Let's go カラスバ!
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街にメガ結晶が増えて何かが起こっていて、事情を知っていそうなクエーサー社は情報を制限している。なんとかそれを探りたいと思っていた。自分が生まれ育ったこのミアレの街に何が起こっているのかを把握しておきたかった。
そんな時、部下がちょうどよくクエーサー社の研究員の女を連れてきた。化粧っ気もなくサイズの合わない白衣を着た、いかにもという野暮ったい女。相棒のクロバットをまるで恋人のように扱う変な奴だと思った。
まさかの二十歳の誕生日に地下水道に閉じ込めていたことと、ミアレが嫌いだと言われのにも腹を立って無理やりレストランに連れて行った。まともに着飾ったそいつは思ったよりいい女で、いつもそうしていればいいのにと思った。目があったら顔を赤くさせるのでそれなりに気分がよかった。
それから毎週地下水道の調査をやらせて研究内容について探りを入れたが、クソが付くほど真面目な奴で「それは話せません、守秘義務があります」と繰り返した。それでもだんだん土曜は地下水道に顔を出すのが日課になって、情報を取りに行くというよりただ雑談をした。
トゥンクと音がして一目で落ちる様な恋ではなかった。それはぬるい水ともお湯とも言えないような温度で、ふと気づいた時にはもう手放せなかった。
あれは堅気の女だ、人生において後ろ暗いことは一つも無いようなそんな女だろう。万引きの一つもしたことないようなまっとうな価値観で、真面目に勉強をして真面目に働いている。俺なんかが手を出して良いわけが無いと分かっても、熱心に結晶を見つめるその鋭い目が気になって仕方がない。
あいつがいつもクエーサー社の男性社員に絡まれて、それを愛想笑いでへらへらとやり過ごすのにもイライラした。
「研究って意外と一人じゃできないんです。横のつながり強いんですよ、狭い世界ですから」
なんであんな下心しかない男の手を振り払わないのかと、苛立って聞けばなまえはそう答えた。研究職というと特別な仕事に聞こえるが、話を聞けば確かに普通の会社員と同じだった。
「私だって嫌です。外見ばかり見て、私は私の論文で勝負したいのに。」
相変わらず真面目で不器用な奴だなと思った。その見た目も武器にしていけばいいのに、そうはできないんだろう。
じゃあいっそ、俺にもっと頼ればええのに。サビ組のカラスバと言えばだれでもビビる、下卑た笑顔でこいつに触れる男もいなくなるはずだ。なまえが舐められてるのはサビ組を舐められているようで腹が立った。
あいつは俺のもんや。
俺の圧にビビりながらも、こっちが溶けそうなほど熱い視線でもの欲しそうに手を伸ばす。もっとハマれ、もう戻れないように、もっと落ちてこい。いつもそう思っていた。
メガ結晶を不安そうに見つめて、ふらふらと夜道を歩くなまえをみたとき、正直ちょうどいいと思った。ここで少し優しくして、頭を撫でてやればもう落ちるだろうと。大抵の女はそうだった。
「土曜日、しばらくお休みしてもいいですか?」
なのにあいつがそう言うから、普通に腹が立った。俺から離れるのかと。お前は俺に惚れてるんじゃないのかと。
「メインの研究に、本腰をいれたいんです」
裏社会であぶれた根性なしのごろつきとは違う、まっとうに自分の仕事に責任を持ち、こつこつと積み上げてきたキャリアがある。ああ結局、どこまで行っても自分は裏でこいつは表なんだと気づいて自分の浅はかさが恥ずかしくなった。
だからこの日で最後にしようと思った。
「ぁっ、ん、、、カラスバ、さんっ」
「っ、、、ほら、顔隠さんとこっち見い」
「んっ、、お願い、名前、呼んで、、、っ!」
「はぁっ、なまえっ」
「ぁっ、ぁっ、カラスバさんっ、、、ぁ、だ、めっ」
行為が終わった後、すぐに服を着て泊らずに帰るというこいつに少し笑った。結局ハマっていたのは俺のほうで、こいつには俺が居なくても別にいいんだと。なまえにはクロバットが居るから。
