朝…教団の食堂で朝食を取ろうとしていたミランダは食堂の隅で一人で朝食を食べている少年の姿を見つける

最近、彼と話をする事はあるが、彼と二人きりで話をした事は無い
（いつも彼はリナリーちゃんといるから）

彼の姿を見たミランダはそう思い
朝食を持って彼の隣へと足を運んだ


「神田君…？」

「あ？」

話しかけ時少し怖い顔をされたが顔を確認し、声をかけたのがミランダだとわかるとその顔が少し軟らかな顔に変化した
（気のせいじゃないわよね？）

「ミランダか…なんだ？」

「えっと…朝食一緒に食べていいかしら？」

朝食を乗せたトレイを持ちながらミランダは神田の席の前に目をやる
その仕草を見た神田は

「…好きにしろ」

とぶっきらぼうに言った
ミランダはその言葉を了承の意味にとり
好きなようにさせてもらう事にして神田の前に座った
「………」

「………」

黙々と朝食を食べている神田にミランダは何を話しかけたらよいのか迷った
そして、ここはまず他愛もない話でもしてみようかと思っていたミランダに神田が声をかけてきた

「そのお茶…」

「え？」

「……いい香りだな」

神田がミランダのトレイに乗っている紅茶に興味を示して来た

「えっと…ローズヒップティーよ？」

「いい香りだな？一口飲ませてくれよ」

「えっ！？」

「…駄目か？」

その時、神田の顔に少し残念そうに顔に暗さがかかったのを見てミランダは

「どうぞ！」

と自分の紅茶を差し出していた…