奇跡の軌跡

「…10歳差ってどうなのかしらね?」
ミランダは談話室に置かれた古時計…
イノセンスを抜かれ、ただ時を刻むだけの役割に戻った時計を掃除しながら呟いた

「アレン君は素敵な男の子だけど……アレン君から見たらやっぱり私って……おば……!」
自分の言おうとした単語に恐怖するミランダ

「いっいやね私ったら!まだ25じゃない!全然イケてるわよ!」
イケてるという単語を使うのはどうかと思うが…

「ふぅ……こんな事貴方に言ってもわからないわよね…?」

…………

ミランダの呟きにも答えずただチクタクと時を刻む置き時計…そこに

ミランダさ~ん

談話室にアレンがやって来た

「時計の掃除終わりましたか?」

「ええ、終わったわ」
談話室の時計の掃除…
この仕事は他の人間にはやらせたくない大切なミランダの仕事である…

「それじゃあ晩御飯食べに行きましょう?」

「ええ、行きましょう…またね?」

時計に別れを告げ談話室を後にするアレンとミランダ…
二人が去り誰もいなくなった談話室…
ただ時を刻んでいた時計に変化が起きていた…

チクタクチクタク……ギュルルル!

なんと時計の針が凄い勢いで逆に周り出したのだ…

ギュルルルルルルルル………カチッ!

何周巻戻ったのだろうか?
一定に逆回った後に時計は再び正常に時を刻み始めた


チクタクチクタク……

………
……
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