K×L短編集



「ふふふ…」

魔女の格好をしたリナリーが神田の部屋の前で妖しい笑みを浮かべている

「ふふ、今日はハロウィンだけど神田がお菓子なんて用意してるわけなんて無いし…どんな悪戯してやろうかしら?」

もうリナリーの頭の中は神田への悪戯で一杯だ

「…よし!」

何かを決意して勢いよく神田の部屋の扉をノックもせずに開けるリナリー

「神田っ!Trick …」

「Trick or treat?」

「・or……え?」

リナリーが言葉を言い終えるよりも早く神田が言葉を言い終えた

「Trick or treat?」

「え…?」

リナリーはまだ何が起きたのかよく解っていない

「Trick or treat?」

そんなリナリーを見てにやにやと薄笑いを浮かべている神田

「な、なんで…!?」

「あ~?部屋の前で喋ってたら全部聞こえるに決まってンだろ?」

「え!?」

部屋の前の独り言を全部聞かれていた…致命的なミスをリナリーは犯していた

「…菓子は持ってないみたいだな…じゃあ…」

ゆらり…と薄笑いを浮かべた神田がリナリーに近づいてゆく

「『悪戯』させてもらうか…」

「いやぁ~!!」

こうして…逆に悪戯されてしまったリナリーであった…


END
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