「台詞で書く」シリーズ
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「はぁーっ疲れたぁ…」
甲板掃除一息ついた頃にはすっかり夕方になっていた。
オルガレーノは皆が食事で持ち場に戻っていく中見張りに残っている。
「確かに、なかなか動いたねー」
隣で羽京が、同じように欄干に肘をついて大きく息を吐いた。
「お腹空いたね〜、早く皆戻ってこないかなぁ…」
皆が戻ってきてくれれば夕飯にありつける。
「そうだね…でも、僕はもう少しいいかな」
今晩の食卓に思いを馳せるが、羽京からは意外な返事が返ってきた。
「どうして…?」
「…もう少し君と、その…オルガレーノとこうしていたい」
「羽、きょ…」
欄干にもたれ掛かり、下から覗き込むようにこちらを伺う羽京は、微かに頬を染めながら微笑んでいた。
そのあまりの眩しさを直視出来ず、反射的に顔を背けてしまう。
言葉には確かな照れがあるのに、その目はしっかりとこちらを見ていた。
(ど、どうしよう…直視できない……)
「好きだよ。だから…僕の方ちゃんとみて」
「〜っ!?」
鼓膜をそっと撫でるような優しい声で囁かれれば、いよいよパニック状態だ。
「…」
くすりと笑ったきり無言になったが、なんとなく彼はこちらを見ていることは分かった。
分かるから余計に恥ずかしく、海の波を見て心を落ち着けようとした時。
ちゅっ
耳の襞に触れた、微かに吸い付くような柔らかい感覚。
「耳まで真っ赤だね」
「…も、心臓…もたないから…っ!!」
「それは、少しくらい自惚れてもいいのかな?」
物腰柔らかで優しいくせに、随分人が悪いことを言う。
「参りました……私も…あなたが、好きです…」
とうとう音を上げて、消え入るような声で呟けば。
「ふふ、知ってたよ。…ありがとう」
嬉しそうに返事をした羽京が、今度は唇に口付けた。
甲板掃除一息ついた頃にはすっかり夕方になっていた。
オルガレーノは皆が食事で持ち場に戻っていく中見張りに残っている。
「確かに、なかなか動いたねー」
隣で羽京が、同じように欄干に肘をついて大きく息を吐いた。
「お腹空いたね〜、早く皆戻ってこないかなぁ…」
皆が戻ってきてくれれば夕飯にありつける。
「そうだね…でも、僕はもう少しいいかな」
今晩の食卓に思いを馳せるが、羽京からは意外な返事が返ってきた。
「どうして…?」
「…もう少し君と、その…オルガレーノとこうしていたい」
「羽、きょ…」
欄干にもたれ掛かり、下から覗き込むようにこちらを伺う羽京は、微かに頬を染めながら微笑んでいた。
そのあまりの眩しさを直視出来ず、反射的に顔を背けてしまう。
言葉には確かな照れがあるのに、その目はしっかりとこちらを見ていた。
(ど、どうしよう…直視できない……)
「好きだよ。だから…僕の方ちゃんとみて」
「〜っ!?」
鼓膜をそっと撫でるような優しい声で囁かれれば、いよいよパニック状態だ。
「…」
くすりと笑ったきり無言になったが、なんとなく彼はこちらを見ていることは分かった。
分かるから余計に恥ずかしく、海の波を見て心を落ち着けようとした時。
ちゅっ
耳の襞に触れた、微かに吸い付くような柔らかい感覚。
「耳まで真っ赤だね」
「…も、心臓…もたないから…っ!!」
「それは、少しくらい自惚れてもいいのかな?」
物腰柔らかで優しいくせに、随分人が悪いことを言う。
「参りました……私も…あなたが、好きです…」
とうとう音を上げて、消え入るような声で呟けば。
「ふふ、知ってたよ。…ありがとう」
嬉しそうに返事をした羽京が、今度は唇に口付けた。
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