凍てつく心
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夜遅くまで騒いでいたのと私の大嫌いな寒さのせいで布団から出られなかったが、優しいハーマイオニーが布団を無理矢理剥がして制服を着せてくれた
ハグリッドの授業は外でするのでもちろん貼るカイロを大量につけて授業に挑み、ビッグバーグのときとは違い、サラマンダーを使った授業はみんなに好評だった
占い学のトレローニー先生は相変わらず個性豊かな服を着て手相学を学び、防衛術では少しまだ体調がすぐれないリーマスが心配だったが授業を受けた…
ロンがリーマスを心配しているとハーマイオニーが舌打ちをし、私とハリー・ロンを無視して先に行ってしまった
「ハーマイオニーの奴、僕らに舌打ちした!」
「箒の件もあるからまだ苛立ってたんじゃないかしら、ロンも落ち着いて…」
賢いハーマイオニーならセブルスがこないだやった授業で人狼について理解してるはず、リーマスの正体にもしかしたら気づいたのかもしれないわね…
ロンとハリーは気付いてない様子だったので私は安心し、談話室へと戻り大量の宿題へと取り掛かった
ハーマイオニーが隅っこで数占いや古代ルーン文字の教科書など何冊も開き、大量の宿題に追われていた
ロンとハリーはハーマイオニーがどうやって同じ時間の授業に出ているのか不思議がっていたが、私はハーマイオニーの時間割りを見た瞬間から実はわかっていたのだ…
多分"逆転時計,を使い授業を受けているのだと…
ハーマイオニーの性格を理解している私にはわかる、学びたい授業がありすぎたからきっとミネルバにでも相談したんだろう…
アレを使うのは凄く神経をすり減るから私はハリー達には知ってても教えないけどね
心の中でハーマイオニーに"頑張れ,と応援しつつ、私も宿題を終わらせた…
それから数週間がすぎ、ハリーとリーマスの守護霊の呪文の特訓は始まったようで私がハリーに教えることはなくなった
ジョージとはお互い時間が合わず、夜談話室で寝る時しか会えなくなったのだが疲れているようで私がソファーに寝転ぶときは大抵寝てしまっていた…
お互いすれ違う生活が続いていたときロンとハーマイオニーの仲を引き裂く事件が起こった…
ハリーの箒が無事に戻ってきたのでハーマイオニーと共に三人で話しているとロンが血のついたシーツを持って慌ただしく走ってきた
「見ろ、見ろよ!血がついてる!
スキャバーズがいなくなった、それで床にこれが落ちてた!!
君の猫の毛だ、ハーマイオニー!!」
興奮しているロンは手に持っていた長いオレンジ色の猫の毛を私たちへと見せ、ハーマイオニーとハリーは驚いていた
「でもクルックシャンクスが貴方のネズミを本当にやったのかわからないわ!」
「この血が証拠だろ!
あのバカ猫以外だれがいるんだ!!」
「ロン落ち着いて、それに血がスキャバーズだとは限らないし…
セルロッタもスキャバーズを狙ってたし」
「リリスの猫はちゃんと主人の言うことを聞いていただろ!
絶対、あのバカ猫だ!!
君の猫以外いるわけないだろ、ふんッ!」
シーツを握りしめたロンはハーマイオニーを睨むと男子寮へと戻っていった…
「ハリー、ロンをお願いね。
ハーマイオニー、部屋に戻りましょ…」
「私のクルックシャンクスをバカ猫呼ばわりしたのよ!?」
「部屋で聞いてあげるから落ち着いて…」
大量のハーマイオニーの教科書を持つとロンはハリーに任せ女子寮へと戻った
怒り狂うハーマイオニーはこれでもかと部屋で叫びと疲れたのかベッドに横になると眠ってしまった…
それからロンとハーマイオニーの仲は今までで最悪な状況にハリーも私もお互いため息をついた…
翌朝別々に朝食を食べているとスキャバーズの事を知ったフレッドとジョージが落ち込むロンへ絡んでいた
「元気出せよ、ロン!
スキャバーズなんてつまんない奴だっていつも言っていただろ?」
「それにここんとこずっと弱っていたし、楽にいっちまった方がよかったのかもしれないぜ。
パクってさ!」
「フレッドとジョージったら!
