奇跡の軌跡

次の日の朝…
目を覚ましたアレン…
隣ではミランダが安らかな寝息を立てていた

(っ今日はミランダさんより早起きできた…)

そしてその寝顔をたっぷりと堪能するアレン…

(可愛いなミランダさん……)

にやけながらミランダの寝顔を眺めているアレン…

(………キスしたいな)

何やら妖しい事を考えるアレン

(キスで恋人の目を覚ますなんてロマンチックでいいよね?)
誰に聞いているのか、アレンはまるで童話の主人公のような考えを浮かべる

(…目を覚まさないでくださいね?)

何か矛盾した考えを浮かべながらミランダに顔を近づけるアレン

「うぅ~ん…」

(!!)

惜しくもアレンが口付けをする前にミランダは目を覚ました…

「う……ん?」

「おっおはようございます…ミランダさん」

たどたどしい朝の挨拶をミランダにするアレン…
しかしミランダは返事をせずにきょろきょろと部屋を見回している

「? どうしたんですミランダさん」

「……ここドコ?」

「……え?」

辺りを見回していたミランダが放った言葉にアレンは混乱した…

「…寝ぼけてるんですか?」

「……おにいちゃん誰?」

「……………ハイ?」

オニイチャン?

「……ど…どうしたんですミランダさん?」

「おにいちゃんどうして私の名前知ってるの?」
首を傾げながらアレンに言うミランダ

「え?……え!?」
アレンには今起きている事が全く理解できなかった…
(え?ミランダさん寝ぼけてる?お兄ちゃん?え?僕?)
脳をフル回転させるアレン

「あの……ミランダさん?どうしたんですか?」

「何が?」

「急にお兄ちゃんだなんて……」

「おにいちゃんいくつ?」
「えっ?いくつ?」

「いくつ?」

「幾つ…ああ…歳…ですか?15ですよ?何言って…?」

「じゃあやっぱりおにいちゃんだ!私5歳だもん」

「!!!??」
えっ?えっ!?ええ!?
5歳?どういう事?
パニックのアレンにお構いなしにミランダが聞く

「ねぇおにいちゃん、ここドコ?パパとママは?」

「え!?え~とねぇ!?」
(どうなってるんだ!?何で!?)

「ち、ちょっと待っててね!?」
「?」
首を傾げているミランダを置いて自室を飛び出すアレン

「……何が起きてるんだぁぁ…」
部屋を出たはいいものをその後どうしたらいいものかと扉の前で頭を抱えるアレン
(ミランダさん…5歳ってどういう事です?貴女はどう見ても大人の女性ですよぅ…)
何かズレた考えをしているアレン、問題はソコではないだろう……
(ふざけてる様には見えないし…一体ミランダさんに何が起きたんだ?)
再び頭を抱えているアレン…そこにある人物が
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