夢の続き

図書室に戻ったがアレンの姿はもう無かった、ミランダはアレンの自室へと向かった
コンコンとアレンの部屋の扉を叩くと中から

は~い?

と声がした

「アレン君?私……話があるんだけど…」

カチャリ と扉が開き中からアレンが顔を出す

「ミランダさん!」

アレンは目の周りを赤くしたミランダを見て急いで部屋に招き入れた

「どっどうしたんですか?それに話って?」

「うん……あのね……さっきの図書室での事なんだけど……」

「…図書室…ですか?」

「うん…あのね…さっき私がアレン君を起こした時なんだけど…アレン君起きたとき私に言った言葉憶えてる?」

「えっ?あの時ですか?」
言われて直ぐ様記憶の糸を辿りだしたアレン、そして

「ああ!あの夢のミランダさんは本物のミランダさんだったんだ!」
アレンの口から出た言葉は少し理解するのに時間がかかった

「夢の……私……?」

「はい!夢の中でミランダさんはお母さんだったんです!」

「!!!」
やっぱり………っと肩を落としたミランダの前でアレンは夢の続きを語りだした

「幸せな夢だったなぁ…ミランダさんと僕と子供たちで…」
「えっ?」
わたしとアレンくんとこどもたち?

「えぇとアレン君?どういう事?」

「へ?」

「その…私とアレン君と子供たちって…」

「へ?…あ!……その…笑い…ませんか?」

急にもじもじしだしたアレンに 聞かせて と声を掛けてアレンは夢の詳細を語り始めた

「ハッキリとは思い出せないんですけれど…夢の中でミランダさんは子供たちと遊んでいたんです」

「……え?」

「子供は二人でミランダさんによく似た女の子と…恥ずかしいんですけど少し小さかったときの僕そっくりの男の子なんです、二人ともミランダさんの事を おかーさん おかーさんって呼んでて……それでミランダさんが『そろそろお父さんを起こしに行きましょう』だなんて言って家のハンモックに寝ている僕を起こしに来たんです!それで起こしにきたミランダさんに 僕が『おはようお母さん』って言った所で……目が覚めたんです」

夢の内容を聞かされたミランダは呆気にとられていた

(それじゃあ、それじゃああのお母さんの意味って!)

「どうしたんですかミランダさん?……やっぱりこんな夢見て可笑しいと思いますか?」
夢の内容を話したアレンはミランダが何も言わないのを見て残念そうに呟いた

「えっちっ違うのよアレン君!うん……素敵な…夢ね…」

「本当ですか!?嬉しいな!ミランダさん!」

「はっはい!?」

「あの夢正夢にしてもいいですか?」

「えっえっえええ!!?」
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