奇跡の軌跡

「なんだ?人数が増えたな?」

「そんな事よりドクター…結果は…」

「その事なんだが……悪いが私にはどうしようも出来そうにない」

「どうして!?」

「あ~、ちょっとミランダ?君はこの部屋で待っててくれるかい?」

「…うん」

ミランダを残し五人は隣の部屋へ…

「ドクター!どうしようもできないってどういう事です!!ミランダさんはどうなるんですか!?」
先程のドクターの発言にアレンは怒りの声をあげる

「落ち着いてくれアレン、ミランダは大丈夫だよ」

「え?」

「ただ私にはどうしようも出来ないだけなんだ」

「…それはどういう事だ?」
神田が疑問の声をあげる

「うむ、これがさっき撮ったミランダのレントゲンなんだが…」

一枚の写真を差し出すドクター
その写真の骸骨には何やらモヤがかかっている

「……何コレ?」

「ミランダがああなったのはどうやらイノセンスの力のせいなんだ」

「? どういう事である?」

「その頭の周りにかかっているのはイノセンスだ」

「何ですって!?」
ドクターの発言に驚きの声をあげるリナリー

「ミランダの身体は健康そのものだ…まぁ日にあまり当たっていないのか、骨が少し弱いのを除けばね?彼女のイノセンスは確か時間を操るだろう?彼女のイノセンスが何らかの働きをして彼女の精神を5歳まで戻しているんじゃないか?」

「そんな…」

「だから私にはどうする事も出来ないんだ?わかってくれたかい?」

「でも…おかしいですよ!」
アレンが声を張り上げる

「だってミランダさん……イノセンス発動してませんよ!」

「何!?」
アレンの言葉に驚くドクター

「そんな……しかし時間を操るイノセンスなんて他には…」

「一体どうすれば…」

各々が今起きている出来事に微かな絶望を感じている中…一人の人物だけが解決策を見つけていた

「ねぇねぇ…」

「一体どういう…」

「……ねぇ」

「ミランダ…どうなっちゃうの…」

「おい!!」

「「「!!!!」」」

ラビが大声を出した

「何よラビ!ビックリしたじゃない!」

「あのさぁ、医者に見せに行こうぜ?」

「何言ってるんです!どうしようも出来ないって今言われたばかりでしょう!」

「何言ってるの?いるじゃない?イノセンスの専門医がウチには…」

「…え?」

「? …そうか!そうだった!」
ドクターが何かに気付く

「ドクター?」

「そうだ……ヘブラスカがいるじゃないか!」
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