過去から現代へ
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眩しい光に包まれた私は閉じていた瞼を開けるとサツキさんとカエデさんが心配そうに私を抱きしめてくれていた
「リリス大丈夫かい?」
「サツキさんにカエデさん…」
2人がいると言うことは過去から戻ってこれたのね…
サツキさんとカエデさんに身体を支えて貰いながら立ち上がるとあの神社の側の山の中にいるのだと理解し、服を見ると胸元が強調された白いドレスを身につけていた
着物を着ていた私がこのドレスを着ていると言うことは過去に行ったのは事実か…
光る狐は私の側から居なくなり足元に私の杖だけが落ちていた
カエデさんが杖を拾い渡してくれた
「リリス心配したわ、晩御飯の時間になっても帰ってこなかったから探しにきたのよ」
「心配かけてすみません…
散歩していたら光る狐に出会ってどうやら過去へと飛ばされちゃったみたいで、今帰ってきました」
私の話を聞いたサツキさんとカエデさんは驚いたがすぐに納得した表情をしたので何か知っているのかなと私は感じとった…
「貴方がいなくなって二時間しかこちらでは経ってないわ、イツキの御告げ通りになるとは…」
「御告げ…?」
「カエデその話は後にしなさい、今はリリスを屋敷に連れて帰るのが先だ」
サツキさんは人の形をした紙を一枚だして何かを唱えると紙は人型になり、着物を着た日本男児が現れ私を抱き上げて屋敷まで連れて帰ってくれた
すると屋敷には淡い紫の着物を身に纏ったフェニス姉さんが神社の階段に座っていたのが目に入り私は驚いた
「フェニス姉さんがなんでここに!?」
「話をする為と貴方を迎えに来たのよ、お二人にはお世話になりました。
イツキの御告げとヒルデの予言通りになりましたね」
「フェニスさんお久しぶりですね、リリスが生まれた時以来ですね。
相変わらずお綺麗だ」
「リリスに話さねば今の状況は理解するには難しいでしょう、拝殿の中へと上がってくださいリリスとフェニスさん…
話はそれからに致しましょう」
サツキさんはフェニス姉さんに深々とお辞儀をするとサツキさんが神社の拝殿の中へと入るよう扉をあけてくれたので、この状況がいまいち理解できていない私は式神から降りるとフェニス姉さんの後に続き社の中へと入った
中は広く畳の部屋で真ん中に神棚が煌びやかな鏡が飾ってあり、式神が椅子と机とお茶菓子を持って来てくれたので私達は腰を下ろした
「もしかしてフェニス姉さんやサツキさんにカエデさんも私が過去に飛ばされることを知っていたの?」
「えぇ、知っていたわ。
私とアルバスが言わなかったのか今の貴方ならわかるんじゃなくて?」
「過去で私とヴォルデモートが出会わないといけなかったからよね?」
左手の薬指の蛇の痣をそっと触り、先程まで一緒にいたトムのことを思い出していた
「正解♡
ヒルデは予言者としての力を少し持っていてイツキは御告げを聞く力を持っていた。
お腹に貴方が出来たとき不思議なことに2人は同じ場面を見て今日この日にリリスが日本で狐の神様の悪戯で過去へと飛ばされてしまうところをね…
だからその日が来るまでサツキさんとカエデさんを貴方に会わせないように貴方のお父さんは決めた」
「そうだったんだ、でも私過去から帰ってくる前に過去で関わった人達の記憶を消したのになんでヴォルデモートは私のことを知っていて赤ん坊の時に連れ去ったのかしら?」
「私達は貴方がヒルデから産まれてくると同時に記憶を思い出したわ、だけどトム・リドルだけは何故か貴方が消えた後記憶が消えていなかった。
アルバスに問いただしてきたと言っていたわ、だけどそのときのアルバスは貴方の魔法で記憶がなかったから"そんな生徒はいない,とトムに言ったそうよ。
あの子もきっと最初は忘れていたけどなぜか記憶を思い出したんでしょうね…
自分が薬指にかけた魔法が貴方が産まれたときに反応したのを見てヒルデとイツキの子がリリスだと気づき、あの日ハリー・ポッターと共に連れ去られかけたのが真実よ。
ヒルデとイツキは自分達が殺される運命を知りつつ受け入れた…
秘密の部屋のときも私はこうなる事をヒルデから聞かされていたのに何もしてあげられなくて申し訳ないわ、リリス…」
謝ることなど普段しないフェニス姉さんが申し訳なさそうに私に頭を下げて来たので'謝らないで,と伝えた…
「私の両親もフェニス姉さんもみんな悪くない…
トムのことは私自身の問題だからみんなが気にすることはないわ!
ヴォルデモートとして闇に堕ちてしまったのは私にも原因がある、日本に来て過去に行けてむしろ楽しかったわ。
日記のトムとヴォルデモートが何故私を知っていたのかもこれでわかることができた」
「私やカエデはイツキの約束とは言え君に何もしてあげられなかった…。
本当に申し訳ない…」
サツキさんとカエデさんは涙を流しながら謝って来た…
「サツキさん、カエデさん…
頭を上げてください」
私は二人に顔を上げるように肩を叩いた
「イツキは今まで出会った男性で素晴らしい人物、あんなできた息子を婿へと出してくださったんだもの貴方達は謝る必要なんてないわよ。
勇敢で優しく家柄や血筋に囚われることなく私の娘を一人の女として見てくれた、それが娘にとってどれほど嬉しかったか…
ヴォルデモートに殺される運命を受け入れつつも私から見てもあの二人は幸せそうだったわ」
私がカエデさんを抱きしめているとフェニス姉さんがサツキさんとカエデさんの手を掴みギュッと握りしめた
「ッ…フェニスさん…」
「リリス、ヴォルデモートに狙われている君はハリー・ポッターと共に過酷な運命に翻弄されるだろう…
あの男のことだ君を殺すことはないと思うが気をつけなさい」
「フレーベア家の令嬢はそう簡単には屈しないですから大丈夫ですよ。
父様のご両親に会えて嬉しかった…
日本がもっと好きになっちゃいました、また遊びに来させてくださいね」
「あぁ、構わないよ。
孫娘なんだからいつでも遊びに来るといい」
「短い間だったけど、リリスと過ごせて楽しかったわ…
また遊びに来て頂戴」
「はい、二人ともありがとうございました」
サツキさんとカエデさんに日本にいる間お世話になったので抱きしめて礼を伝えるとフェニス姉さんが腕を出して来たので腕を掴んだ
その瞬間姿現しで久しぶりの我が家帰くるとアンナが泣きながら抱きついて来た
「リリス様が無事に帰ってきてアンナは嬉しいです、よくぞ戻ってきてくださりました」
「アンナ落ち着いて、私はちゃんといるわよ」
私の腕の中で泣き崩れて号泣するアンナを落ち着かせようと背中を摩ってやっていると、急に部屋が光に包まれロゼとセルロッタを抱いた兎の式神達が現れどうやら届けてくれたようだ
アンナが落ち着いた後は久しぶりのアンナの料理を三人で仲良く食べ家でゆっくり過ごした