ロンが落ち込んでるんだからやめてよ!」
側に座っていたジニーが見かねて兄である二人へと怒っていた
「フレッド、ジョージ。
悪戯っ子の貴方達でもちょっと言い過ぎよ」
「僕の弟だから別に問題ないだろう、君が口だす必要はない」
まさかのジョージの反論に私もその場にいたフレッド・ロン・ジニー・ハリー・ハーマイオニー達は驚き目を見開いていた
「へぇ…確かに口出す必要はないけど、私はロンの友人だから言ったまでよ。
反対にそれが何か問題でも?」
「大いにあるね、元はと言えば君の親友のハーマイオニーの猫がやったんだろ?
君にロンを心配する権利はないだろ」
あの日ジョージと寝た後からずっと冷めた態度で接してきたあの態度に我慢していた私は
その言葉に遂にキレてしまった…
食べていたフォークを下ろすと机を力一杯叩き立ち上がるとジョージへと睨んだ
「だから…ハーマイオニーのクルックシャンクスがやったとはまだわからないでしょ?
猫の毛なんかどこにでも落ちているでしょ!
"君にロンの心配する権利はない,ですって!?
友人なんだから心配するのがあたりまえでしょ、ジョージが私に苛立ってるのは別にそれが理由じゃないでしょ!
あの日からずっと冷めた態度だけど私が何か気に触ることしたかもって我慢してたけど…
もう無理、ジョージは"ヤったらはい終わり,なんでしょうか?
そんな薄っぺらい関係がよかったなんて私はわからなかったわ、悪いけど今日から貴方と一緒に談話室で寝るのはやめにするわ。
こんなことになるなら付き合わないほうがよかったわ、ただの寮生に戻りましょ!!」
大広間は一瞬で鎮まり、私の言葉に他のテーブルで食べていた生徒達もまさかの展開に釘付けだった
「おいおい、リリス落ち着けって…!
我が弟がリリスと結ばれたのなら今日はパーティーだな!
フレーベア家の令嬢が"ヤったら,なんて言葉使うのはどうかと思うぞ、なぁジョージ?」
フレッドがチャラけて場を和まそうとしたが私もジョージも本気で喧嘩していたので完全に無視していた
「さっきの言い方、僕が悪い男みたいじゃないか!
君がそんな女だとは理解してなかったよ、そっちがその気ならもうおしまいだなフレーベア」
「おいおい、ジョージ!
マジで落ち着けって、お前らしくないって!
二人とも話を聞けって!!」
フレッドが私とジョージの間に入りなんとかしようとしているが私達の決意は同じのようだった…
「今この時から貴方とはただの寮生よ、ウィーズリー…
ハーマイオニー、行きましょう!」
「ちょっと!?リリス!!」
食べ終わったハーマイオニーの腕を掴むとジョージへと冷めた目で睨むと大広間から出ていった
ハーマイオニーを引っ張って廊下を歩いていたが止まり、堪えていた涙がポタポタと落ちて廊下を濡らした
「リリス…
私とロンの事で貴方達二人が喧嘩して別れるなんてダメよ…」
「アレはきっかけにすぎないの、グスッ…
ハーマイオニーは相談したでしょ、Hしてからジョージの態度が冷めてるって…
私が何かしたのかと思って我慢してたけど、話さないし前みたいに触れてもくれなかったの。
別れるべきかなってずっと思ってたのは本当のことなの、だからハーマイオニーは気にしないで…
でも今日は授業にでる気分じゃないわね、ハーマイオニーは授業に行って!
私は一人になりたいから…」
「わかったわ、でも部屋にはちゃんと帰ってくるのよ?」
泣く私をそっと抱きしめおでこにキスをしてハーマイオニーはその場から消え去った…
私は涙を流しながら箒を呼び寄せると乗り、ホグワーツ城の屋根の上に座り込んだ
「大広間で盛大にやっちゃったな…
他の寮生にも見られてるからしばらくはみんな陰でうるさいわね…」
ボケーっと空を見上げながらジョージとの思い出が頭の中に流れてきた…
好きになって付き合い始めたのに、最近は心が離れていてすごく寂しかったな
あんなに楽しくて楽しくて仕方なかったのに、なんでこんなになったんだろう…
でももう別れたのだから考えないようにしなくちゃ…
外はチラチラと雪が降り始め肩や頭に雪が積もっていたが、今の私には寒さも感じることができないほど心が沈みきっていた…
ふと見上げると朝だったはずが暗くなり夜へとなっていることに気がついた
どうや何時間も屋根の上でボケーっとしていたようで積もっていた雪を払い除けると箒に乗り女子寮の窓へと飛ぶと部屋へと戻り、ベッドへと倒れた
セルロッタが私の頬をそっと舐め心配そうに鳴いたので撫でるといつのまにか眠ってしまった…