守護霊の呪文
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ハリー抜きでロンとハーマイオニーと数日間過ごし、医務室からようやくハリーが退院した
タイミングよくハリーが帰ってきた日の最初の授業はリーマスの授業だった…
脱狼薬を飲んで授業を休んでいたので私は少し心配しながら教室へと入ると、目の下にクマが酷かったが教台に立っているのを見て一安心した
「ルーピン先生でよかった、スネイプ先生は代理だったのに狼人間について羊皮紙二巻も宿題を出したんです!
まだ習ってもいないのに!」
ハリーの隣に座っていたロンが立ち上がりプリプリ怒ると"レポートは書かなくていいよ,と言い、みんな"やったー!,と騒ぎ喜んだ
その後"ピンキーパンク,を出して授業を進めあっという間に楽しい授業は終わ、あとリーマスと話をしたかった私は教室へと残りハリーはリーマスに呼び止められ三人だけだった…
「リーマス先生、体調はいかがです?」
「大丈夫だよ、フレーベア。
スネイプ先生が薬を出してくれているからね。
それよりもハリー、試合の事聞いたよ…
大事に至らなくてよかった、でも箒は残念だったね」
「暴れ柳にあたっちゃったから仕方ないです、それよりもどうしてディメンターは僕だけにあんなに影響が強いんでしょうか…」
「ディメンターが他の誰よりも君に影響するのは君の過去に誰も経験した事のない恐怖があるからだよ。
フレーベアも同じ境遇だが、この子は祖母からディメンターに対する魔法を取得しているから影響されなかったんだ。
ダンブルドアがディメンターを校内に入れなかったから枯渇し、クディッチの試合を観戦していたみんなの気持ちの高まりは奴らにとってご馳走だったのが原因であの日ディメンターは現れたんだろう…」
「リリスにも出来るのなら僕もあの呪文を教えて欲しいです!
またディメンターが試合中に現れたら…
僕はあいつらと戦えるようになりたいんです!」
「フレーベアは別次元だ、この子は君と同じ三年生だが知識の面では上級生以上もしくは大人と同じレベルなんだよ。
それに私はその専門家ではないから教えるのは…」
よほどこないだのディメンターに襲われたのが応えたのだろう、ハリーが自ら魔法を習いたいなど今まであっただろうか?
「リーマス、ハリーがこんなに必死に言ってるんだから教えてあげるべきよ。
専門家ではないにしろ、貴方は先生なんだから教えてあげれるでしょ?」
「仕方ない、なんとかやってみよう。
だけど少し待ってくれないかい?
休暇に入る前にやっておかなければならないものが山ほどあってね。
それとリリス、先程の言い方では君と私が知り合いだとハリーにバレてしまっているが?」
「その件ならもう学校中が知ってるわよ、こないだの臨時教師の授業で暴露したから。
それと貴方にプレゼントしたスーツもね♡」
「それでセブルスの態度が一段と強かった訳か…
ハリーにはこないだ君がホグズミードに言ったときにわざと誰から貰ったか言わなかったのに、リリスのご両親とも友人でね…
リリスとフレーベア先生とも親しくしてもらってるんだよ、ハリー」
「リリスのご両親が僕の両親と先生達と友人だった事、こないだ話してくれましたよね!
ルーピン先生、ディメンターの防衛術忘れないで下さいね!」
「あぁ、ちゃんと忘れないよ。
さて次の授業の用意をしないといけないからね、2人ともまたね」
リーマスへと手を振るとハリーと共に教室を出て中庭へと向いて歩いた
冬が近づき冷たい風が吹くのでポケットから毎年必需品のホッカイロを手に取った
「リリスは相変わらず寒がりだね、僕のマフラーも巻いてあげるよ」
「ハリーありがとう、ホグワーツが寒すぎるのよ…
身体中、貼るカイロでいっぱいだけど寒いのよね」
「毎年の言ってるよね、さっきはルーピン先生にお願いしてくれてありがとう!
君のおかげで先生、僕に教えてくれる気になってくれたよ!」
「フフッ、リーマスは優しいから私が言わなくてもハリーに教えてくれるわよ。
学校ではルーピン先生だったわ」
「リリスにお願いがあるんだけど…
ルーピン先生に教えてもらうまでに君に教えて貰いたいんだけど、ダメかな…?」
「仕方ないわね、でも私は貴方にコツしか教えてあげれないわよ?
それにあの呪文は私が出来るからって簡単なものじゃないの、非常に高度な魔法の一つなの。
"O・W・L( 標準魔法レベル),資格を遥かに超える"パトローナス・チャーム(守護霊の呪文)と呼ばれている魔法よ。
さっきリーマスも言ってたように三年生では絶対にまず無理な魔法よ、それをわかって私にお願いしているのね?」
「うん、わかってるよ!
