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• 二つの顔

  数日前に隣町の小学生男児が失踪した。この事件に関わる刑事や警察が次々に体調を壊したり、被害者の母親の言動に振り回されたりで事件が一向に解決する気配がない。そんなこんなで僕の叔父の中里が事件を担当することになるが…幽霊などの類が苦手な中里は僕に一緒についてきてほしいと頼んできた。仕方なくついていった被害者宅は空気が淀んでいる気がする。それに母親の背後につくあの黒い靄は一体…。この事件は身代金目的か、それとも…。
  母親の真実と子供の行方。そして一体僕らの目の前にいるあの人は誰なんだ。
  「中里…弘樹くんがあまりにも楽しそうで、嬉しそうで、僕は何もできなかった…」
  

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