おままごと
何か光が見える…
………
それに心が安らぐ…
…………♪
あ?何だ?
………り…舞い…よ…♪
歌が…聞こえる?
ゆっくりと瞳を開けて目に映るのは…
「リナリー?何してんの?」
「……あら?起こしちゃった?」
「ん~何か歌が聞こえて…ん?」
俺はソファーに横になって寝てたハズ…
なのにリナリーの身体がソファーの中にある…
この後頭部の感触…
まさか…
「……何で俺、ひざ枕されちゃってる訳?」
「え~だってラビが……」
「俺が?」
ひざ枕の感触を楽しみ笑いながら聞く
「苦しそうに寝てたから」
「……え?」
リナリーの言葉を聞いたラビは顔を『作れず』真顔になった
「あ、あ~?いや、俺苦しそうだった?」
慌てて顔を『作る』
「うん、駄目だよラビ…ソファーで寝ちゃ?」
「……え?」
「寝心地悪かったんでしょ?」
(ああ)(何だそんな事か)(大丈夫)(何も…)
「いやぁ、眠かったからつい…でもリナリーにひざ枕されてラッキーかな?」
「ふふ、やっぱり子供みたい」
「ん…?やっぱり?」
「だってラビったらひざ枕して子守唄歌ったら気持ち良さそうな顔になるんだもん」
(ああ何だ)(さっきの歌は子守唄か)(どうりで…)
「どうだった私の子守唄?」
「ん、安らげたみたいね」
「よかった!ねえラビ…」
「ん~?」
「何か辛い事があるんだったら私に言ってね?」
(辛い事?)(この娘は何を言ってるんだ)
「え~?何がぁ?」
俺はまた『作る』
「だって我慢しないで出せるときに出しちゃわないと…」
「え?」
突然リナリーが身体を曲げ、ちょうど俺と顔が会う位置まで顔を下げた
その時天井のライトが見えなくなった
俺は一瞬光が見えなくなった
その瞬間リナリーが俺に言った
「また辛くなるよ?」
「!?」
(は?何?辛い?何が?)
(違う)(俺は間違ってない)(総てを捨てて)
(今更何を…)
(違う!)
(俺は…!)
「…やだなぁリナリー?俺そんな弱くないさぁ?」
「……本当?」
「本当、大丈夫だって…それよりもさあ、さっきの歌もう少し聞かせてよ?」
「子守唄の事?」
「そう、いやぁ俺子守唄を歌ってもらった記憶が無くてさぁ、参考なまでに聞かせてよ」
「フフッいいわよ…」
そう言ってリナリーはまた
俺をひざ枕したまま歌い始めた…
俺はゆっくりと目を閉じる
(まるでおままごとみたいじゃないか…)
(そうさ、演じてるだけだ)
(馬鹿らしい)
(何も…辛くは…)
(この娘が勝手にやってる事だ…)
(子守唄か…)
(畜生)
(この状況…)
(あ~やっぱ神は残酷で不公平で無慈悲だ)
(俺には必要無かったのに)
(畜生)
(やっぱり)
(『』ばっかり作ったからか)
(『』が無くなった時の俺は…)
( )
( )
()
何も無い
薄目を開けてリナリーを見る
まるで聖母の様な微笑みで歌う彼女
再び目を閉じる
今度の眠りは安らぎと光に満ちていそうだった
あぁ…
頼むからリナリー…
俺を本気にさせないでくれ
ままごとみたいな世界も
悪くないって思ってる
畜生
やっぱり俺まだ未熟者だ
おやすみ、リナリー…
それを最後に考えて眠りについた時
幸せそうな顔でラビは眠りについていた
END
………
それに心が安らぐ…
…………♪
あ?何だ?
………り…舞い…よ…♪
歌が…聞こえる?
ゆっくりと瞳を開けて目に映るのは…
「リナリー?何してんの?」
「……あら?起こしちゃった?」
「ん~何か歌が聞こえて…ん?」
俺はソファーに横になって寝てたハズ…
なのにリナリーの身体がソファーの中にある…
この後頭部の感触…
まさか…
「……何で俺、ひざ枕されちゃってる訳?」
「え~だってラビが……」
「俺が?」
ひざ枕の感触を楽しみ笑いながら聞く
「苦しそうに寝てたから」
「……え?」
リナリーの言葉を聞いたラビは顔を『作れず』真顔になった
「あ、あ~?いや、俺苦しそうだった?」
慌てて顔を『作る』
「うん、駄目だよラビ…ソファーで寝ちゃ?」
「……え?」
「寝心地悪かったんでしょ?」
(ああ)(何だそんな事か)(大丈夫)(何も…)
「いやぁ、眠かったからつい…でもリナリーにひざ枕されてラッキーかな?」
「ふふ、やっぱり子供みたい」
「ん…?やっぱり?」
「だってラビったらひざ枕して子守唄歌ったら気持ち良さそうな顔になるんだもん」
(ああ何だ)(さっきの歌は子守唄か)(どうりで…)
「どうだった私の子守唄?」
「ん、安らげたみたいね」
「よかった!ねえラビ…」
「ん~?」
「何か辛い事があるんだったら私に言ってね?」
(辛い事?)(この娘は何を言ってるんだ)
「え~?何がぁ?」
俺はまた『作る』
「だって我慢しないで出せるときに出しちゃわないと…」
「え?」
突然リナリーが身体を曲げ、ちょうど俺と顔が会う位置まで顔を下げた
その時天井のライトが見えなくなった
俺は一瞬光が見えなくなった
その瞬間リナリーが俺に言った
「また辛くなるよ?」
「!?」
(は?何?辛い?何が?)
(違う)(俺は間違ってない)(総てを捨てて)
(今更何を…)
(違う!)
(俺は…!)
「…やだなぁリナリー?俺そんな弱くないさぁ?」
「……本当?」
「本当、大丈夫だって…それよりもさあ、さっきの歌もう少し聞かせてよ?」
「子守唄の事?」
「そう、いやぁ俺子守唄を歌ってもらった記憶が無くてさぁ、参考なまでに聞かせてよ」
「フフッいいわよ…」
そう言ってリナリーはまた
俺をひざ枕したまま歌い始めた…
俺はゆっくりと目を閉じる
(まるでおままごとみたいじゃないか…)
(そうさ、演じてるだけだ)
(馬鹿らしい)
(何も…辛くは…)
(この娘が勝手にやってる事だ…)
(子守唄か…)
(畜生)
(この状況…)
(あ~やっぱ神は残酷で不公平で無慈悲だ)
(俺には必要無かったのに)
(畜生)
(やっぱり)
(『』ばっかり作ったからか)
(『』が無くなった時の俺は…)
( )
( )
()
何も無い
薄目を開けてリナリーを見る
まるで聖母の様な微笑みで歌う彼女
再び目を閉じる
今度の眠りは安らぎと光に満ちていそうだった
あぁ…
頼むからリナリー…
俺を本気にさせないでくれ
ままごとみたいな世界も
悪くないって思ってる
畜生
やっぱり俺まだ未熟者だ
おやすみ、リナリー…
それを最後に考えて眠りについた時
幸せそうな顔でラビは眠りについていた
END
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