絶対に途中で挫折しないから、教えてください!!」
ハリーは立ち止まると私に深々と頭を下げてきたので、ハリーの決意は硬いのだと理解し了承した
「わかったわ、この後何も授業がないから丁度いいわね。
問題はどこで教えるかね…
談話室はジョージがいるから論外だし、中庭は寒いから絶対無理!
ん〜、あっ!あそこなら誰にも邪魔されないわ!ハリー行きましょ!」
「ちょっと、リリス!?」
ハリーと手を繋ぐと去年よく訪れたあの女子トイレへと向かった
女子トイレの中へと入ると嘆きのマートルが便器の中から現れ、ハリーと私を見て嬉しかったのか手を振ってきた
「あらあら、お二人さん久しぶりじゃないの!
今度は何を企みにきたのかしら?」
「やぁマートル、元気だったかい?」
「何も企んでないわよ、呪文の練習に使いたいだけよマートル。
さぁハリー、まずはパトローナスについて教えるわよ。
パトローナスとはいわばディメンターを祓う者、ハリーとディメンターとの間で盾になってくれるの。
守護霊は一種のプラスのエネルギーなの、呪文を唱え何か一つ一番幸せだった思い出を渾身の力で思いつめたときに呪文は成功するの。
やってみるわよ、呪文はこう…
"エクスペクト・パトローナム守護霊よ来れ!,」
杖から銀色の豹が現れ、トイレの中を走り回っていた
「凄い、これが守護霊の呪文…
汽車でディメンターが現れたときもこの呪文で追い払ったんだね!」
「えぇ、そうよ。
守護霊の姿はそれを造り出す魔法使いによって一つひとつ違うものになるの、私は豹なの」
「なんかこの豹、どっかで見たことあるような…
あっ、一年生の時に森であった奴に似てる!」
ハリーの言葉に私はドキッと驚いた、そう言えばアニメガースで変身しヴォルデモートに憑依していたクレィル先生から助けた時のことを思い出した…
「まぁ禁じられた森にはいろんな動物がいるから豹の一匹や二匹いるわよ、それよりも呪文を唱えてやってみる?
ハリーの幸せな思い出を浮かべて…」
咄嗟に話題を変えて練習するように伝えるとハリーは杖を構え何かを思い出しながら"エクスペクト・パトローナム守護霊よ来れ,と唱えたが何も起こらなかった…
「あれ?」
「ハリー、幸せな思い出に神経を集中しなきゃ。
呪文を唱えるのに必死だったでしょ?」
「ごめん…」
「フレーベア家の貴方ぐらいよ、守護霊の呪文を使える学生わ。
ハリーに難しいわよ!」
洗面所の上に座りずっと様子を見ていたマートルはケラケラ笑い、ハリーはムスっとし機嫌が悪くなってしまった
そのとき女子トイレにジョージがひょこっと現れ、私とハリーは驚き思わず杖をローブへとしまった
「帰ってこないから探したんだぞ、やっぱりハリーといたのか。
嘆きのマートルがいる女子トイレで2人っきりでなーにしてたんだか…」
「よくここにいるってわかったわね、別に何もしてないわよ。
久しぶりにマートルに会いたかったからハリーと来ただけよ、ねぇハリー?」
話を合わせてと言わんばかりに目で合図すると読み取ってくれた
「リリスの言う通りさ、マートルまたね。
そういやロンとハグリッドの所へ行く約束してたんだ!
2人ともまたね!」
ジョージが少し怒っているのに勘づいたようでハリーは逃げるようにこの場から去った
私は溜息を吐くとジョージの手を握り女子トイレから出て廊下を抜け大広間へと向かっていた
「貴方が変なこと考えてるのはわかってるんだから、ハリーとは何もやましいことないからね」
「僕の可愛い彼女さんはいろんな男にモテるから目が離せないんだよ、ほらハリーのマフラーなんて巻いてるしね」
ジョージに指摘され、先程寒いからハリーが貸してくれたマフラーを素早く取った
「私が寒がりなのを知ってるでしょ、ハリーが貸してくれたのよ」
「じゃ反対に僕が知らない女の子のマフラーを首に巻いていたら君はなーんにも思わないのかい?」
珍しくジョージが冷めた目で私を見つめてきたので本気で怒っているのだと私は気づいてしまった…
「それは!嫌かな…
ジョージ、ごめんなさい…」
「君が気づいてくれたのならそれでいいんだ、ハリーと君が一年生のときから凄く仲がいいのは理解してる…
でも今は君と恋人だから、僕だって心配なんだ…」
「ジョージ…
本当にごめんなさい、本当にハリーとは何もないから心配しないで」
大広間の入り口でジョージに謝ると触れるだけのキスを唇へとそっと当てた
するとようやく機嫌が治ったのかジョージの表情が優しくなり、私へとキスを返してきた
「おいおい、お二人さーん!
