忍びの地図
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季節は冬になり、また私の嫌いな寒い季節がやってきた
今年は珍しく雨が十二月まで降り続いたので一段と学校内は肌寒く、校内はクリスマスムードで満ち溢れていたが私のテンションは下がりまくりだった…
フェニス姉さんから今年の長期休暇は彼氏のジョージと共に屋敷に帰ってくるように手紙が届いたので、付き合っている私からしたら楽しみなのもある
ロンとハーマイオニーはハリーと共に学校に残るそうでロンいわく、パーシーと二週間も一緒に過ごすのは懲り懲りだと言い残ることにしたらしい
今日は学期末の最後のホグズミードへハーマイオニーとロンと行くため、暖かいノルディック柄のニットワンピにタイツを履きロングブーツを履くとモコモコの黒いコートを羽織ってニット帽を被り準備満タンの姿でショッピングを楽しんだ
「これパパとママが喜ぶかも、歯みがき糸楊枝型ミント菓子!
ハリーには何にしようかしら」
「これはどうかな?
ゴキブリ・ゴソゴソ豆板とか!」
「ロン、絶対ハリーはそんなの嫌だと思うわ」
私とハーマイオニーにお菓子の瓶を渡してきたが嫌がっていると背後から"リリスの言うとおり嫌だよ,とハリーの声がしたので、私達は驚き危うく買ったお菓子を落としかけた
「わぉ!君"現わし術,ができるようになったの!?」
「ロン、僕が出来るわけないだろう。
フレッドとジョージが"忍びの地図,を僕にくれて、秘密の抜け道からホグズミードへと来たんだよ!」
ハリーの言葉を聞いた私はジョージが何故今回は一緒に行かなかったのかやっと理由がわかり思わず溜息をついた…
シリウス・ブラックが脱獄して魔法省は警戒しているのにもしアルバスの目の届かない場所にいたら危険なことをあの2人は理解してるのかしら…
「ハリー、その地図を貸しなさい。
闇の魔法がかかっている品かもしれない」
「リリスの言うとおり、それは今すぐマクゴナガル先生にお渡しするべきだわ!」
「2人とも気はたしかか、こんないい物を渡すわけないだろ!
大体シリウス・ブラックが抜け道を通ってハニーデュークスの店から出てくると思うかい?」
ロンは私とハーマイオニーが考えすぎだとバカにしたが納得いかなかった私は杖を地図へと向け"汝の秘密を顕せ,と唱えると何も起こらなかった
「リリスは心配しすぎだよ、これはそんな危険な物じゃない」
「お二人さん、クリスマスだぜ?
ハリーも楽しまなきゃ!」
「僕のこと言いつけるの…?」
「ハリーがホグズミードにきたがってたのは知ってるしそんなことしないわよ…
でもジョージとフレッドには一言文句を言わないと気が済まないわ、くれぐれも他の生徒たちにバレないようにハリーは用心するのよ?
また学校で会いましょう、あの2人探さなきゃ」
三人と別れるとあの地図を手渡したフレッドとジョージを探し始めた
すると店からちょうど双子たちが出てきたので杖を向けて蔓を出すと2人を逃さないように締めつけた
「お二人さん、お久しぶりね。
私が何が言いたいかわかっているかしら?」
「げっ…リリス…
悪戯仲間のリリスならあの地図の凄さがわかるだろ?
可哀想なハリーには必要だと思ったからプレゼントとして渡しただけさ」
「あの地図はただの地図さ、少しみんなが知らない抜け道が書いてあるだけのさ」
「確かにあの地図は素晴らしかったわ、でも今のハリーの状況を考えたら渡すべきではなかったわ。
シリウス・ブラックがハリーを狙ってるのよ!?」
「それは君もだろ?
リリスは少しハリーに過保護すぎるところがある、もう少し柔らかくならないと」
「僕としてはハリーにまたヤキモチを妬いてしまうほどだよ」
フレッドがケラケラ笑いジョージが少し拗ねた顔をし、言われてみれば少し心配しすぎる点もあるので2人を解いてあげた
「フレッドの言うことも一理あるわね…
それよりもその手に持っている箱はもしかして全部クソ爆弾?
そんなに買ってどうするのよ」
「リリスの機嫌が治ったや!
しししッ、コレを全部談話室で使うのさ!」
「フレッドと半ダースも買ったんだ!」
「はぁ…使うときは絶対談話室に私はいないわ」
フレッドとジョージとホグズミードを回り楽しい時間を過ごし学校へと帰った
グリフィンドールの塔を上がろうとするとなにやら苛立っているハリーが私の手を掴み反対方向へと連れ去った
「ちょっとハリー!?
痛いわ、どうしたの?」
「ホグズミードで大臣とマクゴナガル先生達の話を聞いたんだ、リリスも僕の両親も親友の裏切りで死んだと知ってたの…?」
「えぇ、フェニス姉さんから聞いていたわ…」
「なんで僕に教えてくれなかったの!?
君のご両親だってブラックのせいで死んだんだぞ!!」
「ハリー、私は己の目で見た物しか信じない性格なの。
もし貴方にそれを伝えた所で貴方はブラックをどうしたいの?
見つけ出して捕まえるつもり?
マクゴナガル先生達が教えなかったのはきっとハリーの悲しみが深くなるから言わなかったんだと思うわ、間違っても私が休暇中で邸に帰っている間危険なことはしないでね…」
どうしたらいいかわからない苛立つハリーを安心させるためにそっと抱きしめると背中をさすってあげた
「君も僕と同じで悲しいのに当たってしまってごめん…
僕…大人気なかったね…」
「いいのよ、感情を出すことは悪いことじゃないわ。
今日はゆっくり寝るべきよ、フレッドとジョージがクソ爆弾を談話室で爆発させる前な行くべきだわ」
「わかった、リリスは戻らないの?」
「私はちょっと行くとこがあるから一人で帰って!
明日の朝には私はいないけどハーマイオニーの言うことちゃんと聞くのよ?」
「リリスは心配症だな、はいはいわかってるさ」
ハリーが談話室に入るのを見届けると私はクロに会いに行くため森へと向かいアニメガースに変身するとあの洞窟へと向かった
洞窟の中で眠っていたクロは目を覚まし私の頬を擦り寄って甘えてきた
変身を解き何枚ものステーキをお皿に乗せると待てれなかったのかすぐに食べ始めた
「痩せて骨と皮だけだったけど、少し肉付きがよくなったわね。
明日から長期休暇で屋敷に戻らなくちゃいけないの…
だからしばらく会えなくなるから日持ちするパンとドライフルーツを置いていくわね。
毎日ロゼに肉を届けて貰うようにするから安心してね」
クロは"わかった,と吠えるとあっという間に食べ終えてしまった
「悪いけどセルロッタも帰らなくちゃいけないの、一人になるけど大丈夫?」
心配していると見覚えのある赤毛の猫が毛布の中から顔を出した
「あら、クルックシャンクス!
貴方もクロとお友達だったの、クロはモテモテね」
"クーン,と鳴き尻尾を振りながら私との別れを惜しむかのように擦り寄ってきた
「帰ってきたらちゃんと来るから安心して、セルロッタ帰るわよ」
変身すると側にいたセルロッタと共に森を抜け女子寮へと帰って行った…