占い師
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「ねぇ、イライ。その目隠し、外してみてくれないか?」
近頃、暇な時にイライの部屋に来ては梟と戯れるのが日課になっているオルガレーノが呟いた。
「随分急だね」
この目隠しは、なにかと見え過ぎる眼に制限をかけるために着けている。
しかし自室の壁面には視覚上のノイズを遮断する装飾を施しているので、外しても問題はない。
なにより、恐らく意識的に他人に踏み込まないようにしているのであろう彼女が、自発的に歩み寄って来てくれたのが少なからず嬉しかった。
「……いいよ」
だから、ベッドに腰掛けていたオルガレーノの正面に椅子を移動し、向かい合うように座り直す。
「えっ、本当!?」
あまりにあっさり承諾されたからか、驚愕と期待が交じる声を上げた。
イライはフードを後ろに下げ、後頭部の結び目に手をかける。
「お、おおっー!」
自分の一挙手一投足に注視し、はしゃぐ彼女。
そんなオルガレーノの姿に、自分までソワソワしてしまう。
「おおっー…お?」
しゅる、っと衣掠れの音とともにとうとう外されたそれは、そのままオルガレーノの目前に迫り……彼女の後頭部できゅっと結ばれた。
「はい、外したよ」
予想通りの呆けた反応にイライが笑みを零せば、
「ち、違う!そうじゃなくて!」
これまた予想通りに抗議するオルガレーノ。
「イライの目隠しを外した顔を見てみたいって意味でーむっ!?」
目隠しをされ、じたばたしながら抗議を続ける彼女の唇にむにっと指を押し当てて静止する。
「やっぱりまた今度。これからもレノが遊びに来てくれるなら…いずれまた、ね」
オルガレーノになら素顔を見せてしまってもよかったのだが、少し意地悪をしてみたくなった。
私に興味を持ち始めた彼女に、もっと歩み寄ってきて欲しい。
そうしていつか彼女の柔らかい唇を、指ではなく唇で塞げる関係になれればいい。
そんな気持ちが、彼の中に芽生えた。
「わかった、嫌って言われても通いに来るからね?」
そう言って悪戯っぽく笑うオルガレーノ。
どうやらイライの目論見は上手くいったようだ。
近頃、暇な時にイライの部屋に来ては梟と戯れるのが日課になっているオルガレーノが呟いた。
「随分急だね」
この目隠しは、なにかと見え過ぎる眼に制限をかけるために着けている。
しかし自室の壁面には視覚上のノイズを遮断する装飾を施しているので、外しても問題はない。
なにより、恐らく意識的に他人に踏み込まないようにしているのであろう彼女が、自発的に歩み寄って来てくれたのが少なからず嬉しかった。
「……いいよ」
だから、ベッドに腰掛けていたオルガレーノの正面に椅子を移動し、向かい合うように座り直す。
「えっ、本当!?」
あまりにあっさり承諾されたからか、驚愕と期待が交じる声を上げた。
イライはフードを後ろに下げ、後頭部の結び目に手をかける。
「お、おおっー!」
自分の一挙手一投足に注視し、はしゃぐ彼女。
そんなオルガレーノの姿に、自分までソワソワしてしまう。
「おおっー…お?」
しゅる、っと衣掠れの音とともにとうとう外されたそれは、そのままオルガレーノの目前に迫り……彼女の後頭部できゅっと結ばれた。
「はい、外したよ」
予想通りの呆けた反応にイライが笑みを零せば、
「ち、違う!そうじゃなくて!」
これまた予想通りに抗議するオルガレーノ。
「イライの目隠しを外した顔を見てみたいって意味でーむっ!?」
目隠しをされ、じたばたしながら抗議を続ける彼女の唇にむにっと指を押し当てて静止する。
「やっぱりまた今度。これからもレノが遊びに来てくれるなら…いずれまた、ね」
オルガレーノになら素顔を見せてしまってもよかったのだが、少し意地悪をしてみたくなった。
私に興味を持ち始めた彼女に、もっと歩み寄ってきて欲しい。
そうしていつか彼女の柔らかい唇を、指ではなく唇で塞げる関係になれればいい。
そんな気持ちが、彼の中に芽生えた。
「わかった、嫌って言われても通いに来るからね?」
そう言って悪戯っぽく笑うオルガレーノ。
どうやらイライの目論見は上手くいったようだ。
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