夢想

夜、教団の自室の中リナリーは身を震わせながら神田を待っていた
少ししてから部屋の扉がノックされ神田が入ってきた

「…呼んだか?」

「呼んだわよ…神田!」
リナリーは神田を部屋に招き入れると神田の胸に飛び込んだ
神田はその大胆な行動に背中に腕を回すべきかどうかを考えた

(ここで抱きしめたら歯止めが利かなくなりそうだな…)
「んで……何の用だ?」
動揺を悟られないようになるべく平静を保ちながらリナリーに言った神田だったが次のリナリーの言葉に己の耳を疑った

「……寒いの」

「……は?」

「だから……寒いの」

「……は?」

「寒いから…一緒に寝て?」

「は?」

寒いから一緒に寝て?

「何言って……」
そんな神田の言葉を区切るようにリナリーが神田の腕を引っ張る

「いいから、寝よ」

「お、おい」

そしてそのままリナリーに引きずられベッドへと連れていかれる神田…

「えへへ♪」

「………」

…何が起きてるんだ?

気付けば神田は寝間着に着替えさせられリナリーを腕枕していた

「おい…さむ-」

「暖か~い♪」

神田の言葉を遮りリナリーがはしゃぐ

「やっぱり神田も男の子だから筋肉あるね?」

「おっおい!」

そう言って頭を神田の胸に乗せるリナリー
その行為に神田の心臓は早鐘のように鳴った

「神田…ドキドキしてる……」

「……うるせぇ」

「ねぇ神田…」

「あ?…何だよ?」
心音を聴かれた恥ずかしさのあまり、少し冷たい言い方の神田だがまたしてもリナリーの言葉に耳を疑うこととなる





「男の子と女の子どっちがいい?」

「……え?」
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