奇跡の軌跡

アレンは次々に言葉を出した

「君のパパとママは今家で君が健康になって帰ってくるのを待ってる…だから今はここにはいないんだ」

「……私病気なの?」
ミランダが不安の声をだした
そんなミランダの頭をアレンが優しくなでる…
「大丈夫だよ…心配しないで……今から僕たちが君を治してあげるから…一緒においで?」
そう言ってミランダに微笑むアレン

「……うん!」
その笑顔に安心したのかミランダも笑顔で返事した

「じゃあお兄ちゃん達とお医者さんの所へ行こうね?」
そう言ってミランダの手を優しく握るアレン

「………二人とも行きますよ?」

「あ、あぁ」
「う、うん」

まずアレンがミランダの手を引いて部屋から出ていく

(アレン君…凄いね)
(あんな事よく言えたな…)
二人そんな事を呟いてから外に出る

………
……

医務室までの道のり…
精神だけが5歳児になっているミランダを連れていくのは大変だった

「うわぁ~!ねぇねぇアレは何?」

「ミランダ…落ち着いて…」

「ホラホラ!!ユウおにいちゃん!!」

「あ、ああ……凄いな…」
いくら精神が5歳児と言っても外見は今のままと変わっていない……
そんなミランダが教団の内部を目を輝かせながら(何故か神田の服を掴みながら…隣でアレンが嫉妬の目で見ている)きゃあきゃあ言いながら進む為…この四人は目立った…

『おい、ミランダさんが神田の服を掴んでるぞ』

『隣のアレンの顔見たか?』

『痴話喧嘩か?』

『……でもミランダの様子変じゃないか?』


通りすぎるたびに周りからそんな声が聞こえる

(((はっ恥ずかしい…)))

周りから向けられる好奇心の目に耐えながら四人は医務室へ着いた

「おや?エクソシスト四人で珍しいね?」

「ドクター…」

「? どうしたアレン・ウォーカー?」
ぐったりした顔のアレンにドクターが声をかけたが…

「ねぇねぇ?この人がお医者さん?」
ミランダが神田の袖を引っ張りながら神田に聞く

「あ…あぁそうだ…」
困り顔の神田の姿

「…ミランダ・ロットー?どうしたんだ?」

「おじちゃんも私の名前知ってるんだね?」

「………え?」

「ちょっとドクターこっちへ……ミランダ?少し待っててね?」

「うん」
しかしミランダは神田の袖を離そうとはしなかった

「……神田もそこにいてください」

「………ああ」

ミランダをその部屋に残し二人はドクターと共に別室へ…

「……おいウォーカー?今日のロットーはこう言っちゃなんだが少し………おかしくないか?」

「はい……実は…」
今朝の出来事とここに至までの経緯を説明するアレン
……
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