白いイタチ
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翌朝からホグワーツでの授業が始まり、薬草学・魔法生物飼育学・占い学・変身術とこなし数日が過ぎた…
今日もあのトレローニー先生の授業をハリーとロンと受け終わると夕食を食べるために数占いの授業を終えたハーマイオニーと席へと着くと、スリザリン側にいたドラコがニヤニヤしながら日刊予言者新聞をヒラヒラと見せびらかしてきた
「おい!
君の父親が新聞に載ってるぞ、ウィーズリー!!
名前さえ書いて貰えないなんて…
しかも家の写真まで載ってるがこれが家と言えるかどうか!
それに君の母親は少し減量した方がいいと思うぞ!」
「失せろマルフォイ、ロン行こう…」
ドラコの言葉にロンは怒りハリーはドラコから遠ざけようとして席を立った
「そうだポッター、君は夏休みにこの連中の所に泊まったんだろ?
こいつの母親はデブチンか?」
ドラコのあまりに酷い言葉に私は杖を向けようとしたがハリーが静止した
「じゃぁ、君の母親はどうなのかな?
あの顔つきはなんなのかな…
鼻の下に糞でもぶら下げているみたいじゃないか!」
「僕の母上を侮辱するな、ポッター!」
ハリーの言葉にドラコは怒り狂っていたが最初に言ったのはドラコなので自業自得だと私は思い、気分が悪いのでハーマイオニーとハリーと共に席を離れようと背を向けた瞬間大きな音が鳴りハリーの頬をかすめたので振り返りドラコへと杖を向けるとそれよりも早く誰かがドラコへと魔法を放ちドラコがいたはずの場所には白いイタチが震えて蹲っていた…
「若造、そんなことするな!!
敵が後ろを見せたときに襲う奴は気に食わん、臆病で下劣な行為だ!」
どうやらムーディ先生はドラコをイタチに変えたようで、杖を向けると空中に浮かせ上下に揺らしていた
さすがにやり過ぎだと感じた私は杖を向けイタチに変身したドラコを手で受けとめ、震えるイタチを肩へと乗せた
「ムーディ先生、ドラコが悪いですがやり過ぎですよ。
ホグワーツでは懲罰に変身術を使うことは禁止しています、それぐらいにしてはどうでしょう?」
「お前はリリシャーロ・フレーベアか、フェニスとヒルデによく似ている!」
ムーディ先生は片目の義眼をギョっと私に向けると足元にいたセルロッタが何故か威嚇していた
「セルロッタ、だめよ!」
「こんな顔の身なりのわしが君の主人の側にいたら警戒もするの、フェニスとは知り合いでな。
ダンブルドアと昔一緒にやり合った仲だ!
フェニスならわしのようにするが、孫のお前は違う性格のようだな…」
ムーディ先生とフェニス姉さんが知り合いなのは知っていたが、話すのは初めてだったのであの眼で見つめられると少しビクっと身体が震えた
「ムーディ先生!
それは生徒なのですか!?」
「さよう!」
「なんてことを!?
ムーディ、本校では懲罰に変身術を使うことは絶対にありません!
居残り罰を与えるか規則破りの生徒が属する寮の寮監に話をします、ダンブルドア校長がそう貴方にお話ししたはずですが!?」
騒ぎに駆けつけたミネルバが私の肩に乗っているイタチを見て真っ青になり、杖を向けると元のドラコへと戻しドラコは私の後ろに隠れガタガタ震えていた
「そんな話をしたかもしれん…
お前の寮監は確かスネイプだったな、懐かしのスネイプ殿と口を聞くチャンスをずっと待っていた。
さぁフレーベアの後ろに隠れてないで来い!」
後ろに隠れていたドラコを無理矢理引っ張るとスリザリン寮がある地下室へと行ってしまった
「はぁ…ムーディには困ったものです、これはダンブルドア校長に報告しなくては…」
ミネルバは頭を抱え溜息を吐きながら大広間を出て行き、ハリーとロンはお腹を抑え笑い出した
「あのイタチ姿見たかい!?
傑作だよ!」
「ドラコ・マルフォイの驚異の弾むケナガイタチ!
