すてきな夜空

それは二月の半ばの出来事…

「おいラビ…」
突如背後から声をかけられたラビ
「ん?な~に~?」
振り向くと真剣な顔をして立っている神田の姿が

「お前に頼みがある…」

「頼み?何?」

「実はな……」
………
……

二人がそんなやり取りをした数日後…二月十九日


「…おい…リナリー」

「?  なぁに?」

「…今晩時間あるか?」

「え?」

「…見せたいものがあるんだ」

「見せたいもの?」

「ああ…大丈夫か?」

「うん…大丈夫だけど…」

「そうか…じゃあ今晩11時に談話室に来てくれ…」

「談話室ね…わかった!」

伝えたいことを伝えると去って行ってしまう神田

(見せたいものってなんだろう…?)
………
……


(遅いな神田……)

とうに十一時を過ぎているがまだ現れない神田を待っているリナリー

(それにしてもこんな夜遅くに見せたい物って何かしら…)

リナリーが考えていると息を切らせた神田が現れた

「悪い…遅れた…」

「どうしたの…そんな息切らせて?」

「ああ…ちょっと準備がな…」

「準備?」

「……何でもない…行くぞ…」

「行くってどこに?談話室で見せてくれるんじゃないの?」

「……ここだと…うるさいからな…」

「うるさい?」

「いいだろ…行くぞ」

「あっ待ってよ!」

スタスタと歩いて行ってしまう神田にただついていくしかないリナリー

(もう!何なのよ…一体……)
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