序章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
其の日は寒かった
否、正確に云うと寒気がした
六月の十三日なのに寒いなんておかしな話だろう?
寒さに耐えながらもいつも通り学校へ行き
いつも通り皆と勉学に励み
いつも通り学校が終わり
後はいつも通り家へと帰る筈だった。
信号が赤になり退屈なのでいつも通り文ストのグッズ情報を漁っていた
『あ、此のグッズ明日発売か、買いに行かないと』
こうしていつも通り独り言をもらしていた
ふと、携帯から目を離した
厭な寒気がするからだ
『………何やってんだ彼奴っ!』
僕の視界に映ったのは物を落として其れを拾おうとする少年と
今止まっても明らかに間に合わないトラックと赤信号だ
何時もの僕だったら飛び出して自分の命を脅かしてまでして助けたりだなんて絶対にしない
だが、其の日は違った
気づけば僕は其の子を突き飛ばしトラックの前に出た
今思えば寒かった時点で、いつも通りは崩れていたのだろう
けどそんな事に今更気が付いたとてもう遅い
僕はもうすぐ来るであろう衝撃に備え目を瞑った
可笑しい
一向に痛みが来ない
もしや痛みすら感じる暇もなく死んだ?
否真逆そんな事はないだろ
色々な思考が頭の中で飛び交いながらも僕は目を開けた
『______は?』
其処はどこか見覚えのある街並みだった
1/2ページ