ムーディ先生、凄すぎだよ!」
「ハリーもロンも笑いすぎよ、ハーマイオニービーフシチューよ」
ハーマイオニーと共に席に着くとビーフシチューをよそい、ようやく笑いが収まったようでハリー達にも注いであげた
足元にセルロッタがきたのでチキンをお皿にいれ床に置いてやると、お腹が空いていたのかガッツリ食べ始めた
私達も手を合わせ食べ始めていると双子とリーがやってきてフレッドが私の側に座り、ジョージがハリーの側にロンの横にリーが座ってきた
「リリス、今回の防衛術は最高にイカしてるぜ!」
「フレッド、違うぶっ飛んでたぜ!」
防衛術を受けたフレッドとジョージは今までで凄く興奮した状態だった
「あんな授業は受けたことないぜ、リリス!
闇の魔術と戦う為のリアルな授業にマジで興奮だ!!」
「三人が授業でそこまで興奮するなんて今までなかったわね、よっぽどムーディ先生の授業は素晴らしいのね」
学校生活が始まったときはまだジョージがよそよそしかったが、付き合う前の時のような態度で少し安心した
「なんてことだ、防衛術は明日だ!
待ちきれないよ!!」
「まったく、晩御飯食べて寝て起きたらすぐよ」
ロンの言葉にハーマイオニーは呆れながらカボチャパイを口に入れた
食べ終わった私達は大広間を出て帰ろうとしたがセブルスが私を呼び止めた
「フレーベア、話があるから君だけ来い」
「はい、スネイプ先生が呼んでるから先に帰ってて!」
「わかったよ、リリスまた後でね!」
ハリーは心配そうに私を見つつ階段を上がっていった
セブルスに連れられ魔法薬の教室へと入るとセブルスは少し落ち着かない様子で口籠もっていた
「誰もいないから安心していいんじゃない、セブルス。
どうしたの?」
「いや…その…
去年のルーピンの件を…謝っていなかったからな。
ブラックと昔色々あったから頭に血が昇ってしまった…
あのときはすまなかった…」
どうやらセブルスは去年の叫びの屋敷での暴言をずっと気にしていたようだ
「気にしてないから大丈夫よ、私こそ貴方に魔法を放ってしまったわ。
ごめんなさい…
リーマスの狼男だと言いふらした件はイラってきたけど、まぁいずれハーマイオニーにみたいに勘づく生徒がいるから仕方ないわね」
「あとドラコをムーディ先生から守ってくれたそうだなすまない」
「あぁ、あれはちょっとやり過ぎだなって思っただけよ。
それにドラコがロンの御両親を貶してハリーに背後から魔法を放とうとしたから自業自得よ。
アラスター・ムーディ先生はフェニス姉さんと知り合いみたいだけど私は会ったことなかったから、あんな感じだと知らなかったわ。
セルロッタなんて警戒して珍しく威嚇してたわ」
「ムーディがまだ現役で闇祓いの仕事をしているときにフェニス先生と一時期タッグを組んでいたらしい」
「フェニス姉さんの知り合いは大半が個性的な人達ばかりだから驚かないけど、やっぱり闇祓いのお仕事をしてたからかオーラが違うわね。
ハーマイオニーが待ってるから行くわね」
「あぁ、呼び止めて悪かった」
セブルスと別れ教室を出ると何故かドラコが廊下に立っていた
「ドラコ、どうしたの?」
「ムーディから僕を助けてくれただろう、お礼を言おうと思って」
「お礼よりもロンに謝るべきよ、あれは言ってはいけないことよ。
貴方だってハリーに母様のことを馬鹿にされて嫌な気持ちだったでしょ、ハリー達と仲良くなりたいならもう少し素直になるべきだと思うわ」
「別に僕はポッターと仲良くなんか…」
一年生の頃から中身が変わらないドラコに思わず溜息を吐いた
どうしてこうも男の子は幼いのかしら…
「まぁいいわ、私は寮に戻るわ」
「ちょっと待って!リリス!?」
呼び止めるドラコを無視してグリフィンドールの塔へと戻った…