L×M短編集
恋人同士のまどろみの時間、二人でベッドに座っていたラビが恋人…ミランダを後ろから抱きすくめミランダに囁く
「ねぇミランダ~」
「何かしら?」
もうミランダもラビの行動には慣れてきたのか(最初の頃は後ろから抱き着こうものなら顔を真っ赤にして悲鳴をあげられたものだ)笑いながらラビの言葉を聞いている…
ラビはそんなミランダに愛おしさと共に止せばいいものを
『ん~久々にミランダを困らせたいなぁ…』
という感情を芽生えさせてしまった、その結果
「そろそろ子供欲しくない?」
とミランダの耳元で囁いたのだった…
この言葉を聞いたミランダはラビの予想では真っ赤になって…
『ななななな!!ラ、ラビくん!』
とでも言って両腕の中で暴れ出して…そんなミランダを優しく抱きしめる、それがラビの描いたシナリオのハズだったが
「そうね…素敵な話ね…」
「……へっ!?」
ラビの予想に反して腕の中のミランダがラビの方に身体を預け…ラビの方からは顔は見えないが、ミランダはラビの腕をそっと握ったのだった、その行動にラビは…
『マジで!マジで!?ミランダ!?』
と自分が真っ赤になってしまった
『こ、これは…『いい』って事ですか!?恥かかすなって事でいいのかな!?』
ラビの頭の中がピンクの妄想に覆われた時、腕の中のミランダが更に呟いた
「いつ私達にコウノトリが来てくれるのかしらね?」
「…はい?」
コウノトリ?
ミランダの口から呟かれた動物を頭に浮かべるラビ…
ラビが頭に浮かべた動物は空を飛びながらくちばしに赤ん坊の入った布をくわえている…
まさか…と思ったラビがミランダに呟く
「……ねぇミランダ?」
「何、ラビ君?」
「あの…コウノトリって……」
「ふふ…やっぱりまだ日が浅すぎるかしら?」
そう言ったミランダは…
ラビの方から顔は見えないが、腕から伝わる身体の奮えから微笑んでいるようだった
『あ~、コレ、マジだな』
ラビは純粋すぎる恋人にトキメキと共に少しの絶望を感じたのだった
END