父様の里へ
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目を開けると緑豊かな山の中の神社に立っていた…
大きな鳥居に大きな赤い神社が聳え立ち、袴姿の女性や男性が"リリス様おかえりなさいませ,と出迎えてくれた
「我が家は日本の古い神社の一つで貴方の父親のイツキもホグワーツに行く前まではここで過ごしていたのよ、さぁ疲れているでしょ中へ入りましょ」
荷物をお爺様がロゼをお婆様が肩に乗せて運んでくれたのでお礼を述べ、皆さんへと頭を下げながら神社の後ろにある日本家屋の大きな屋敷の中へと入った
日本の本を小さい時に読んだことがあったが、まさしく本にでてくるような家で私は興味津々で襖の彫りや掛け軸などを見回した
「日本は大好きでよくフェニス姉さんと行ってましたが、まさか父様の家に来れるなんて夢のようです」
「今まで会わないようにしていたのは"お告げ,がありそれを私達は守らないといけない決まりがあってね…
イツキが死んだ後フェニスさんに任せっきりにしてしまった、申し訳ない」
「フェニス姉さんはこれっぽっちもそんなこと気にしてないと思うのでお気になさらず、今こうやってお会いできたことに私は喜んでますから」
「なんて素敵な孫娘なんでしょう、フェニスさんには感謝し切れないわね!
この部屋はリリスのために用意したの、夏休みの間はこの部屋を使ってね。
せっかくだから着物を着て見ないかしら?
リリスはどの色が似合うかしら」
二十帖ほどの和室には可愛らしいピンクのベッドと机が置かれ、どうやら私の為に部屋を用意してくれたようだ
カエデさんが手を叩くと小さな兎が赤い袴を履いて色とりどりの着物や帯を持って部屋へと入ってきた
「可愛い…」
「日本の魔法の一種で式神って言うのよ、ウサギの他にもいろんな動物を使役できるのよ。
さぁこの中から選んで」
目の前の沢山の着物の中から淡い黄色の生地に薄ピンクの桜が描かれている着物を手に取った
「これを着てみたいです、桜の花は大好きな花にので」
「それなら帯は緑ね、貴方は男性ですから部屋から出て行って下さいな」
「すまん、出ていこう」
カエデさんにあしらわれたサツキさんはそそくさと部屋から出て行き、カエデさんは杖を私に向けると服を脱がして着物を着せてくれた
日本の着物を着たかった私は着れたことが凄く嬉しく、思わずクルッと回り着物を着た自分に微笑んだ
「ありがとうございます、凄く着物綺麗です!」
「似合ってますよ、リリス。
せっかく日本に来たんですから観光しなくてわね、貴方入っても構いませんよ」
襖が開きサツキさんが部屋へと入ってくるなりカメラで写真を撮り始めた
「リリス似合っているよ」
「はいはい、カメラは外に出てからにして頂戴。
ロゼとセルロッタはこの神社の巫女達に任せておいて、きちんと責任持って見るように伝えてあるから」
ロゼとセルロッタは赤い袴を着た巫女さん達と神社の庭園でのんびり寛いでいるのを見て私は安心し、カエデさんの腕を掴み姿現しで東京タワーへと向かった
目の前には赤いタワーが聳え立ち、日本のマグルの人達の技術力に感激していた
中へ入りエレベーターで上まで上がるとガラスの向こうに東京の景色が広がり、凄く綺麗な景色に私は目を輝かせた…
「日本のマグルの技術は凄いと知っていましたが、やはり素晴らしいですね!」
「喜んでくれてよかったわ、東京タワーは昔ヒルデさんとイツキとも来たことのある場所なの。
今は夏だけど春は桜が咲き乱れて凄く綺麗なの」
「桜は好きな花です、母様と父様もこの景色を見たんですね」
「さぁそろそろお腹が空く頃だろう、リリスは天ぷらは食べれるかい?
天丼の美味しいお店に行こうかと思うんだが」
「天ぷら大好きです!
フェニス姉さんとアンナとよく日本食を食べてますので食べれます」
「それはよかった、東京タワーからすぐそこに美味しいお店を知っていてね。
天ぷらがサクサクなんだよ」
「本場の天丼が食べれるなんて…
凄く楽しみです!」
サツキさんとカエデさんとタワーを観終わった後、東京タワーから少し歩いた所に和モダンなお店に着いた
天ぷらのいい匂いが鼻を掠め美味しそうな匂いにお腹が鳴ってしまい、サツキさんとカエデさんに笑われてしまった
カウンター席に座ると頭に白い鉢巻きをし、少し怖そうな男性に"いらっしゃい,と挨拶され私はどう返したらいいのかわからず頭を下げ椅子へと座った
「大将、天丼を三つ頼む」
「へい!天丼三つ!」
男性はエビや野菜天ぷら粉につけあっという間にあげると中のお米が見えないほど様々な天ぷらがのり、美味しそうだった…
手を合わせ箸を持ち食べるとサックサクでエビはプリプリして、ご飯にかかっているタレは甘く凄く美味しかったのであっという間に食べてしまった
「天丼、凄く美味しかったです!
