朝…ミランダは部屋にアレンがいないことに気付いた

アレン君…？

急いで朝の身支度を済ませ食堂へと向かうミランダ…その途中でお目当ての少年を見つける

「おはよう、アレン君」
笑顔で朝の挨拶をしたミランダ…しかしアレンは

「…おはようございます」

ぶすっとした顔で朝の挨拶を返すアレン

「あっあの朝食一緒に食べない？」
いつもなら笑顔で『喜んで！』と返すアレンだが…

「スイマセン、今日は一人で食べたいんで…失礼します」

「あっ…」
ミランダの誘いを断りスタスタと行ってしまうアレン、これにはミランダも驚いた

嘘……アレン…君？

廊下で立ち尽くしているミランダ…
そこにリナリーと神田が現れる

「おはよう！ミランダ！」
「…おはよう」
ミランダに朝の挨拶をした二人だがミランダから返事はない…

「…ミランダ？」

ミランダは半ば放心状態で一方向を見つめていた

「ちょっとミランダ！どうしたの！」

「はっ！」
リナリーに揺さぶられやっとリナリーと神田に気付くミランダ

「あ…リナリーちゃん、神田君……おはよう」

「「……おはよう」」
何か落ち込んだ雰囲気のミランダに戸惑う二人…

「何かあったのミランダ？ボーっとして」

「うっううん？何もないわよ？」

「本当に？」

「本当よ……」
本当と言いつつもその声に活力はない
そして神田がいつもと違う事に気付く

「……今日はモヤシがいねぇな…？」

「そう言えばそうね？ねぇミランダ、アレン君は…」

リナリーが顔を神田からミランダに戻すと…

ず～ん…

ミランダは壁にもたれ掛かっていた…気のせいかミランダの周りの空気は暗く見える

「そうよ…一人で朝食を食べたい時もあるわよ…別に…気にする事はないわよ…いつも一緒じゃ疲れちゃうのよ…」

（あ…前のミランダだ…）

何か地雷を踏んでしまった事に気付いた神田とリナリー

「ミランダ…アレン君と何かあったの？」

「え？」

「私達でよかったら話してくれない？」

（……私達って……俺も聞かなくちゃいけないのか…）

「とりあえず食堂に行きましょう？そこで話を聞かせて？ね？」

「う…うん…」
食堂にはアレンがいるのだがリナリーと神田の好意を無駄にはできないと感じたミランダはつい頷いてしまった
…………
………
……