後ろがお前らの熱いやり取りのせいでつまってるんだが、僕的にはもっと眺めていたいけどさ♡」
「ジョージ、やきもち焼くのも大概にしないとリリスに振られるぞ?」
フレッドとリーがケラケラ笑いながら後ろを指刺していたので見ると、上級生や下級生が顔を真っ赤にして行列を作って騒いでいた
「ごめんなさい、ほら2人も早く来て!」
恥ずかしくて顔を真っ赤にしながらジョージ・フレッド・リーを引っ張りながら椅子へと座り夕食を食べ始めた
「まったく、兄である僕が言わなかったらずっと2人の世界だったんだからな。
まぁ2人が上手くいってるようだから安心したよ、ジニーの奴なんか卒業したら早く結婚しろって騒ぐしさ」
「おいおい、フレッド!
リリスとジョージは付き合い始めたばかりだぜ、お前の妹飛びすぎだろう!」
「でも僕だってリリスがウィーズリー家に来てくれたら嬉しいのは本当さ♡
リリスが義妹なんてハッピーすぎる!」
カボチャパイをリーが頬張りながら葡萄ジュースを飲むフレッドへとツッこみ、思わず笑ってしまった
オニオンフライをフォークで刺していると足元にセルロッタがやってきて、何かを欲しがるかのように甘えた鳴き声を上げた
「もしかしてお肉取りに来たの?
はい、これでいいかしら?」
銀の皿の上に乗っていたチキンを一切れ渡すと口に咥え大広間を走って出ていった
「リリスの猫ってチキン好きだったっけ?」
「なんかセルロッタにボーイフレンドができたみたいで、その子がチキン好きだから持っていってあげてるみたい」
「へぇ、飼い主と一緒だな。
リリス、あーんして?」
ジョージにチキンを口元に持ってこられたので思わず口を開けチキンを食べてた
「ジョージ、私は自分で食べれるわよ」
「リリスが可愛くて食べさせたかったんだよ」
ジョージと私のやりとりを目の前で見ているフレッドとリーは"また始まった,と言わんばかりに笑っていた
「フレーベア家の令嬢と貧乏一家のウィーズリーとじゃレベルが違いすぎるだろ、これじゃ彼氏じゃなくて召使いの間違いかと勘違いされてしまうんじゃないか?」
隣の長机に座っていたドラコの言葉に側にいたスリザリンの生徒はお腹を押さえて爆笑し、フレッドとリーはドラコ達を睨んでいた
「おいおい、僕の弟がリリスと付き合ってるからって嫉妬か?
みっともないぜ、マルフォイ」
「誰が君の弟に嫉妬するもんか、ただありのままを言ったはずだ。
フレーベア家は貴族の中でもトップだ、そんなリリスとお前の弟じゃ無理だろ!」
「なんだと!?」
兄弟思いのフレッドがキレて掴みかかろうとしたので思わずやめさせた
「ドラコ、私はジョージと言う1人の人間を好きになったの。
家とか関係なしにね、ウィーズリー家を侮辱するのは許さないわよ?」
机の上にあったナイフを投げてドラコの座っている机のチキンへて突き刺した
「ウィーズリーの片割れ、リリスは"例のあの方,の者だ!
あの方が戻られたときはどうなるかな!?」
ドラコの言葉に私は我慢の限界が来てしまい杖を振ると投げたナイフが刺さったチキンを切り刻んだ
「よっぽど私を怒らしたいようね、このチキンのように骨まで切り刻んであげようかしら?」
私の殺気にスリザリン生は次々に大広間から逃げるように出て行き、ドラコもガタガタ震えながらその場から消えた
「まったく、私に喧嘩を売るなんて百万年早いわよ。
だらしないったらありゃしない、ジョージ嫌な思いさせちゃってごめんね…」
「大丈夫だよ!
マルフォイはリリスが好きだから突っかかってきただけだろうし…」
「ん?今なんて言ったのか聞き取れなかったわ」
「そんなことより夕食済ませちゃおう、ほら食べて食べて!」
「もぐもぐもぐ…」
ジョージが何か言っていたが聞き取れず、私のお皿に大量にチキンやサラダを入れるので考える暇もなく私は口を動かすことに集中した