こんなもの後付けでしかないかもしれないが、なまえがクロバットに向ける、その絶大な愛が欲しかった。表面だけで取り繕うのではない、種族すら超えた圧倒的な愛。相手のためにすべてを尽くし、絶対的な信頼と、まるで信仰のように盲目的に見つめるその目で、自分のことも見て欲しかった。きっと自分は、なまえのそんなところに惚れたんだろう。
「気ぃ付けて帰りや。ま、クロバットがおるからあんたは問題ないやろ」
「はい、ありがとうございます。カラスバさんもお気をつけて。」
丁寧に頭を下げてなまえがドアを開けた。どこからともなくクロバットが飛んできて、近くの街灯にぶら下がりあいつを見守った。
その数週間後、ミアレシティが崩壊した。突然の大きな揺れの後、町の中心にあるプリズムタワーが化け物のような姿に変わった。MZ団のガイとセイカの活躍で突破口を開き、あの化け物をどうにか鎮めるのだという。あんな未成年の子供に頼らないといけない自分が不甲斐なかったが、それが最善なんだと判断した。
暴走メガシンカで暴れまわる野生のポケモンを抑えてセイカのために道を作った。サビ組のごろつきを集めて避難所を整え市民を誘導した。
なまえがその時どうしていたのかは分からなかった。相変わらずあいつのスマホロトムは連絡がつかない、すぐに充電を忘れるあのずぼらな性格をのろった。まぁきっと今日もクエーサー社のビルに泊まり込んで研究をしているんだろうと思った。
街の混乱を抑えるの手一杯だったが、風の噂でクエーサー社の前で死ぬほど強いクロバットが戦っていたと聞いた。美人科学者のトレーナーと完璧なコンビネーションだったと。クロバット1匹で10匹もの暴走メガシンカを抑えたとか、抑えてないとか。
その後もなまえから連絡が来ることはなかった。別に会おうと思えば会うことは出来たが、自分から会いに行くのは癪でそのまま放置した。混乱した街をまとめるのにも忙しくて、会いに行かないいい口実になった。
タワーの暴走が片付き、メガ結晶もひと段落着いたことでクエーサー社となまえの雇用契約は更新されることなく終了となったとジプソからわざわざ報告があった。あいつはまたパルデアの大穴に帰るんだろう。最後くらい連絡があるかと思っていたがそれすら無く、苛立たしかった。
「ボス、飲みすぎです」
「なんやジプソ、言いたいことありそうやな」
「もう少し、素直になられてはいかがですか?」
「喧嘩うっとんかお前、ええで、いくらでも買うたる。ほら、ポケモンバトルやポケモンバトル」
ジプソはそんな自分の様子にため息をついていた。
プリズムタワー崩壊から3ヶ月後、新しくサビ組に入りたい女がいるとジプソが声をかけてきた。
「そんなん勝手にしたらええわ。会社ちゃうねんぞ、面接なんかしたことないわ。いつもお前に任せとったやんけ」
「少し変わった方なので、カラスバさんが把握されておいた方がよろしいかと」
「なんやねん、変わってるって」
「元科学者の方でして、出来ればメガ結晶についての研究をさせて欲しいと」
「、、、、、、は?」
ジプソは悪戯が成功した子供のように、デカい図体を揺らしてくつくつと笑っていた。
「本当に、とても度胸のある女性でして。」
そう言いながら、ジプソは恭しくドアを開けた。そこにはいつか事務所に連れてこられた時と同じようにクロバットを抱えて不安そうに立っているあいつがいた。
「どういうことや、、、お前、パルデアの大穴に帰ったんと違うんか」
「え?パルデアに帰るなんてひと言も言ってませんが?あ、ドアすみませんジプソさん。この度は色々とありがとうございました。」
「いえいえ、貴方でしたら何時でも歓迎しますよ」
「はぁ、どうもすみません。」
「いやいやいやいやちょっとまちぃや!なんで俺だけ知らんねん!」
「だってカラスバさん、ちっとも連絡くれないから」
「なんで俺が送らなあかんねん!お前からしてこいや!」
「いや流石にヤクザのボスに一般人から気軽に連絡できませんよ」
「な、な、な、、、じゃあなんでジプソはええねん!」
「え?ジプソさんってカラスバさんの秘書的な方じゃないんですか?」
「はい、その認識で問題ありません。」
