L×M短編集
外はとてもいい天気
まるで世界が俺達を祝福しているようだった…
(ん?俺達?)
俺は純白のタキシードを着て神父の前で花嫁を待っていた
(…なんでコムイが神父なんさ?)
招いた友人、知人達もにこやかな顔で俺を見ている
(アレンにユウにリナリーに…うわっ!ジジイ、何で泣いてるんさ!?気持ち悪っ!!)
そして教会の入口が開き花嫁が入場してきた
(ん?誰?んでなんで花嫁をクロちゃんがバージンロード一緒に連れ添ってんの?それ父親とかがやるんでしょ?)
そして俺の隣に愛しい人…
花嫁が来た時、神父がよく聞く台詞を唱えた
「汝は…この女を病める時も健やかなる時も愛する事を誓いますか?」
(何言ってるのコムイ?)
「…はい、誓います」
(んで俺も何答えちゃってんのよ!)
「汝はこの男を病める時も健やかなる時も愛する事を誓いますか?」
「…はい、誓います」
(て言うかこの花嫁誰なのよ!?ヴェールで顔が…)
「よろしい…では誓いのキスを…」
俺は花嫁のヴェールをそっと上げた
「ラビ君…」
「…ミランダ」
(!? えっ!?ちょっと何で!?俺とミランダが!?)
俺は愛しい女性の肩に手をやってそっと誓いのくちづけを…
(うわぁぁぁあ!?)
二人の唇が重なった時周りから歓声があがった
「おめでとうラビ!!」
「おめでとうミランダ!!」
(だぁぁ何言ってんだアレン!リナリー!うわジジイが涙拭いてる気持ち悪っ!)
「ミランダ、これからはずっと一緒さ」
「…嬉しい」
神の前で永遠を誓った二人はその場で抱き合っ「うわああああ!!……はっ!?」
俺は気付けばベッドから半身を起こしていた
「はぁ…はぁ…夢…?」
辺りを見回す、見慣れた俺の部屋だ
(…なんちゅう夢見てんだよぉ)
(何で俺がミランダと…!)
(あ~凄い罪悪感…)
(でも……)
「花嫁姿のミランダ綺麗だったさぁ…」
ほらもう彼女で頭が一杯
END
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