それぞれのバレンタイン

アレン、ミランダ編

バレンタインデー当日……

「ミランダさ~ん!」

元気よくアレンがミランダに手を振って駆けてくる

「アレン君…どうしたの?」
今日がなんの日かわかっているが少し意地悪な事を言うミランダ

「どうしたのって…今日はバレンタインデーですよ!」

「あら?そうだったかしら?」

まるでチョコを用意してないとでもいう口ぶり…
少しアレンをがっかりさせてから喜ばそうと考えていたミランダだったが…

「だから…受け取ってください!」

「え?」

ミランダに包みを差し出すアレン

「……アレン君?どうして?」

「どうしてって……今日は愛する人にチョコを送る日じゃないですか?だからですよ?」
ニコニコと笑顔で答えるアレン
一度この笑顔を悲しみに変えようと考えていたミランダはそんな事を考えた自分を責めた…そして


「ふふ…そうだったわね…じゃあ私も…」

隠しておいた包みをアレンに差し出すミランダ…

「うわぁ!ありがとうございます!」
先程にも増して笑顔になるアレン
「じゃあミランダさん、一緒に食べましょう?」

「ええ…」

「ふふ…ミランダさん?」

「何?アレン君?」

「僕達両思いですね!」

「!」

ニコニコと嬉しそうに言うアレン
その笑顔を見たミランダは…

敵わないわね…

とアレンに聞こえないよう呟いた…
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