竹馬の友

BonusTruck



「うおぉ!コムイぃ!どういう事だぁ!?」

「……久しぶりに会ったってのに何だいバクちゃん?」

「とぼけるな!!リナリーさんの事だ!あの隣にいた男はまさか……!」

「あ~…お察しの通り…リナリーの恋人だよ」
とびきりの笑顔で遠くから遥々やって来た友人に殺人的宣告をするコムイ

「ば、馬鹿な…!コムイ!何をやっているんだ!!リナリーさんに悪い虫が付いてしまっているじゃないか!!お前が付いていながら情けない!!」
憤慨したようにバクが口を開く、それを聞いたコムイは…

「だってリナリーが…」

「リナリーさんが?」

「…邪魔をしたら嫌いになるって言うんだよぉおぉお!!リナリーぃ!」

「そっそうか…コムイ…お前も辛かったんだな」

「僕だってリナリーが男と付き合うのなんて反対だい!でもリナリーに嫌われたくないよぉ!!」

「馬鹿者!!」

「うぇ?」

「たった一人の肉親…そして兄としてお前がリナリーさんにしてあげれる事はお前の手でリナリーさんを幸せにしてあげる事じゃないのか!」

「ううぅバクちゃん…」

「それでリナリーさんの幸せを願っているのか?悪い虫が付いている今リナリーさんは幸せか!?」

「バクちゃん!!」

「コムイ!!」
がしっと抱き合う二人

「ゴメンよバクちゃん!!僕が間違っていたよ!そうだよね!リナリーを正しい道に戻せるのは兄である僕だけだよね!!」

「そうだコムイ!!これは試練なのだ!!」

「試練?」

「そう…たとえ今嫌われてしまっても必ずいつか…そう例えば真に相応しい恋人と出会えた時必ずリナリーさんはお前に感謝するだろう!それまでの試練なんだ!」

「そうか!そうなんだ!…………ちょっと待って?相応しい恋人って何?」

「決まっているだろう!!俺様の事だ!!」

「………だ」

「……何?」

「嫌だぁ!ロリコンなんかにリナリーは渡さないぃ!!」

「だっ誰がロリコンだぁ!?」

ぎゃあぎゃあ…!!






「…お前の所の支部長何やってんだ?」
「…お前の所の室長だって…」
「李佳…」
「なんだ?」
「お前も苦労してるな…」
「…お互い様だろ?」
「…違いないな」

科学室の片隅で…
大の大人のくだらないやり取りを見て…
笑っている二人がいたという
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