ…!!

瞬間にリナリーのダークブーツがラビに炸裂した…

「最低っ!行きましょっミランダ!」

「あっリナリーちゃん…」

ラビに何か言いたげなミランダの手を引いて行ってしまうリナリー…

吹き飛ばされたラビは薄れてゆく意識の中…


(こりゃあもう責任とって結婚するしかないな!)


と思っていたとかいないとか…

END
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