相変わらず変なところで最高にズレてる女と、全てわかってて楽しんでいるジプソに死ぬほど腹が立った。
「第一なんでお前こんなとこおるんや!真っ当に研究者やっとったやろ!」
「あのプリズムタワーの一件で、それまでの研究データが全部パアになったんです。なんかもうそれでやる気なくなっちゃって。そうじゃなくてももうずっと集中出来なかったんです。その、カラスバさんと最後に会ってから。だからもう、サビ組入ろうかなと思ってジプソさんに相談してみたら、色々融通効かせてくれるというので、そうしようかなと。」
「そうしようかなちゃうわ!ジプソぉ!」
「ボス、そろそろ素直になってください。なまえさんがここまで来てくれたんですよ。では自分はこの辺で、つもる話もあるでしょうから。」
ジプソは逃げるようにささっとドアをくぐり足早に去っていった。なまえは相変わらず気まずそうにしながらクロバットを抱きしめていた。
「あの、、、一応今日からお世話になろうと思っているんですが、その、ダメでしょうか」
「ほんまになんで戻ってきたん、自分」
「それは、その、だって、、、ああ、クロバット」
クロバットはなまえの腕からもぞもぞと飛び立って、我が物顔でソファに丸くなった。
「会いたかったから、です。カラスバさんに」
耳まで赤くして慣れなさそうに染めたての髪をいじり、メガネを直そうとして自分がコンタクトだったのを思い出したようだった。絶対に履きたくないと言っていたタイトな黒のミニスカートを履いて、足元は洒落た革靴を履いていた。
思わず頭の先から足の先までじろじろと眺めていたら「やっぱり似合いませんか?ですよね、はい。やりすぎだと思ったんです、でもジプソさんがこれがいいって言うから」と言い訳のように早口で喋りはじめた。
道理で自分の好みまんまだったわけで。思わず深くため息をつきながらメガネをとり、眉間を揉んだ。
「後悔してももう遅いで」
「はい、もう決めたんです」
ああ、俺が落としたろう思うとったのに。結局、自分の居場所を自分で決めてこんな格好までして俺を迎えに来たんはこいつの方やった訳だ。
「、、、ほんま、かっこええ女やわ」
_______
次ページおまけ(クロバット擬人化です、苦手な方はUターンしてください!)
そんな時、部下がちょうどよくクエーサー社の研究員の女を連れてきた。化粧っ気もなくサイズの合わない白衣を着た、いかにもという野暮ったい女。相棒のクロバットをまるで恋人のように扱う変な奴だと思った。
まさかの二十歳の誕生日に地下水道に閉じ込めていたことと、ミアレが嫌いだと言われのにも腹を立って無理やりレストランに連れて行った。まともに着飾ったそいつは思ったよりいい女で、いつもそうしていればいいのにと思った。目があったら顔を赤くさせるのでそれなりに気分がよかった。
それから毎週地下水道の調査をやらせて研究内容について探りを入れたが、クソが付くほど真面目な奴で「それは話せません、守秘義務があります」と繰り返した。それでもだんだん土曜は地下水道に顔を出すのが日課になって、情報を取りに行くというよりただ雑談をした。
トゥンクと音がして一目で落ちる様な恋ではなかった。それはぬるい水ともお湯とも言えないような温度で、ふと気づいた時にはもう手放せなかった。
あれは堅気の女だ、人生において後ろ暗いことは一つも無いようなそんな女だろう。万引きの一つもしたことないようなまっとうな価値観で、真面目に勉強をして真面目に働いている。俺なんかが手を出して良いわけが無いと分かっても、熱心に結晶を見つめるその鋭い目が気になって仕方がない。
あいつがいつもクエーサー社の男性社員に絡まれて、それを愛想笑いでへらへらとやり過ごすのにもイライラした。
「研究って意外と一人じゃできないんです。横のつながり強いんですよ、狭い世界ですから」
なんであんな下心しかない男の手を振り払わないのかと、苛立って聞けばなまえはそう答えた。研究職というと特別な仕事に聞こえるが、話を聞けば確かに普通の会社員と同じだった。
「私だって嫌です。外見ばかり見て、私は私の論文で勝負したいのに。」