ごちそうさまでした!」
「そりゃよかった、箸を上手に持って綺麗に食べてくださってこっちも気持ちよかった」
「大将、この子は私達の孫娘でね。
イギリスから帰ってきたばかりなんだよ」
「イギリスから!
私の店を選んで頂きありがとうございます、ヤマトさん。
日本にしかない美味しい物や景色があるので楽しんでくださいね」
「大将さんお優しい方だったんですね、少し怖そうだったので驚きました」
私の言葉を聞いた大将とサツキさんは顔を合わして爆笑していた
食べ終わった後浅草の浅草寺と言うお寺をお参りし、仲見世通りの工芸品や民芸品を見てハリー達のお土産を買いサツキさんの家へと戻った
「サツキさんカエデさん、今日はありがとう!
観光できて凄く楽しかったです」
「リリスに喜んでもらえてよかったよ、今夕飯の支度をしているから先にお風呂に入るといい」
「せっかくだから寝るときは浴衣を用意したわ、お風呂場を案内するわね」
二人にお礼を言うとカエデさんから淡いピンクの浴衣を受け取りお風呂場へと向かった
「中にアメニティーを用意してあるから好きなのを使ってね、今日は歩き疲れただろうからゆっくり入ってね」
「カエデさんありがとうございます」
カエデさんは夕食の支度へと向かったので風呂場の扉を開くと中はまるでどこかの旅館やのような広い脱衣所と奥には大きな露天風呂が見えていた…
スケールの大きさに思わず驚き、ポカーンっと口が開いてしまった
「凄く広いお風呂ね…
父様の家ってフレーベア家並みに裕福な家庭だったのね」
着物を脱いで棚に置くと露天風呂へと向かい髪と身体をシャワーで洗うと湯船に浸かった…
少しお湯の温度が高いが気持ちよく、露天風呂から見える景色に私は思わず絶句した
竹藪が広がり隙間から向こう側の山が見えまさにその景色が絵画のように美しかった…
「まさに極楽ね…露天風呂最高!」
お風呂が大好きな私はこの露天風呂を気に入り満足するまで湯を楽しみ湯船から上がると、あの兎達が脱衣所に現れ浴衣を着せてくれて髪まで乾かして可愛く髪を結っくれた
「ありがとう、着方がわからなかったから助かったわ」
兎達にお礼を述べるとこっちに来いと私の手を引っ張るのでされるがまま歩くと、和室に入らされセルロッタが美味しそうな魚を食べていた
「セルロッタ、貴方食べているのマグロじゃない!」
"ニャー,っと嬉しそうに私に鳴くと見向きもしないでお皿にあるマグロにがっついていた
「フフッ、我慢できなかったみたいで先にあげちゃったの。
その色もやっぱり似合うわ、可愛いわリリス!」
カエデさんがキッチンから舟盛りの刺身を持って現れ机に置いていた
「お風呂ありがとうございました、ウサギさん達が着せてくれたので浴衣着れました」
「晩はお刺身にしたんだ、フェニスさんからお刺身が好きだと聞いていたからね。
マグロに鯛にハマチにいろいろあるからたくさん食べなさい」
椅子に座っているサツキさんは隣に空いていた椅子へと私を座るように促してくれたので椅子へと座った
机には刺身の舟盛りと煮物や茶碗蒸しと様々な料理が並び、あの兎達が汁物を運んでくれていた
カエデさんも席に着いたのでみんなで手を合わせ晩御飯を頂き昼間の天丼を完食したのも忘れ、新鮮で美味しい刺身に手が止まらず沢山食べそれを見たサツキさんとカエデさんは嬉しそうに微笑んだ
食べ終わり部屋へと戻ろうとするとカエデさんが一冊の茶色いアルバムを私に手渡してくれた
「貴方の両親が日本に遊びに来たときの写真が貼ってあるアルバムなの、リリスにあげるわ」
「カエデさんありがとうございます!
フレーベア家にもアルバムはありますが嬉しいです、部屋に帰って見させていただきますね」
お腹いっぱいになり両親のアルバムを持って部屋へと戻り、学生時代の二人のアルバムを夜遅くまで眺めていつの間にか寝てしまった…
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