相変わらず真面目で不器用な奴だなと思った。その見た目も武器にしていけばいいのに、そうはできないんだろう。
じゃあいっそ、俺にもっと頼ればええのに。サビ組のカラスバと言えばだれでもビビる、下卑た笑顔でこいつに触れる男もいなくなるはずだ。なまえが舐められてるのはサビ組を舐められているようで腹が立った。
あいつは俺のもんや。
俺の圧にビビりながらも、こっちが溶けそうなほど熱い視線でもの欲しそうに手を伸ばす。もっとハマれ、もう戻れないように、もっと落ちてこい。いつもそう思っていた。
メガ結晶を不安そうに見つめて、ふらふらと夜道を歩くなまえをみたとき、正直ちょうどいいと思った。ここで少し優しくして、頭を撫でてやればもう落ちるだろうと。大抵の女はそうだった。
「土曜日、しばらくお休みしてもいいですか?」
なのにあいつがそう言うから、普通に腹が立った。俺から離れるのかと。お前は俺に惚れてるんじゃないのかと。
「メインの研究に、本腰をいれたいんです」
裏社会であぶれた根性なしのごろつきとは違う、まっとうに自分の仕事に責任を持ち、こつこつと積み上げてきたキャリアがある。ああ結局、どこまで行っても自分は裏でこいつは表なんだと気づいて自分の浅はかさが恥ずかしくなった。
だからこの日で最後にしようと思った。
「ぁっ、ん、、、カラスバ、さんっ」
「っ、、、ほら、顔隠さんとこっち見い」
「んっ、、お願い、名前、呼んで、、、っ!」
「はぁっ、なまえっ」
「ぁっ、ぁっ、カラスバさんっ、、、ぁ、だ、めっ」
行為が終わった後、すぐに服を着て泊らずに帰るというこいつに少し笑った。結局ハマっていたのは俺のほうで、こいつには俺が居なくても別にいいんだと。なまえにはクロバットが居るから。
こんなもの後付けでしかないかもしれないが、なまえがクロバットに向ける、その絶大な愛が欲しかった。表面だけで取り繕うのではない、種族すら超えた圧倒的な愛。相手のためにすべてを尽くし、絶対的な信頼と、まるで信仰のように盲目的に見つめるその目で、自分のことも見て欲しかった。きっと自分は、なまえのそんなところに惚れたんだろう。
「気ぃ付けて帰りや。ま、クロバットがおるからあんたは問題ないやろ」
「はい、ありがとうございます。カラスバさんもお気をつけて。」
丁寧に頭を下げてなまえがドアを開けた。どこからともなくクロバットが飛んできて、近くの街灯にぶら下がりあいつを見守った。
その数週間後、ミアレシティが崩壊した。突然の大きな揺れの後、町の中心にあるプリズムタワーが化け物のような姿に変わった。MZ団のガイとセイカの活躍で突破口を開き、あの化け物をどうにか鎮めるのだという。あんな未成年の子供に頼らないといけない自分が不甲斐なかったが、それが最善なんだと判断した。
暴走メガシンカで暴れまわる野生のポケモンを抑えてセイカのために道を作った。サビ組のごろつきを集めて避難所を整え市民を誘導した。
なまえがその時どうしていたのかは分からなかった。相変わらずあいつのスマホロトムは連絡がつかない、すぐに充電を忘れるあのずぼらな性格をのろった。まぁきっと今日もクエーサー社のビルに泊まり込んで研究をしているんだろうと思った。
街の混乱を抑えるの手一杯だったが、風の噂でクエーサー社の前で死ぬほど強いクロバットが戦っていたと聞いた。美人科学者のトレーナーと完璧なコンビネーションだったと。クロバット1匹で10匹もの暴走メガシンカを抑えたとか、抑えてないとか。
その後もなまえから連絡が来ることはなかった。別に会おうと思えば会うことは出来たが、自分から会いに行くのは癪でそのまま放置した。混乱した街をまとめるのにも忙しくて、会いに行かないいい口実になった。
タワーの暴走が片付き、メガ結晶もひと段落着いたことでクエーサー社となまえの雇用契約は更新されることなく終了となったとジプソからわざわざ報告があった。あいつはまたパルデアの大穴に帰るんだろう。最後くらい連絡があるかと思っていたがそれすら無く、苛立たしかった。
「ボス、飲みすぎです」
「なんやジプソ、言いたいことありそうやな」
「もう少し、素直になられてはいかがですか?」
「喧嘩うっとんかお前、ええで、いくらでも買うたる。ほら、ポケモンバトルやポケモンバトル」
ジプソはそんな自分の様子にため息をついていた。
プリズムタワー崩壊から3ヶ月後、新しくサビ組に入りたい女がいるとジプソが声をかけてきた。
「そんなん勝手にしたらええわ。会社ちゃうねんぞ、面接なんかしたことないわ。いつもお前に任せとったやんけ」
「少し変わった方なので、カラスバさんが把握されておいた方がよろしいかと」
「なんやねん、変わってるって」
「元科学者の方でして、出来ればメガ結晶についての研究をさせて欲しいと」
「、、、、、、は?」
ジプソは悪戯が成功した子供のように、デカい図体を揺らしてくつくつと笑っていた。
「本当に、とても度胸のある女性でして。」
そう言いながら、ジプソは恭しくドアを開けた。そこにはいつか事務所に連れてこられた時と同じようにクロバットを抱えて不安そうに立っているあいつがいた。
「どういうことや、、、お前、パルデアの大穴に帰ったんと違うんか」
「え?パルデアに帰るなんてひと言も言ってませんが?あ、ドアすみませんジプソさん。この度は色々とありがとうございました。」
「いえいえ、貴方でしたら何時でも歓迎しますよ」
「はぁ、どうもすみません。」
「いやいやいやいやちょっとまちぃや!なんで俺だけ知らんねん!」
「だってカラスバさん、ちっとも連絡くれないから」
「なんで俺が送らなあかんねん!お前からしてこいや!」
「いや流石にヤクザのボスに一般人から気軽に連絡できませんよ」
「な、な、な、、、じゃあなんでジプソはええねん!」
「え?ジプソさんってカラスバさんの秘書的な方じゃないんですか?」
「はい、その認識で問題ありません。」
相変わらず変なところで最高にズレてる女と、全てわかってて楽しんでいるジプソに死ぬほど腹が立った。
「第一なんでお前こんなとこおるんや!真っ当に研究者やっとったやろ!」
「あのプリズムタワーの一件で、それまでの研究データが全部パアになったんです。なんかもうそれでやる気なくなっちゃって。そうじゃなくてももうずっと集中出来なかったんです。その、カラスバさんと最後に会ってから。だからもう、サビ組入ろうかなと思ってジプソさんに相談してみたら、色々融通効かせてくれるというので、そうしようかなと。」
「そうしようかなちゃうわ!ジプソぉ!」
「ボス、そろそろ素直になってください。なまえさんがここまで来てくれたんですよ。では自分はこの辺で、つもる話もあるでしょうから。」
ジプソは逃げるようにささっとドアをくぐり足早に去っていった。なまえは相変わらず気まずそうにしながらクロバットを抱きしめていた。
「あの、、、一応今日からお世話になろうと思っているんですが、その、ダメでしょうか」
「ほんまになんで戻ってきたん、自分」
「それは、その、だって、、、ああ、クロバット」
クロバットはなまえの腕からもぞもぞと飛び立って、我が物顔でソファに丸くなった。
「会いたかったから、です。カラスバさんに」
耳まで赤くして慣れなさそうに染めたての髪をいじり、メガネを直そうとして自分がコンタクトだったのを思い出したようだった。絶対に履きたくないと言っていたタイトな黒のミニスカートを履いて、足元は洒落た革靴を履いていた。
思わず頭の先から足の先までじろじろと眺めていたら「やっぱり似合いませんか?ですよね、はい。やりすぎだと思ったんです、でもジプソさんがこれがいいって言うから」と言い訳のように早口で喋りはじめた。
道理で自分の好みまんまだったわけで。思わず深くため息をつきながらメガネをとり、眉間を揉んだ。
「後悔してももう遅いで」
「はい、もう決めたんです」
ああ、俺が落としたろう思うとったのに。結局、自分の居場所を自分で決めてこんな格好までして俺を迎えに来たんはこいつの方やった訳だ。
「、、、ほんま、かっこええ女やわ」
_______
次ページおまけ(クロバット擬人化です、苦手な方はUターンしてください!)